プロボクシングの団体で最も長い歴史をもつのがWBA。ここから分裂していくことでいくつも世界チャンピオンを認定する団体できたわけです。日本ではつい最近までWBAとWBCしか認定されていなかったですが、現在はWBOとIBFも認定されるようになり、世界標準に追いつきました。そんな中、老舗団体のWBAが1年かけて大掛かりな改革に乗り出すそうです。

WBAは暫定チャンピオンを出しにくくして、1つの階級に1人のチャンピオンが残るようにするというんです。正規のチャンピオンがけがや病気でWBAが設けた期限内に防衛戦ができなかった場合に、ランキングの上位者や正規チャンピオンに最後に負けた人が暫定チャンピオンを決める試合をやっていました。暫定といっても、チャンピオンになれればベルトはもらえるし、「世界チャンピオン」の肩書を持つこともできます。しかし最近は、対戦期限をわざと破ってくみしやすい暫定王者と王座統一戦をするように仕向ける正規王者が増えてきたようで、「世界チャンピオン」と名乗れる人たちが増え、「世界チャンピオン」の威光が保たれるのかという疑問を抱く人も出てきました。日本人や日本のジムに所属する外国人はそういう駆け引きに乗り出すことは少ないですが、欧米では多いようです。

確かに、暫定王者が何人も出てくると、正規王者が誰なのか、いつまでに統一戦をやらなければいけないかとか、わかりにくく混乱してしまいます。それに統一戦の主導権をめぐるお金の争いで興ざめしてしまうところもあります。お互いに力を最大限だせるような環境を作ったうえで統一戦ができれば理想ですが。

プロレスラーのマイクパフォーマンスで「チャンピオンは2人もいらないんだよ!」というフレーズがありますが、確かにチャンピオンは2人もいりません。ただ、正規チャンピオンの体調に問題があるのに無理やり防衛線をやらせるのも問題。そういう状況だったら暫定王者を認めることも当然必要です。誰でも納得できるような制度に確立できるように期待します。

では、また次回です。
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12日のスポーツ紙に女優の清水冨美加さんが新興宗教に「出家」し、芸能界を引退するという報道がありました。11日土曜日に放送された生番組にレギュラーの清水さんがいませんでしたが、このときは体調不良(インフルエンザ)が原因だったと伝えられました。まぁ、この時はそうとしか考えていませんでしたが、翌日になって「電撃引退」とのみだしがでた時には驚きました。

精神的に追い込まれたところもあったかもしれないし、とにかく何かにすがりたい気持ちも温かもしれない。ただ、真意のほどがわからなければリアクションはとれません。その一方で現実としてテレビ番組や映画に穴が開いたケースが相次ぎました。スポーツ紙やワイドショーが伝えている清水さんの言い分に対して「同情のしようがない」「責任放棄も甚だしい」と先輩芸能人たちからは厳しい反応が相次ぎました。その一方で手厳しい先輩芸能人たちに疑問を抱いたのがラジオパーソナリティの伊集院光さんです。

14日のレギュラー番組(ラジオ)で、伊集院さんが当日の朝までのニュースの解説をアナウンサーから聞いたあとに「取り上げるべきニュースはいろいろありますが、このことにも触れておきたいので」とこの一件について話し出しました。「どちらの味方もしない」という基本スタンスを示した上で、責任放棄を責め、甘えた意識を叩く風潮に疑問を示します。「今から考えたら俺たちは彼女の年頃にはもっときついことをしていた。死にたいなんて甘えたことを言うな! それを乗り越えたからこそ成功があるんだ」と言ってしまう成功者のメンタリティを押しつけることに疑問を感じているようです。こんな例えもしています。ウサギ跳びは膝に負担をかけるだけで肉体的なメリットがそんなにないことが知れ渡っているのに、ウサギ跳びのおかげで成功を収めたと思っているアスリートはウサギ跳びを真っ向から否定しないというんです。これも成功を理想とするメンタリティでしょうね。伊集院さんは他に可能性があるだろうと考えているようです。この一件については、迷惑を被った人たちが裁判を起こして法律の下で解決した方がいいと提案しています。

