久しぶりの号外です。

「有馬記念が終わっても、今年の競馬はまだ終わらない」

地方競馬を応援する気持ちが強いからか、12月終わりになると毎年どこかしらで言い続けているフレーズです。今年は「有馬」の2日後の29日に大井競馬場で「東京大賞典」が行われます。

ハイセイコーが大往生した後、彼の中央競馬時代のレース実況を収録したCDが発売されましたが、当時のアナウンサーが有馬記念の時に「サラブレッド日本一が決まります」と好んで使っていたのです。それにあてはめるなら、この東京大賞典は「ダートホース日本一が決まる」レースです。中央競馬との交流競走になったころからその色合いが更に濃くなりましたが、「こうなっていればいいな」と思ったことがいくつもあります。

その中でも強烈な印象に残っているのが1996年のことです。有馬記念の出馬表を見てがっかりしました。ホクトベガが出走したからです。この年、ホクトベガはダート交流重賞で連勝を重ねていったんです。だから、当然、東京大賞典にでるものと考えていたんです。出ればきっと勝てるとも思っていました。当時の距離は2800mでスタートしてから3分以上かかる長いレースだったとしても、です。しかし、勝ち目がなさそうな芝のレースに出てしまったことに愕然としたものです。八つ当たり同然に「何でホクトベガが出るんだろうね?」なんて当時の競馬好きの友人に訊いていました。ホクトベガは結局、帝王賞、川崎記念、南部杯、フェブラリーステークスと当時存在していたダートのビッグレースを制しても東京大賞典には無縁でした(かしわ記念にも出走していない)。やる方としては距離に嫌気したかもしれませんが、有馬記念の後にホクトベガが競馬ファンをあっと言わせるような走りを見せていたら・・・と思ったら、今でも胸が熱くなってしまいますね。

ちなみに、このレースは地方競馬唯一の国際G1ということで、日程的に中央競馬の「チャンピオンズカップ」から続けて海外の馬が参戦できるようになっています。こういうローテーションをとった外国馬はまだいませんが、もしそういう馬が現れたら、アジア最強のダートホースを決める戦いにまで発展するかもしれないですし、有馬記念以上の知名度を海外で得るなんてこともあるでしょうね。

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20日に決勝と3位決定戦が行われたFIFAクラブワールドカップ。3位決定戦ではサンフレッチェ広島が広州恒大(中国)のアジア同士の対決を2-1で制して日本勢8年ぶりのメダル獲得、そして日本勢初の大会3勝を果たし、決勝ではヨーロッパチャンピオンのバルセロナが南米チャンピオンのリバープレートに3-0で勝ち、大会最多の3度目の優勝を果たしました。

バルセロナは額面通りの強さを見せつけたとしか言いようがありませんね。印象的だったのは準決勝の広州恒大戦。観光感覚で日本に来ていたらこの試合で体調万全といえないメッシ、ネイマールを後半の残り10分くらいで顔見世をさせていたかもしれませんが、万全ではない2人をベンチにすら入れず本気の勝負をしてきました。広州恒大は途中でけが人を出してしまった不運はありましたが、まったく歯が立たない印象はなかったんです。が、現代のバルサ3羽ガラスというべき「MSN」の一角スアレスがハットトリックをやってのけてしまいました。意外にも前身のトヨタカップ時代にもなかったという史上初の快挙なんだとか。
そして、リバープレートの決勝はMSN揃ってメッシ1ゴール、スアレス2ゴール、ネイマールはゴールがなくてもアシスト1つともっと強いところを見せました。納得の強さといえますが、テレビ中継のゲストだった明石家さんまさんが「予想通りだったのが逆に物足りない」と感想を述べていたのがまた印象的でした。リバープレートが1点も取れずに負けてしまったことが残念というふうに意味を取ることもできますが、ネイマールが途中交代したとしてももっといいパフォーマンスができたはずという物足りなさというのも感じていたのでしょうか? とにかく、サッカーファンならわかるかもしれないぜいたくな悩みであることは確かかもしれませんね。

