大相撲秋場所はいよいよ大詰め。28日の千秋楽に向けて熱戦が続いています。そんな中、久々に大相撲らしい記録更新があちこちで見えているようで。

まずは40歳になったばかりの旭天鵬。史上最年長の幕内最高優勝を記録してしばらく経ちましたが、今場所はまず、40歳と7日で戦後最年長の幕内力士の記録を更新。あと、勝ち越せば、戦後初の40代力士の幕内勝ち越しになるとか。ほかにもいろいろと記録更新のデータがあって、中には昭和以降(=現行の日本相撲協会が設立されてから)初めてというものもあるようですね。1909年に現在に通じる優勝制度が制定されてから近代大相撲の記録が始まっていますが、始まった当初にはこんなに長くやれる人なんてありえなかったでしょうね。

もう一人は新入幕の逸ノ城。新十両から2場所連続で優勝争いに絡み今場所初めて幕内へ。25日の12日目終了時点で11勝1敗で、全勝の横綱白鵬を追いかける唯一の力士になっています。万が一、逸ノ城が逆転してしまえば、100年ぶりの新入幕優勝になるとか。大関相手に連勝したのは近代化以降初という記録も生まれています。

100年以上という時間がたつと、ありえないことがありえるようになるものかもしれません。メジャーリーグでも近代化初とか百何年ぶりとか、聞けば驚く記録が生まれることもありますが、大相撲にもこういうことがあるんですね。

では、また次回です。
[Web全体に公開]
| この記事のURL
いよいよ19日から韓国の仁川でアジア大会が始まります。といっても、サッカーの予選ラウンドがすでに始まっているんで、何をいまさらって思う方もいるかもしれません。

アジア大会の特徴といえば、予選がないこと。特に団体競技の場合は、条件さえ合えばどの国でも参加できてしまいます。ですから、各競技のアジア選手権よりも参加国数が多くなり、実力差もまた大きくなるわけです。現に、先行開催している女子サッカー予選ラウンドでは15-0とか、12-0とか7人制ラグビーじゃないかと思うくらいの大量点差での決着が見られています。サッカーの場合は、参加国数が男子が29でアジアカップ(16か国)のほぼ倍、女子が11でアジアカップより3か国多くなっています。男子の場合は次期オリンピック代表(21歳以下)か23歳以下の代表を基本的に送り込むことになっているのでA代表で戦うアジアカップと単純に比較することができませんが、アジアカップではまず対戦することはない、あってもワールドカップやオリンピックのアジア最終予選の1段階前の予選で当たるかどうかという未知なる相手と対戦することは、たとえ力の差が明らかにあっても不安というものがあるのかなと思うことがあります。

野球ではこんなことがあったのを思い出します。94年の広島大会。モンゴル代表が国際大会初参戦ということで話題を集めました。アジア野球連盟は日韓中台の4か国がずば抜けている中でモンゴル代表が参加するとあって、コールドの要件を7回10点差以上を15点差以上に広げたんです。少しでも弱いチームががんばれるようにという配慮だったようです。モンゴルは案の定大敗続き。1点取るのさえ苦労している有様でした。しかし、点を取っただけで会場は拍手喝采、テレビのダイジェストでは日本の勝利よりも大きく取り上げていました。

日本の勝ち負けに一喜一憂するのと同時に温かい気持ちになれることがアジア大会のいいところなんでしょう。サッカーの日本男子がちょっとまずい負け方をしていて連覇できるかどうか心配になっているところですが、本格スタートするこれからの各競技、とにかく楽しんでみてみたいです。

それでは、また次回です。
[Web全体に公開]
| この記事のURL
日本時間の9日に決勝が行われたテニスの全米オープンで錦織圭選手が男子シングルスで敗れはしたものの初の準優勝ということで、日本中大騒ぎになりました。そんな中、「いくらなんでも…」という話があったとか。

