ブラジルのコンフェデレーションズカップは残すところあとわずかです。8カ国の参加ですから、予選が終わったらあっという間に準決勝です。

アジア代表の日本は残念ながら3戦全敗のブロック最下位で予選敗退となってしまいました。もう選手たちは帰国して、国内組の中には週末のリーグ戦から戻ってきそうな感じにもなっています(今野選手と遠藤選手が29日のJ2でガンバに合流する可能性があるので)。また、海外組はつかの間の休息というわけにもいかず、次のシーズンに向けての準備をいろいろな形で進めなければありません。なにせ、ドイツではあと1ヵ月半でブンデスリーガ開幕。そのあとを追う形でプレミアもセリエAも始まりますからね。そんな中で、岡崎選手のマインツ移籍決定というニュースが報じられ、本田圭祐選手についてはセリエAの某強豪への移籍話が進んでいるとかいないとかという記事も連日スポーツ紙をにぎわせています。

さて、そんな中でざわつきだしているのがザッケローニ監督の進退論。結果だけをたどってみればここしばらく勝てていませんし、0点で終わる試合も多くなっています。そんな中で限界だなんてことを言い出すメディアがあるみたいなんですよね。何でそういう話が浮かんでくるんでしょうか? 誰か理想にする人がいるからでしょうか? 「20億でも30億でも、金に糸目をつけずにモウリーニョとかクラブに所属していない大物指導者を連れて来い!」と思う人たちがいるのは不思議だとは思いません。ただ、ワールドカップまで1年もない時期に監督を交代させてほどの重大な欠陥がザックジャパンにあるといえるかと考えてもそれが思いつきません。ザッケローニ監督とキャプテンの長谷部選手がコンフェデのブラジル戦の後に予想以上の無様さを時間かけて検証していったそうです。その後の試合で結果に結びつかなくても復調へ何とか明るい兆しが見えてきていると思うのも、こういった検証である程度の答えが導けているからだと思います。そういう方向性を否定してまで監督交代というのはあまりに乱暴ではないでしょうか? とにかく、現実を受け入れ、それからどうよくするかをここは見守りたいと思うのですが…。まぁ、ワールドカップ前にはこういうことが多い、今回も相変わらずだと馬耳東風でいる人もいるみたいですけどね。

それでは、また次回です。

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ワールドカップブラジル大会への出場権を獲得した勢いでリハーサル大会のコンフェデレーションズカップでもいいところ見せつけようと思ったザックジャパンでしたが、ブラジルとイタリアに連敗して予選敗退が確定。来年への宿題をこれでもかといわんばかりに突きつけられた感じもします。

ブラジル戦は出鼻くじかれ3失点で、0-3。一度個人力で押し切られて失点し、組織的な守りをしこうとしてもバタバタしっぱなし。評論家の皆皆さんも決定力不足よりもこの守備のバタバタ加減に不安を感じているみたいですね。
イタリア戦は3-4で競り負け。リードをとっては見たもののミスに泣く形に。内容的にはつないで押し込むザック流が決して悪いサッカーではないことを証明できたかもしれません。前向きな黒星でもありそうですね。

なでしこジャパンは20日に佐賀でニュージーランドとの強化試合。宮間・澤といった主力を呼び戻しての一戦でしたが、1-1のドロー。合流から3日くらいしか経っていないとはいえ、ロンドン組がいることで安心して見られるようなゲーム展開にはある意味驚きました。

さて、ザックジャパンをめぐる記事で最近、「本田依存」という言葉が多く踊るようになりました。本田圭祐選手がいなければ攻撃のバリエーションがまるでなくなり、決定力不足に当然のように陥るものという意味合いのようですが、ここでふと思うことがありました。なでしこジャパンのことです。「澤依存」「宮間依存」がザックジャパンの「本田依存」(ザック監督は否定していますが)以上に深刻じゃないかなと思うことがあるんです。「澤(穂希選手)がいれば」「宮間(あや選手)がいれば」という不安の声が多かったアルガルベカップを教訓にしたか、勝利にこだわる戦いと捕らえている佐々木則夫監督が今回の強化試合とヨーロッパ遠征の代表候補に澤・宮間らロンドン銀メダリストメンバー14人を呼ぶ決断をしました。意地悪な言い方をすれば、「澤依存」「宮間依存」を明確に認めてしまったことになります。果たして、どちらの依存が深刻なのか? どちらが先に抜け出せるのか? 佐々木監督はこの先を目指した新戦力探しにも力を入れているようですが…。

