2020年は都道府県大会と甲子園特別交流試合と呼ばれるオープン戦しか実施されなかった高校野球。2021年は甲子園で優勝を争う大会が帰ってきます。19日に初日を迎える第93回センバツ高校野球です。ただ、制約はまだあるようでして。

昨年夏に行われた甲子園特別交流試合。第92回センバツ高校野球に出場するはずだった32校(開催されなかったものの出場回数にはカウントされている)が1試合だけ行ったオープン戦でしたが、こちらには出場チームの関係者とマスコミしか入れませんでした。1試合あたりの人数にすればせいぜい500人程度だったようです。今回のセンバツでは観客の受け入れを、5000人を上限に行います。ただ、5000人しか動員できないからか、チケット料金は値上げされるとか。たとえ値上げされたとしても甲子園のスタンドで試合を見られることはファンにとっては堪えられないもので、チケットは軒並みプラチナペーパーになっているでしょう。

アルプススタンドでの応援も解禁されますが、大声をあげたりブラスバンド使ったりすることは認められないとか。代替案として参加各校の吹奏楽部が事前に収録した音源を大会本部へ提出し、そのチームが攻撃中にその音源を流すことになったそうです。NPB各球団がホームゲームでやっている応援手法を高校野球でも導入されることになるわけです。去年夏の交流試合では一部の参加校がブラスバンドが学校で演奏する「リモート応援」をやりましたが、今回はブラスバンドが甲子園に一歩近づけたといえるかもしれません。ブラスバンドがスタンドに足を踏み入れる日が来ることを今は祈るばかりです。甲子園の広さを選手や観客はどう感じるか、大会を特別な気分で見届けることになるかもしれません。

では、また次回です。
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7日に大阪で行われた「R1グランプリ」決勝(最終選考会)でゆりやんレトリィバァさんが初優勝。6度目の挑戦で悲願のタイトルを獲得しました。19回目にして大幅にリニューアルされたR1で輝いたのは正統派の一人コントだったようです。

大会タイトルはこれまで「R1ぐらんぷり」と平仮名表記になっていたのが「M1」同様カタカナ表記に変更。これまで「プロであれば可」とされていた参加要件には「プロで芸歴10年以内」とキャリア制限が加えられました。そして審査方法は以前のような100点満点での採点合計を争う形に戻りました。特にキャリア制限が設けられたことについては、一部の常連出場者の望みが突然絶たれてしまったこともあり大騒ぎになりました。そして最終選考会の生放送中にシステムトラブルが発生して審査が滞るドタバタもありました。

最終選考会に残った顔ぶれを見ると、最終選考会に初めて残った人が多いようで、新鮮味はありました。ただ、例年以上にフリップ芸を武器にした人が多かった印象が。大きなものは畳1畳分にもなるフリップにナンセンスなイラストや文字を書き込み、そこに芸人本人がさらに意味づけをするわけです。自分のストロングポイントを押し通すことができる強みがあるかもしれませんが、パターンがわかってしまうと興ざめしてしまうデメリットもありそうで、諸刃の剣になってしまうのではと感じます。ものまねを武器にする人はシチュエーションを変える余地がまだあって興ざめはしにくいのかなとも思います。そういうところを考えると、敗者復活で最後の挑戦権を得たマツモトクラブさんとかゆりやんさんのような一人コントは自分のスタイルがあるとはいえバリエーションはかなり広いから飽きることなく笑い続けることができるのかもしれません。

来年2022年度はついに節目の20回目となるR1グランプリ。新たな挑戦者が新たな風を吹かせることが出来れば、視聴率6%という結末はともかく、夢の舞台で居続けることはできると信じます。では、また次回です。
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2月28日に行われた第76回びわ湖毎日マラソンで鈴木健吾選手が2時間4分56秒の日本新記録で優勝。あの大迫傑選手の記録を30秒ほど上回りました。しかも、アフリカ出身者以外では世界初の2時間4分台という快挙のおまけつきです。

気が付けば世界記録は2時間1分台にまで押し上げられていますが2時間4分台まではアフリカ出身者ばかりというのは驚き。アフリカ出身者は高地で鍛えるため長距離に求められる持久力に秀でるアスリートが多くなるのは理解できますが、欧米系やアジア系との差がここまで大きくなるのもまた驚きです。まぁ、短距離も北中米カリブ地域出身者で世界ランキングの上位をしめてはいるでしょうがチラホラとヨーロッパや中東出身者も食い込んでいます。それに比べて長距離はアフリカの壁が分厚く存在していたと考えれば理解できるでしょうか。

