福岡ソフトバンクから戦力外通告を受けた松坂大輔投手が23日、入団テストを行った上で中日と契約しました。

推定年俸は1500万でソフトバンク時代のおよそ25分の1(96%ダウン)ということも衝撃的でしたが、「悔いのない野球人生だったとはまだ言えないからコーチ転身は考えなかった」という信念の強さにも驚きました。メジャーリーグではメッツに在籍していた時期がありましたし、西武時代に控えの打者がいなくなったために打席に無理矢理立ってホームランというケースもあるのでプロになって打席に立ったことが全くない訳ではありませんが、初めてのセリーグで打席に立つ可能性がこれまで以上に高くなるわけです。先発になればなおさらのことです。ホームランが出にくいナゴヤドームでオーバーフェンスをやってくれることを密かに期待しています。

さて、中日と言えば、2003年のオフに巨人の川相昌弘選手が加わって、選手・コーチとして3度のリーグ優勝と2007年の日本一に貢献しました。一度は引退を表明して東京ドームでのホーム最終戦でセレモニーをやったのに引退後のコーチとしての配置が約束と違うことに反発して引退を撤回(原辰徳監督の退任で一度約束されたコーチの配置が白紙になり、堀内恒夫次期監督の下でのコーチ位置が変えられたため)、それを聞きつけた就任したばかりの中日の落合博満監督がすかさずオファーしたという珍しいケースでしたが、川相選手が谷繁元信選手(加入直後にもらった背番号7を落合監督がとりあげ川相選手に与えた)らと共に野手陣の意識改革を促して強いドラゴンズを作り上げたことに感動したのを覚えています。ちなみに、川相さんは巨人に戻りコーチや3軍監督をつとめていますが、中日時代の経験を生かしたような厳しい練習を若い選手達に課しているところから巨人のファームを「読売ドラゴンズ」とメディアが皮肉を込めて呼ぶこともあったらしいです。

現在の森繁和監督は落合さんの下でヘッドコーチなどを務めていた人だからなのか、今回の松坂投手のことと川相選手のことがダブって見えてきました。はたして、今度はどうなるでしょうか?

では、また次回です。
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何かとトラブル続きの角界ですが、2018年の初場所は連日満員御礼。そんな中でも波乱続きで、一寸先どうなるかわからない展開になりました。

取りわけ注目されているのが横綱たちのようです。中でも好調なのは5場所連続休場で進退をかけた場所として初場所に臨んでいるという鶴竜。序盤5日間は横綱・大関陣で唯一の全勝でクリアしました。けが続き、例の暴行事件で減俸の処分とアゲインストだらけという中でありますが、強くなるときの勢いを取り戻したか、今場所の主役になりそうな雰囲気があります。
その一方で注目度が高かった白鵬、稀勢の里は相次いで休場という大変な事態になってしまいました。「張り差し、かちあげを繰り返すなんて見苦しい」と横綱審議委員会の北村委員長に苦言を呈されてしまった白鵬。白鵬本人が6連覇をしていた全盛期にこだわっていた「後の先」に回帰すべきとも言われていましたが、取り戻すのに時間がかかってしまうのか、圧倒的な展開で勝つ相撲が見られなくなったと思われるようになりました。その上、開幕直前に足の指を痛め、場所中にそれを悪化させてしまい休場に追い込まれてしまいました。
稀勢の里も鶴竜同様5場所連続休場からの再起をかけて場所を迎えましたが、千代の山以来となる2度目の3日連続金星配給という屈辱を味わいまた休場となってしまいました。昇進直後の場所で大胸筋を痛めそれをこらえて戦い続けて逆転優勝という奇跡を起こしましたが、「奇跡の代償は大きかった」という言葉をまた聞くことになりそうです。今場所についてはどんな星勘定になっても出続けると決意していたという稀勢の里ですが、昇進から丸1年となる大阪場所で再起をかけることを選んだことになります。

まだ初場所は半分以上あります。豪栄道、高安の両大関もまずまずの調子で序盤をクリアしていますし、3賞2つ狙うと公言した阿炎や山梨出身者として30年ぶりの幕内力士となった竜電といった新入幕(初入幕)も見所あるようですし、注目ポイントがまだまだありそうです。

では、また次回です。
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諸般の事情がありまして、半年以上更新をせずにご迷惑をおかけしました。
今後は毎週金曜日付の更新でブログを継続していきたいと思いますので、
引き続きお引き立てのほど、よろしくお願いします。

さて、再開後初回はボクシングにまつわるお話を。
昨年末、日本国内で世界戦が5つ行われ、日本人チャンピオンはすべて防衛に成功。田口良一選手に至っては2団体統一を果たしました。中でも注目されたのは井上尚弥選手。7度目の防衛に成功しましたが、今年は1階級上げてバンダム級のチャンピオンを目指す方針を固めているとか。ここでチャンピオンになれば、ジムの先輩である八重樫東選手とともに3階級制覇となります。日本人で達成できた人はわずかで、達成すれば凄いことといわれます。ただ、この井上選手の方針が日本のボクシング界で「ガラガラポン」を起こしかねない状況になっているんです。

実は、昨年8月にあった山中慎介選手とネリ選手の対戦で起きた問題が横たわっているんです。山中選手が勝てば日本人最長タイとなる13度目の防衛を果たしていたというこの試合でしたが、実際は4ラウンドTKOでまさかの敗北。ネリ選手が山中選手を滅多打ちにしてレフェリーストップがかかった瞬間は本当に衝撃的でした。しかし、後にネリ選手にドーピング違反が発覚。原因は直近に食べた牛肉の飼料に配合された成分で、意図的にネリ選手が服用した証拠は見つけられなかったと結論づけられてしまいました。結論次第では無効試合になって山中選手がもう一度13度目の防衛を目指すことができましたが王座剥奪はなし。山中選手は前のチャンピオンとして今年の春にリターンマッチに臨むことになりました。このリターンマッチの結果が「ガラガラポン」のきっかけになるかもしれないのです。

ネリ選手の陣営が「山中選手に勝てば次の相手は井上選手」と勝手に言い出したのです。もしネリ選手が勝てば思惑通り井上選手との対戦がすんなり決まるかもしれませんが、ネリ選手が負ければ井上選手と山中選手が対戦する可能性が出てしまいます。井上選手の立場で言えばバンダム級の世界チャンピオンを目指したくても各団体のチャンピオンは対戦したがらないので困っているところにネリ選手が受けて立つと言ってくれたのが「渡りに船」となります。ただ、山中選手としてはネリ選手との再戦が叶わなければ引退すると考えていたくらいですから、この再戦はものにしたいところ。もし山中選手が勝つと、どちらの陣営が主体的に興行をうつのか、テレビの放送は井上選手の試合を放送しているフジテレビがやるのか山中選手の試合を放送している日本テレビがやるのか…など、問題山積みになってしまいます。フジテレビは山中選手と同じジムの村田諒太選手の試合を放送している局なので、なおのことややこしくなりそうです。

では、また次回です。
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