以前、このブログで紹介したサッカー専門新聞「エルゴラッソ」に連載中のまんが「蹴球風見鶏」でまたほろりとしてしまいました。

29日付の紙面は、2010年のワールドカップで得点王となったウルグアイの大物フォルランが加入することになり興奮しすぎてセレッソ大阪のマスコット親子が浮き足立つ様子と山田暢久選手が引退を決断して「浦和の山田」として現役を貫いたことに感謝の気持ちを伝えようとする浦和レッズのマスコット「レディア」が描かれています。「蹴球風見鶏」でレディアは、現状にそぐわないのんきなことばかり言い続け「契約社員」として行動をともにしている埼玉県のマスコット「コバトン」に怒られっぱなしというキャラとして描かれていますが、今回は「山田選手のように現役生活を送れた人は本当に少ない。山田選手は幸せだったんだね」としんみりしながらも感謝の気持ちを伝えようとしています。その気持ちにコバトンもうなずいています。そして、「山田さんがいなくなったピッチに早くなれないとね」と新たな気持ちでこれからのシーズンを迎えようという気持ちを示しています。

そのチーム一筋で現役を全うすることはJリーグでは本当に難しいこと。ましてや、ある特定の監督についていって何チームも渡り歩くような人だっています。山田選手のように一筋に歩むようなら、監督が代わるごとに求められる役割をこなし続けなければなりません。サッカーというのは監督のスポーツといわれているそうですからなおさらのことです。プロ野球なら中日の山本昌投手のように30年近く一筋に歩めるとしても、監督によって大幅に求められるものが変わるということはそうないでしょうから、貫きやすいところはあるでしょうね。

それでは、また次回です。
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田中将大投手のヤンキース入りが内定しました。契約金総額が160億円を越えるという超大型契約だとか。それなりの期待、それなりのプレッシャーを感じるものかもしれません。でも、この契約、サッカーではありえないのではという見方をするのは私だけでしょうか?

今回の田中投手の契約をサッカー業界的にたとえるならば、日本代表である程度評価を得たJリーガーをいきなりバルセロナかレアルマドリードあたりが主力として迎え入れるようなもの。青田買い的に宇佐美選手をバイエルンミュンヘンが獲得したり、稲本選手や宮市選手をアーセナルが獲得するケースがありはしましたが、決して主力扱いという感じではありません。マンチェスターユナイテッドの香川選手であれ、ACミランの本田選手、インテルの長友選手でも、ヨーロッパである程度実績を残して「あなたはわがクラブに相応しい」とビッグクラブが認めからこそ入ることが出来たはずなんです。

そういう考えかたからすると、田中投手はメジャーリーグでの実績ゼロなんだから中堅どころのチームで実績を積んだほうがヤンキースに入っても困らないだろうと思うんですけどね。契約の仕組み、順応するための流れなどサッカーと違うことがいろいろあるから簡単にまとめることはできませんけど、とにかく、田中投手は今まで感じたことのない大変な状況で戦うことになることは確かです。「我々の考えは間違いないなかった!」とヤンキースが思える活躍に期待します。

それでは、また次回です。
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13日に決勝が行われた第92回全国高校サッカーは富山第一が北信越勢として初の優勝を果たして、「国立最蹴章」の幕を閉じました。そして、16日に決勝が行われた第22回全日本高校女子サッカーは日ノ本学園が優勝し、大雨の影響で日程打ち切りとなり戦わずして優勝を村田女子と分け合ったインターハイに続いての2冠をすっきりした形で獲得、真の最強を証明してみせました。

さて、高校サッカーの特徴といえば試合時間が変動すること(女子のクラブユースも変動することがあるようですが)。男子でも女子でも高校サッカーでは、準々決勝まで前後半40分ずつなのが準決勝以降は前後半45分ずつになります。この5分で局面がガラッと変わってしまうことが多いんです。今年もそうでした。女子では3連覇を目指していた常盤木学園が準決勝の後半ロスタイムに同点にされ、PK戦で敗れて3連覇フイにしてしまいましたし、男子では決勝で富山第一が後半40分を過ぎて2点差追いつくことがありました。あっ、女子を制した日ノ本学園がシリーズ初失点を喫したのも前半45分でした。

