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UFC116:LESNAR vs CARWIN
2010/7/3@ネバダ州ラスベガス・MGMグランドガーデンアリーナ
直前コラム


“ヒョードル、タップアウト負け”の衝撃からわずか一週間後、MMAヘビー級カテゴリーの今後を左右する大一番がタイミングよく実現する。“絶対王者”が不在となった今、UFCがその座を決めると言わんばかりのマッチメイク実現に時の勢いはUFCに味方しているのだろうか。UFCヘビー級タイトルマッチ、王者ブロック・レスナーvs暫定王者シェーン・カーウィン。ヒョードルよりも体格で上回る両者による王座統一の頂上決戦に、“新絶対王者”誕生の期待は当然ながら寄せられる。

まだMMAは5戦しか闘っていないものの、WWE時代からの知名度を手土産に鳴り物入りのMMA転向を果たしたレスナー。その体躯と身体能力から繰り出すタックルとパウンドで観る者を納得させる勝利を重ねベルトをものにした。
しかし不慮の病がレスナーを襲い、長期戦線離脱。その間、一度は防衛戦の相手としてきまっていたカーウィンが有無を言わせぬ勝利を重ね、暫定王者を獲得する。
MMAキャリア全勝、しかも全てを1ラウンド以内にフィニッシュしているという無敗伝説更新中のカーウィンが戦前の下馬評で上回っている状況は、無敗の最強王者への憧れの表れではないだろうか。


レスナーが勝っても、カーウィンが勝っても、まずはUFCにおけるヘビー級の真の王者が決まる。
しかし、UFCヘビー級王者=MMAヘビー級最強王者としてしまうのはまだ時期尚早だと言いたい。なぜなら、ヒョードルがいるから、そしてヒョードルに勝ったファブリシオがいるから、さらにまだUFCと交わっていないStrikeforce王者アリスター・オーフレイムがいるから。つまり、MMAヘビー級はStrikeforce勢も含めないと究極の最強は決まらないということである。


さらにUFCにもタイトル戦線に絡む資格を持つファイターがまだまだ控えている。群雄割拠のMMAヘビー級、ここでメンツをリストアップしておきたい。いかに充実しているかお分かりになるだろう。


ブロック・レスナー(UFCヘビー級王者)
シェーン・カーウィン(UFCヘビー級暫定王者)
ファブリシオ・ヴェルドゥム(ヒョードルにタップアウト勝利)
エメリヤーエンコ・ヒョードル(WAMMAヘビー級王者)
アリスター・オーフレイム(Strikeforceヘビー級王者)
ジュニオール・ドス・サントス(UFC無敗。ファブリシオ、ミルコ、ゴンザガに勝利)
ケイン・ヴェラスケス(UFC無敗。ノゲイラ兄に勝利)
フランク・ミア(元UFCヘビー級王者。レスナー、ノゲイラ兄に勝利)


私的にはこの8人で総当たりリーグ戦など実現すれば誰もが納得するヘビー級世界最強が誕生すると思うのだが。
本当なら、日本人の気持ちなら、ジョシュ・バーネットやノゲイラ兄、ミルコなどPRIDEで時代を創ったファイターも入っていてほしいのだが・・・


“新絶対王者”、いや“真絶対王者”への道・・・まずはレスナーvsカーウィン。現時点で考えうる最強決定戦の行方と、その結果が生む次を思い馳せたい。
現代格闘技界では夢は実現する時代でなければならない。
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1件のコメント


  1. by桜井 on 2011年6月8日 @17時09分

    レスナーは強かった!