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猪木さんと“WWE”の関係はありませんでしたが、名称変更前の“WWF”、さらに遡り“WWWF”時代からは蜜月関係と呼べるほどでした。
WWEの日本とのパイプは猪木さんなしでは作り得なかったと言えます。


元王者であり、プロモーターとしての貢献度も高い猪木さんが殿堂入りすることは必然です。


その猪木さんは元プロレスラーの枠を大きく越えて、世間での認知度もすこぶる高い、というか誰でも知っているスーパースターです。
猪木さんの名前を“利用”しない手はありません。


しかも日本では、プロレスはプロレス、ほかのエンターテイメントと組み合わせても肝心のお客さんがアレルギー反応を起こしてしまうのだからアメリカのようにはいきません。
だからといって既存の日本のプロレス団体と提携して選手の貸し借りをする、なんていうことは成り立たないことはWWEファンならお分かりでしょう。WWEはWWEの世界なのですから。


しかし、プロレスはプロレスだからこそ、WWEはプロレス内でのプロモーションをするしかない。ならば日本プロレス界で最も名がある人は誰ですか?ということで猪木さんに行き着くのです。


まずはレッスルマニアに絡めた殿堂入りできっかけが作れましたが、肝心なのはその次の一手です。
今回のスポットで猪木さんとの関わりを終えてしまってはもったいなさすぎますし、今後の施策を新たに考え直さねばなりません。せっかくできた猪木さんとのパイプを次に繋げなくてどうするの?ということで、これからのWWE×猪木のプロモーション施策を提案してみます。


猪木さんがホール・オブ・フェイマーになった事実をしばらく活用していくこと。
身近なところからは、『THIS WEEK IN WWE』放送中の地上波ローカル局やJスポーツの番宣出演など考えられますが、猪木さんが最も生かされるのは“ライブ”です。


そこで、まだ発表はされていませんが今年も開催されるはずのジャパンツアーを猪木さんに盛り上げてもらいたい!というのはいかがでしょう?


大会の前日や当日会場でホール・オブ・フェイムの日本版を開催し、当然メインキャストは猪木さん。
それどころかジャパンツアー自体の宣伝の顔として日本が誇るホール・オブ・フェイマーがWWEを日本全国にアピールするとなれば、最近では一番のWWEプロモーションになると思うのですがいかがでしょう?


WWEマニアとしてより一層の広がりを望みたく、ここは一つ、猪木さん、よろしくお願いいたします!
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昨日、WWEジャパンによるアントニオ猪木のホール・オブ・フェイム授与式が行われてましたが、かなりの反響が見込まれるナイスなプロモーションだったと思います。


現地時間は3月28日に開催され、日本ではPPV放送開始が4月上旬の、WWE年間最大イベント『レッスルマニア』に登場する猪木は、対日本マーケットでのこれ以上ない最高のネームバリューを持つ“宣伝大使”になります。


ザ・ロックが去り、日本での地上波テレビ中継がなくなったWWEは次第に世間一般層のライトファンから忘れられていってしまいました。
それは無理もありません。日本では地上波テレビが絶対のメディアなのですから。
しかし、記憶は残っています。大概の人たちは、
「WWEね、昔テレビでよく観たよ!」
と見事に口を揃えて言います。


そんな日本の状況をよそに、アメリカのみならず世界中で市民権を得て拡大するWWEの“日本再上陸”はジャパンオフィスの設立でした。
私も深く関わらせていますが、この本腰を入れた日本戦略開始により、確実に一歩一歩、日本でのWWEを取り戻そうとしています。


PPVビューイングイベントやスーパースターとのファンイベント、よしもとや和田アキ子といった人気タレントとのコラボプロモなど積極的に新しい企画を実施してきました。


ここで一つ、本来ならやりたいのに日本では成立しえないことがあります。
アメリカではWWEはエンターテイメントとして認知されると同時に“同ジャンル”の音楽や映画と普通にリンクし演出にも生かされ、ファンもウェルカムします。


PPVイベントごとにロック系アーティストのタイアップテーマソングがあり、イベントでライブ演奏することもあり。
最近の『RAW』では毎回リレーするようにセレブリティゲストがリングに上がり粋な時間を造り出す。いいともとプロレスがドッキングしたイメージと言えば分かりやすいでしょうか。オジーやスヌープが登場しスーパースターたちとタメを張ってしまうのです。


残念ながら日本でこの演出が受け入れられたためしがありません。
プロレスでも格闘技でも、アーティストがライブ演奏しても、しらーーっ。タレントが絡むなら以前のハッスルのように本当にプロレスをさせてしまうしかなく、ハッスルが消滅してしまった事実が状況を表しています。


プロレスとエンターテイメントがイコールにならず、プロレスはプロレスとして、しかし確実に世間的認知を落としてしまっている日本で、WWEがどうファンを増やしていけばよいのか。


そこで猪木さんなのです。


長くなってしまったので続きます。
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