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UFC113:MACHIDA vs SHOGUN 2
2010/5/8@カナダ・モントリオール



PRIDEが“消滅”してからもう三年を越える月日が経つが、PRIDEの思い出は熱と共にいつでもプレイバックできる。いまだに身近な格闘技マニアな友人たちとは、気が付けばPRIDE時代のエピソードを交換している。とは言え、もちろん現在進行形である。PRIDEを語る一方でメインの話題は当然ながらUFCだ。WOWOWの放送が終わるやいなや、どちらからともなくメールが飛び交う。そしてその温度はPRIDEファイター出場時に自然と高くなる。今回のショーグン勝利でPRIDEの誇りが甦ったファンは多かったことだろう。

UFCのPRIDE吸収後、PRIDEブランドを体現したトップファイターたちは軒並みオクタゴンに参戦したが、なぜか戦績は振るわなかった。ショーグンもUFC初戦で当時のUFCの申し子・グリフィンにタップアウト負けを喫している。
ミルコもミノタウロもダンヘンもヴァンダレイも、PRIDE時代以上の輝きをまだUFCで放っていない。


PRIDEはUFCより下なのか? 本来ならばファイター同士の競い合いにつき、どちらのプロモーションが上か下かという議論は意味をなさないものだが、少なくとも日本のファンの多くは『PRIDE』をブランドとして大枠で捉え、そして愛していた。だからこそPRIDEファイターの動向に敏感になり、ファイターにPRIDEそのものを投影するのだ。


そこでショーグンである。難攻不落の無敗王者・リョートを僅か1ラウンド、KOでダイレクトリマッチを制し、遂にUFCの頂点に立った。
久々に見た気がするショーグンの爽やかな満面スマイル。PRIDEのピースのひとつになっていたショーグンの笑顔が数年後の現在もなお、新しいベルトと共にもたらされたことを喜びたい。
PRIDEとUFCのグランドスラム達成。PRIDEの魂はショーグンに宿っている。PRIDEファンは堂々とそう思えばいい。ショーグンは現在進行形のPRIDEの象徴だと。


ショーグンが王者になったことで、今後のUFCライトヘビー級戦線が活気づいていく。まだショーグンがUFCで相対していないトップコンテンダーが続々と控えている。
次回大会でランペイジvsエバンズの因縁対決。共に元王者であるため、勝者が次期チャレンジャーとなるのはきれいな流れだ。
生ける伝説のランディ・クートゥアもいる。最近勝ち星には恵まれていないがティト・オーティズとも未対戦。フォレスト・グリフィンへのリベンジもしたいところ。元同門のアンデウソン・シウバとも可能性はあるし、前王者・リョートも黙っていないはず。
ざっとこれだけ書けてしまうほど、ショーグン包囲網の激化が約束されているなんて、UFCはなんて魅力溢れる戦場なんだろう。あの頃のPRIDEがこうだった・・・


PRIDEファンで今もまだPRIDEが忘れられないならば、と言うか忘れ去る必要はないしとても忘れられるものではないが、今に生きるPRIDEを追いかけたければ、UFCでショーグンを徹底的に応援していくべし!・・・なのである。
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