その壁に風穴を開けたのが鈴木選手なんです。おととし9月のマラソングランドチャンピオンシップで「世紀の大暴走」を演じた設楽悠太選手のペースが落ち始めたところで真っ先に捕まえにかかった選手と言われています。この時は鈴木選手の方も失速してしまいましたが思い切りの良さが注目されました。今回はその思い切りの良さがいい方向に働いたのかもしれません。今後は国内では追われる存在になりますが、良さを忘れずに磨き上げてくれることを楽しみにしていきましょう。

ところで、びわ湖毎日マラソンは今年限り。元々は大阪を走る「毎日マラソン」として生まれた大会が1962年に会場を滋賀県に移して現在に至りました(1964年の東京オリンピック、94年の広島アジア大会のリハーサル大会として一時的に移転)。65年にあのアベベが走った時には沿道には多くの人がおしかけたとか。その後もオリンピックや世界陸上の最終代表選考会として行われたら語り草になるような名勝負が毎度のように展開されました。しかし、日程的に近い東京マラソンと選手の奪い合いが起こる傾向が出るようになると大会の魅力が薄れてしまったか、来年からは大阪マラソンと統合する形で実施されるようになります。いわば、62年ぶりの「里帰り」です。ただ、大阪マラソンは読売新聞主催の大会だそうなので、レース自体どうなるかと同時に毎日新聞がどういう形で関わるかがきになるところです。

では、また次回です。
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例年より3週間遅く行われたテニスの全豪オープン。女子シングルスは大坂なおみ選手が圧倒的な勝ちっぷりを見せて2年ぶりに優勝しました。大会期間中、大会会場があるビクトリア州で新型コロナウイルスの新規感染者が出たためにロックダウンが発令され無観客開催を余儀なくされた日もありましたが大会の全日程を終えることができました。日本ではロックダウンは憲法違反の可能性があるので発令できないと言われていますが、全豪オープンでとられた感染症対策は東京オリンピックなどでも十分活用できるのではと期待されているそうです。

そんな大会で気になったのがチャレンジ制度がなくなったこと。微妙なところにボールが落ちたときなどに主審が下した判定に不服がある選手がビデオ判定を求める制度ですが今回は形を変えたようです。言ってしまえば、今回は常時ビデオ判定をしていたのです。ライン際に落ちたら必ずインかアウトかをチャレンジで使われるホークアイが判定して、モニターに出た判定結果を主審が言う流れになっていました。だからチャレンジをする必要がなくなったわけです。今回は新型コロナウイルス感染防止策で三密をさけるためか、線審は配置されなかったのでチャレンジ制度で使っていたシステムに代わりをやってもらおうというわけになったそうです。

チャレンジできないことに不満をもった選手もいたことはいたようですが、大きな混乱はなかったようです。これをきっかけにして線審はもういらないという方向に傾くのかどうかはわかりません。人間の眼を補完するための存在と考えられたシステムですから、次回からまた線審が戻ってくるかもしれません。その時に「人の目があった方がいい」となるのか、「チャレンジだけでいい」となるのかという問題になるのかもとも思います。果たしてこの後のテニス業界はどうなるでしょうか?

ではまた次回です。
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あと5か月に迫った東京オリンピックとパラリンピック。大会をけん引する組織委員会の会長がギリギリで交代するという前代未聞の出来事が起こりましたが、橋本聖子オリンピック担当大臣が引き継ぐことで決着がつきました。

選手としては夏冬合わせて7回出場したりオリンピック選手団の団長も務めたりして、人生の至る所でオリンピックと関わりがあった橋本さん。聖子という名前も、1964年の東京オリンピックの聖火を見た父の善吉さん(マルゼンスキーなどを送り出した馬主で生産牧場の社長)が思いついたとか。そして2021年にオリンピック・パラリンピック組織委員会の会長というんですから、オリンピックの申し子と言われるのがよくわかります。

そんな橋本さん、日本の競馬にも関わっていたのです。実家が競走馬を生産する牧場だからということもあってか、国(農林水産省)とJRAの橋渡し役をいろいろしているそう。武豊騎手が週刊大衆で連載しているコラムで打ち明けたところでは、海外競馬の馬券発売にも橋本さんが深く関わったというんです。日本の強豪馬が相次ぎヨーロッパや中東の大レースに参戦するようになったのをきっかけに、日本の馬を見るだけでない方法で応援する手段として馬券発売が待望されるようになり、JRAが海外の馬券を売り出せるように競馬法やJRA法の改正を国会で審議できるように橋本さんに働きかけたというわけです。大掛かりな設備の入れ替えが必要ではないネット投票のみではありますが海外馬券の発売が実現しました。

オリンピックともども競馬にもこれからも深く関わっていってほしいと思うのは私だけではないでしょう。では、また次回です。
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