確かに責任放棄は大変なことです。ただ、コップの水があふれ出そうであふれ出ない表面張力は長く続きません。世間はこの表面張力を当てにするかもしれませんが、こぼれ落ちたときの対応の仕方を間違えたらまた大変なことになるかもしれません。打ち拉がれて最悪の結末を迎えないことを祈ります。

では、また次回です。
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今年からJリーグのリーグ戦中継が世界的なスポーツ中継配信サイトDAZNを使って放送されることになりました(ルヴァンカップはCSチャンネルを含めたフジテレビ系列とスカパー、天皇杯はNHKとスカパーに優先放送権があるため現状のままで放送されます)。すでにバレーボールのVリーグやラグビーのトップリーグの放送も始まっています。

家電量販店をのぞくと、テレビのコーナーに「DAZN対応」なんてカードが貼られているようなものもあります。細かいところを見ていませんが、視聴料金の割引とかテレビとネット回線をつなぎやすい設計になっていたり、いろいろな特徴を持ったテレビも売られているということでしょう。新しいテレビを買うときにこれを気にする人も最近は多くなっているでしょう。ただ、「ここまでしないといけないの?」と思う人もまた多いかもしれません。

「NHKの受信料は納得できないけどスカパーの視聴料なら払ってもいい」という人が多いらしいという話を少し前に聞いたことがありますが、DAZNなり先行しているYahoo!系のスポーツナビなりを見るため、ネット放送の視聴料を今度は払わなければならない人も出てきます。地上波でスポーツ中継を見るのが当然という風に思う人たちにとっては、これに納得するのに時間がかかるかもしれません。それどころか「民放もNHKのように地デジのサブチャンネルで見られるようにしてよ。DAZNだか何だかわからないし」と言い出す人もいるでしょう。

そういった人たちのためにも、「こういうのもありますよ」という具合に、これしかないというよりも一つの方法があるという風に考えられるようになればいいかもしれません。シェアの食い合いでなくて、切磋琢磨でスポーツ界を盛り上げられるようになればいいですよね。NHKの「らじるらじる」や民放連の「ラジコ」や「ラジオクラウド」などでも楽しめる方法をもっと工夫してほしいと思っているのは私だけでしょうか?

では、また次回です。
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WBC(ワールドベースボールクラシック)の侍ジャパンのメンバーが出そろったと思いきや、大谷翔平選手が昨年足首を痛めた影響で出場できるかどうか微妙になってきたとか。投手としての出場を断念して野手に専念するとしていますが、一部ではもはや無理という声も。キャンプイン直前に栗山監督が打ち明けたことで色々なところで混乱が起きているというのも気になります。

侍ジャパンの運営サイドに日本ハム球団がこの状況を伝えたのは1月30日としていますが、侍ジャパンの運営サイドは「聞いてないよ」。代役立てるにしても投手の代役にするのか野手の代役にするのか小久保監督は頭を悩ませることになりますし、代役に選ばれた選手の球団がそれに同意するかというのも不安というか心配になります。

こういう混乱の話になると「サッカーじゃありえない」と思うでしょう。サッカーなら代表を集めるためのルールというか方法をFIFAが決めているのでこういう混乱は起きにくいし、強制力が働くものと認識されているようです。ただ、国際Aマッチでない大会だとヨーロッパのチームが「代表よりうちの方が大事」といって受け入れを渋るようなこともありますが、招集断念に至るケースはあまりありません。

サッカーならヨーロッパのビッグクラブを黙らせるほどの強制力がFIFAにあるので代表招集はスムースにできますが、野球の場合はメジャーリーグの球団を黙らせるほどの強制力がある国際機関があるとは言えない状況。ましてはWBCはメジャーリーグ機構と選手会が作った「WBC興業株式会社」のようなものが主催していますから、メジャーリーグの球団のわがままが通じてしまう部分が多くなるし、招集に向けたルールを明確にできなくなる部分も多くなる。2020年のオリンピックに向けて国際野球・ソフトボール連盟はいろいろ問題を解決しないといけなさそうです。

では、また次回です。
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