リバープレートは決勝での0-3の完封負けは残念でしたが、南米らしく全員サッカーで思い切りぶつかっていく雰囲気はすごかったです。何せ、大会1週間以上前に大阪入りしてみっちり調整して、そして長居スタジアムに駆け付けてサンフレッチェとマゼンベの試合をチーム総出で視察もしたというんですから、こちらの本気も脱帽です。ただ、惜しむなくはサポーターが大阪の道頓堀や東京の代々木公園で警察が駆けつけるほどの大騒ぎをしてしまったことは残念です。サポーターとみられる外国人が、万引きを取り押さえようとしたコンビニ店員を逆に襲ってしまったという事件も大阪であったみたいですし。

サンフレッチェは、よくぞ自分のサッカーを貫き通したという感じ。リバープレートとの準決勝はラッキーパンチ1発で沈んだ感がありましたが、かなり高い評価を得ていましたね。そして広州恒大戦の逆転劇、これもわくわくしたゲームになりましたね。来年のACLに進むことが両チームとも決まっていますから、サンフレッチェとしては大きな自信になりましたね。

来年もまた日本開催です。今年に負けず劣らずの戦いを期待したいですね。
では、また次回です。
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クラブワールドカップが3年ぶりに日本で行われているというのに、その話題がすっ飛んでしまいそうな衝撃が日本中に駆け巡ったのが澤穂希選手の引退表明です。

考えてみれば、あまり盛り上がっていない時代からではありますが、一線級で20年以上にわたって活躍し続けていたわけですから、それだけでもすごいですよね。しかも、2011年の女子ワールドカップでMVPになり、その年に日本初のバロンドール受賞者にもなったんです。そして、世界の女子サッカーの最先端を行くアメリカのプロリーグでも活躍したんですよ。「記録にも記憶にも残る名選手」という言葉はいろいろな人に使われますが、澤さんはこれ以上の存在ではないでしょうか。惜しむなくは、アメリカだけでなく、ヨーロッパの列強が集まるようなドイツの女子ブンデスリーガとかフランスの女子リーグアンでどれだけやれるかも見てみたかったですね。

さて、なでしこジャパンは来年の春にオリンピックアジア最終予選が待っています。澤選手の穴をいかに埋めるかが大きな問題になりそうですが、澤抜きの布陣で一定の成果を残しているから思った以上の不安にはならないかもしれません。ただ、選手がいかに早く「引退ショック」から切り替えられるかという問題があるのも忘れてはいけないでしょう。

新聞各紙にあった親交のある著名人からのコメントの中で、上沼恵美子さんのコメントが澤選手への賞賛と労いをわかりやすく、的確に現わしていると思います。
「引退されても澤穂希という名前を忘れる人はいません。潔いですね。格好いいですね。本当に大好きです」

意外かもしれませんが、長居で初開催のクラブワールドカップ。道頓堀でリバープレートのサポーターが警察が駆けつける騒ぎを起こしてしまったそうですが。そのあたりは次回、お話しできればと思います。
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明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ、サンフレッチェ広島が5日のガンバ大阪との第2戦を1-1の引き分けで切り抜け、2戦合計4-3で制してました。2年ぶり3度目の年間総合優勝、森保一監督は優勝決定直後のお立ち台で「サンフレッチェに関わる全ての皆さん、おめでとうございます!」と、もはやお約束の一言で喜びを爆発させていましたね(テレビ中継していたNHKのアナウンサーがマイクを持っているのに「明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ優勝しました!」と叫んだときは大丈夫かななんて思いましたが、特別大騒ぎになりませんでしたが)。