たかが5分、されど5分。40分で終わっていれば失点しないですむかもしれないし、45分ならば逆転する可能性も生まれる。体力が続くかどうかでまとめられる問題ではないでしょう。この5分という時間をどう使うか、ここまで40分の展開とこれから5分の見立てをベンチとピッチが読むかというメンタルな部分での勝負の方がむしろ重要かと思います。男子の決勝でシリーズ無失点の星陵から2点とって追いついて延長に持ち込めたのも、何かしらの戦略があってのものだったと思います。次の年度から男女ともに舞台が変わることになりますが(男子の準決勝と決勝が国立から埼玉スタジアム、女子の開催地は静岡県磐田市から神戸市に)、レギュレーションの大幅な変更がなければ、この5分は存在します。やるほうにしては残酷に見える5分でしょうが、見るものとしてはゲームの興味が増してくるものになるはず。また楽しみにします。

それでは、また次回です。
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プロ野球のFA移籍は人的補償による移籍がすべてまとまり、昨年11月からの市場は一区切りつきました。現実的な即戦力を補強するところもあれば、将来的な展望を見据えた上であまり実績がない人を選んだところもありました。

そんな中で驚きの声が上がったのが阪神の人的補償。久保投手が横浜DeNAへFA移籍したために人的補償として横浜DeNAの誰を選ぶかを決めるところでキャッチャーの鶴岡一成選手を選んだのです。一応、獲得可能な選手を示したリストにあるならば誰を選んでもいい事になってはいますが、横浜DeNAとしてはまったくの想定外だったということで驚きを隠せなかったとか(妥当な線と考えていたのはリリーフ投手か若手の野手とみていたとか)。阪神を追いかけるブログなどでもキャッチャー余りを助長するだけと冷やかな反応を示していますよね。阪神としてはレギュラー争いを終止符を打つきっかけを作るためにベテランを獲得しようと考えるのかもしれませんし、鶴岡選手は阪神淡路大震災の年に地元兵庫の高校の一員として出場した選手ということで地元の選手に復活のきっかけを求めているのかもしれません。どういう答えが示されるのかは、今年の11月を待たないといけませんね。

広島は大竹投手の人的補償として1軍デビューしてまだ間もない一岡投手を獲得。現実的な補強よりも将来的に主力になりえる若い力を選びました。うがった見方をすれば、前田健太投手が近い将来にメジャーを目指すことを見越しての補強ともいえるかもしれません。出場機会のない中堅どころを選んでチャンスを与えるほうがいいなんて考える人もいるでしょうが、これもある意味現実的な補強の仕方ではないでしょうか? 育成の続きも考えるのはある意味広島らしいかもしれませんね。

次回は、高校サッカーになるかも(代わるかもしれません)です。
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今年もどうぞよろしくお願いいたします。

第92回全国高校サッカー選手権が始まりました。今回をもって国立競技場での開催は一区切りつくことになるということで、キャッチフレーズは「国立最蹴章」。これまでのキャッチフレーズとはやや違った毛色のものになっている感じが個人的にはしますが、今回だからこそのキャッチフレーズにはなっていると思います。

さて、日本サッカーの聖地であり、高校サッカーの聖地でもある国立競技場を、首都圏開催に限った回数で最多となる6回の優勝に国見高校を導いた小嶺忠敏さん(現在は長崎総合科学大学付属高校総監督)は「選手たちをうまくするところ」と表現しているそうです。満員になれば6万人近く集まる状況で、普通なら到底どよめくはずがないシュートをはずしても国立でならばどよめく。そうすると選手たちは「オレってサッカーがうまくなっているのかな?」といい意味で勘違いし、それが「だったらもっとうまくなって、もっとお客さんたちを沸かせてみよう」という向上心につながるというわけです。さすが、日本代表を何人も送り出している名伯楽です。高校サッカーというのは、Jリーグが誕生した後でも高い注目度があります。箱根駅伝、高校ラグビーなどとともに日本人なら正月に必ず見たくなるスポーツイベントの一つといっても過言ではないわけで、そういう大きな舞台で自分のもてる力を発揮できるようになれば、この先に広がる世界も視野に入れられるという意味だろうと思います。果たして、最高の舞台に立てるのは今年はどんな学校でしょうか? 楽しみに待ちます。

それでは、また次回です。
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