テニスのいわゆる4大大会はNHKがウィンブルドン選手権を男女シングルス限定で放送している以外はWOWOWがほぼ独占的に放送しています。以前はウィンブルドン選手権がテレビ朝日、全米オープンがTBS(NHKでも過去に放送していた)、全豪オープンと全仏オープンがテレビ東京(全豪については日本テレビも一時期放送していた)と、フジテレビ以外の民放各局が放送していましたが、いつしかWOWOWに放送が集約されていました。
WOWOWといえばNHK以外で初めて受信料を視聴者に払わせたテレビ局。受信料を払わなくても地上波だけであれ見られるNHKについては「受信料を払わなくても見ている奴がいるなんて不平等だ!」という声が時たま上がるようですが、WOWOWは受信料を払わなければ見られないので不平等感はあまり起こらないようです。また、どの番組も良質といわれ、業界からも視聴者からも評価が高いというのも不平等感が起きない要因かもしれません。

さて、全米オープンで錦織選手が勝ち上がるにつれてWOWOWへの加入申し込みが増えてきたようですが、その一方で、「公共放送だから責任果たせ!」「受信料払っているんだから見せろ!」と決勝をNHKで生中継するように視聴者が要求していたとか。サッカーのワールドカップやオリンピックのように国民誰もが期待を寄せる世界的な大舞台ならばNHKは優先的に放送できるだろうと思う気持ちはわかりますが、スポーツ中継には基本的に放送権というものがあって、お金を出してそれを買わなければ放送はできないものです。NHKは決勝を当日の午後に録画中継しましたが、その際にもWOWOWに録画中継を条件に放送権を購入したようです。まぁ、NHKがもっとお金を出すか、「視聴者じゃないんだ。日本国民が見たがってるんだよ! だから地上波で生中継させろや!」とWOWOWを脅して生中継を実現させたら、「今までのこと(不祥事など)はすべて許す!」と拍手を送る視聴者はたくさんいるかもしれません。ただ、なんとなく理不尽な気もしないでもないんですよね。これもフィーバーの一つの形なんでしょうか?

前回の終わりに「アギーレジャパンのことを」と書きましたが、こんなことになりましたので内容を変えさせていただきました。アギーレジャパンについては日を改めてお話しします。それでは、また次回。
[Web全体に公開]
| この記事のURL
夏の甲子園が終わった後も、もう一つの高校野球でものすごいゲームがあったとか。日本高野連が主催するもう一つの高校野球とは「全国高校軟式野球選手権」。軟式野球の場合、小学生から社会人までを統括する組織として全日本軟式野球連盟がありますが、高校の軟式野球だけは日本高野連が全日本軟式野球連盟から独立して運営しています。この組織関係がもしかしたら、ドラマを起こしたのかもしれません。

8月31日までの4日間かかって50イニングも戦い続けたという準決勝の中京(岐阜=愛知・中京大中京とは無関係=)-崇徳(広島)。49回まで0-0が続くというゲームは50回表に中京が3点とって勝負を決めました。なんでこんなことになったかといえば、高野連が独自に作ったレギュレーションにあります。全日本軟式野球連盟の大会ならば、ある程度のイニングまたは時間が過ぎたらタイブレークにして勝負を早く決めるようにしますが、こちらの場合は15回まではとりあえずやり続け、勝負付かなければ後日持越し(サスペンデッド)になります。タイブレークならばランナーを置いてスタートさせますが、サスペンデッドは0アウトランナーなしからスタートになります。タイブレークなら単打(シングルヒット)1本で1点は取れますが、サスペンデッドではヒットが1本出ても後が続かなければ点が入らず延々と試合が続くこともあります。

なぜ、高野連はサスペンデッドを選ぶのか? これは硬式野球の引き分け再試合との比較があるからと言われています。軟式は肩肘の負担が軽いのであまり長く投球間隔を置く必要がないのでサスペンデッドを選んだという説明が各メディアに掲載されています。高校野球ならではの事情があるようです。といっても、バットの芯にボールをしっかりと当てられなければ飛びにくいし点も取りにくいと言われる軟式野球の特性をとらえたタイブレークを軟式野球限定で扱わないのかという疑問も私の中ではあります。もしかしたら、甲子園大会でのタイブレーク制導入に対しての議論に今回の延長50回が何かしらの影響を及ぼすかもしれませんね。

次回はアギーレジャパンの話でも(予定は未定です。変わる可能性もあります)。
[Web全体に公開]
| この記事のURL

4件中 1~4件目を表示


1