大会自体は盛り上がったと思います。最後まで年間総合優勝が決まらないドキドキ感というのは確かに盛り上がる要因にはなったと思いますし、メディアの注目度も高くなったと思います。しかし、やる方にとっては「たまったもんじゃない」といいたくなるところもあるかもしれません。とりわけ、今年は浦和レッズに関わった人たちがそういう気持ちになっているでしょう。数字の上では年間2位で、ファーストステージで優勝しているのに、チャンピオンシップの準決勝で負けただけで年間3位扱いにされてしまうんですから。それに、タイトなスケジュールをいぶかしげに思うような見方もあります。リーグのレギュラーシーズンが終わって1週間もたたないうちにチャンピオンシップの準決勝が始まり、中3日、中2日の間隔で決勝もやるというんですから。それに、「決勝だけホーム&アウェイでやるのはいかがなものか?」という声もありました。

サンフレッチェも喜んでばかりではいられません。もう、10日からはクラブワールドカップが始まり、いの一番でホスト国代表としてオセアニア代表のオークランドシティーとの1回戦を戦わなければなりません。クラブワールドカップが20日に終わった後には26日から元日まで天皇杯の続きがあります。この時期にたくさん試合できるのはこれまで成績を残せたからこそ…と、幸せをかみしめる気持ちもあるかもしれませんが、体調管理が難しくなることも心配になるかもしれません。

プロ野球のクライマックスシリーズを見習って導入したのではないかといわれている今回のチャンピオンシップ。Jリーグや日本サッカー協会でこれからいろいろと検証が進められると思いますが、多くのファンが理解できるような形がどんなものなのか、この先の議論を気にしてみたいと思います。

では、また次回です。
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11月28日から「CS」が始まりました。「クライマックスシリーズ」の略だと考える人なら、「季節外れ」と思うでしょう。しかし、こちらの「CS」は「チャンピオンシップ」の略、そう、Jリーグの年間総合優勝を決める大会のことを言います。いろいろ賛否両論ありましたが、やってみたらいろいろ見どころある大会になっています。

まずは28日の準決勝。浦和レッズガンバ大阪の因縁の一戦です。後半に点を取り合い、Jリーグでは最近珍しい延長へ。延長後半でガンバがラッキーな展開で2点取って3-1で勝利しました。ただ、注目されたのは試合後です。レッズのサポーターは結果を出せないでいるペトロビッチ監督に「結果を出せない監督はレッズの監督に相応しくない」と不満をぶちまけてしまうし、ガンバ3点目のゴールを決めたパトリック選手のツイッターにレッズファンらしき埼玉の高校生が人種差別めいた書き込みをしてJリーグが問題視する騒ぎもありました。このツイッター問題ですが、パトリック選手のゴールをレッズ目線で見るとキーパーチャージの反則でゴールが無効になってもおかしくないような雰囲気がありました。だったら、自分のツイッターに「審判どこ見てるんだ!」とヤジめいた書き込みをすれば炎上以上の騒ぎにはならなかったのではないでしょうか? ぶちまけ方、よく考えた方がいいでしょうね。

12月2日のサンフレッチェ広島ガンバ大阪の決勝第1戦もすごい試合になりましたね。前半はお互いゴールを奪えないのが後半に一気に点の取り合いを展開する激しい試合になりました。私はニッポン放送のラジオ中継を聞いていましたが、解説をしていた金子達仁さんは「点取りあう前は『金返せ!』といいたくなるような試合だったのが名勝負になった」と興奮気味に振り返っていました。金子さんは代表戦だと興奮することが多いですが、Jリーグの放送で興奮するような語り口になったのを聞いた記憶はありません。サンフレッチェが失点に直結するミスをいくつもやっていたのに(金子さんが指摘していました)後半ロスタイムで2点取って逆転できてしまうくらい(3-2でサンフレッチェの勝利)の粘り見せたのには驚きました。今のサンフレッチェの基礎を築いたのは今レッズにいるペトロビッチ監督だから、レッズにこれくらいの芸当ができなかったかなと嘆くファンもいるかもしれませんが。さて、5日は決着戦です。いったいどんな戦いが待っているでしょうか?

では、また次回です。
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