それでは、また次回です。
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ザックジャパンの話は来週からのコンフェデレーションズカップでいくらでも話せるでしょうから、今回は野球の話を。

NPB公式球(統一球)の仕様が変わっていることを事務局の担当者数人しか把握していなかった問題が大事になっているんですよね。
「今更公表してどうする? むしろシーズン終了(11月ごろ)まで黙っていてくれればよかったのに」
という意見もあるようですが、NPBが統一球に不具合があってそれをメーカーに修正してもらった経緯を12球団と選手会、審判部それぞれにちゃんと言えば、飛びやすいボールになったとしてもメーカーの人たちが直した結果だからと理解できてこんな大騒ぎにならなかったでしょう。コミッショナーが「私は不祥事をやったわけではない!」というのを「けしからん! そんなことを言っているならやめちまえ!」とブッタ斬られることもなかったでしょう。

こういうものの問題って、サッカーではありえないことなんでしょうかね? 毎年Jリーグの公式球についてはメーカーと商品名をはっきり公表していますし、もっともFIFAもワールドカップや各年代の世界選手権で「今回はこれを使います!」と公式球を派手に発表していますよね。そしてそれを参加するチームにいち早くなじんでもらおうと練習でボールを使えるように配慮をしているところもあるんですよね。

野球でもこういうガイドラインが出来れば問題なんか起きないだろうと言い切ることは出来ないでしょうが、コミッショナーが12球団と選手会と綿密に連絡を取り合う場所があるとないとでは違うんでしょうね。誰も知らないうちに闇から闇へ物事を遂行できる「必殺仕掛人」のような身の回りの堅さも必要かもしれません。「ばれちゃーしょーがない!」と開き直る感覚も必要かもしれません。でも、特殊能力という部分もあるかなとも思います。信頼関係を壊すことがないような対応をNPBには期待します。

それでは、また次回です。
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ワールドカップアジア最終予選はいよいよ大詰め。5日にオーストラリアと1-1で引き分けた日本は5回連続のワールドカップ出場を決めました。ドイツ大会から3回連続で出場権獲得一番乗りだとか。

埼玉スタジアムには6万2000人も集まったということで、期待感はものすごいものだったとわかります。その期待に形はどうであれ応えることができたのは、日本代表がプレッシャーに打ち勝つ力を持てるようになったということでしょうね。本田選手が「止められたらしゃーない」(NHK「ラジオ深夜便」の中で放送していたニュースでは「しゃーない」が「しょうがない」と書き改められていましたが)といい意味で開き直って打ったPK、恐らく日本サッカーの歴史に残る名ゴールの1つになるでしょう。セットプレーに限れば、「ま・げ・て・き・たー!」と実況された86年ワールドカップ予選の木村和司さんのフリーキックを越える日本最高のゴールになったかもしれません。

しかし、これが目標だったわけではありません。選手の中には「世界一を目指す」とはっきり言い切っている人がいます。もしかしたら、目標へのスタート地点に立つことがやっとできたという感覚なんでしょうね。佐々木則夫監督が「なでしこジャパンを世界一にしてみせる!」とはばかることなく言い切り、そして実現させたときには誰もが歓迎の気持ちを見せていましたが、ザックジャパンの選手たちがこれを実現させたときにはどんなリアクションをみせるんでしょうか? 「ベスト8を目指す」と岡田武史監督がキッパリ言い切ったのを、佐々木監督が「なでしこを世界一に」と言い切ったときより冷やかな受け止め方を人々がしていたのが2010年。4年間で日本代表がどこまで成長してみせたかをブラジルの舞台で見せるための準備はまだまだ続きます。

それでは、また次回です。
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