【相当くだらない文がダラダラと続きますのでながらスマホ等は止めて、ぜひ座ってお読みください】



現在はどうだか知りませんが、メキシコシティの地下鉄は



現地の人の感覚でも切符一枚がかなり安い上に、どこまでもその一枚で乗って行けるという



まさに庶民のための交通機関!



私がメキシコに住んでいた1997〜2000年当時で、切符一枚が2ペソ程度



2ペソというと日本円で、だいたい20〜30円くらいだったでしょうか



椅子はプラスチックがむき出しの硬いものですし、エアコンもほぼ効いてはいませんが



改札さえ出なければ何回乗り換えようと、一番遠くの終点まで行こうと、30円でお釣りがくるくらいなので



修行中でお金のなかった当時の私でも、そこまで気兼ねすることなくいつでも利用できる、それはそれはありがたい乗り物でした



しかしそこまで運賃が安いと、日本では考えられないような人たちが乗ってきます



それはどんなに近場への移動であっても、一回地下鉄に乗ったらたいがい遭遇するほど、メキシコでは一般的な光景です



「ガムいかがすか〜ガムいかがすか〜」



「チョコレートいかがすか〜チョコレートいかがすか〜」



よぉこんな声を出しながら、乗ってくるわ!乗ってくるわ!



つまり通勤通学目的で乗ってきたのではなく



乗客への押し売り目的で乗ってくる売り子さんですな



売り子と言っても、みんな統一された制服を着ているわけでなく



横の繋がりも縦の繋がりもあるでなく



また地下鉄側が押し売り行為を禁止することも一切なく



ただただ勝手に日銭を稼ぐために乗ってくる現地の人たちです



特に決まりはないので、なにを売ろうが自由なんですが



でもやっぱりお菓子の類いを売りにくるのが、一番多かったですかね



確かに小腹が空いてる人なんてざらにいるでしょうし、これなら確実に商売になるのでしょう



それでも飛ぶように売れている場面など見たことはありません



たま〜に買う人を見掛けた程度で



5ペソもあれば何個か買えるガム等を一日中売り歩いても、50ペソも稼げたかどうか



それでも彼らは売り続けるしかありません



それで生きていくしかないのです



そんな彼らを見ていて、つくづく思ったのは



貧しくても直向きに生きるメキシコ人の逞しさ



そう、彼らは直向きなんです



必死なんです



前しか見てないんです



そう思うと、ほとんどの売り子さんが商売として辛うじて成立するお菓子を売りに乗ってくる中



ある日私が遭遇した、それまで見たこともない○○○を売りに来た斬新すぎる売り子さんにも合点がいくというもんです



う〜ん・・・無理矢理こじつけて合点がいくとはいってはみたものの



ごめんなさい



正直にいいます



未だに納得していません



納得なんて出来るもんですか!



だって○○○ですよ?



こんなもの売り歩ける訳がないんですよ!



「○○○にオレは人生を賭けてるんだ!」とか



「うちの○○○はすべて熟練の職人が一個一個手作業で作ってるから、他のとは違うんだ!」とか



そんな心意気やセールスポイントがあれば、納得もできましょうが



彼はやる気なさげに「○○○いかがですか〜」と囁くだけ



持ち込んだ○○○自体も、どっっっこにでもある○○○そのもの



そもそもバリエーションが存在するようなものでもないしなぁ



過去〜現在〜未来において、○○○がブームになることなんて



地球のどこに住んでいたって絶対にないと誰だって断言できるはずなのに



そんな○○○を売り歩く彼の見る眼のなさといったら・・・



その○○○を持った売り子を見た瞬間、心の中でこうツッコんだことを未だに覚えているほど、確かにインパクトはあったんですが、いやはやなんとも



↓↓↓



いやまぁ確かになにを売ろうと勝手だけどさ



いるか〜普通?



地下鉄に乗っててさぁ



『あ!あたし今日、○○○買うの忘れた!わ〜どうしよう!あ〜困った困っ・・・あっ!○○○屋さ〜ん、ちょうど良かった!○○○ひとつちょうだ〜い!あ〜助かった〜(泣)ありがとね、○○○屋さん!』



ってヤツがよ!?



あ〜スペイン語喋りたい



今こそ流暢なスペイン語で、『こ・ん・な・も・ん売れるわけねぇだろ〜がっ!』て、こいつに説教してやりたいわ



あ〜



スペイン語喋りて〜(怒)



↑↑↑



て、この○○○に入るのなんだと思います?



もういっちゃいますよ



この話して○○○を当てれた人、今まで一人もいないですから



彼が売りに来たのはねぇ



分度器ですよ、分度器!



絶対いねぇっちゅ〜の!



分度器、今すぐ必要としているヤツなんて!



♪パパからもらった分〜度器



とっても大事にしてた〜のに〜壊れて測れない角度〜ある〜



ど〜しよ?ど〜しよ?



♪2度と16度と35度と74度と81度と129度と171度の角度が〜測れな〜い



2度と16度と35度と74度と81度と129度と171度の角度が〜測れな〜い・・・



あれがこんな歌だったらね



なんでクラリネットをあげちゃうかな〜、息子に



パパ、そこは分度器あげとこうよ〜



いや、今でもたまに思うけど



「あの売り子はまだ分度器を売っているのだろうか?」とか



実は「メキシコ人が使っている分度器の70%は、私が売りました」みたいな、伝説の分度器売りの少年だったらどうしようとか



結局、彼は分度器が好きで好きでたまらないんだよ、きっとな!



そんな彼が夢見る憧れの分度器ブームが来ることをオレも信じて



分度器に溢れた素敵な社会とはいかがなものか?



主に娯楽方面で考えてみよう



↓↓↓



日本映画の代表作、皆様お馴染みの



【幸福の黄色いハンカチ



ハンカチか・・・



いや普通なんだよねぇ、ハンカチだと



よっしゃ、そこ分度器でいこか



6年の刑期を終え、網走刑務所を出た島勇作(高倉健)は



かつての妻、光枝(倍賞千恵子)がまだ自分の帰りを待っているかどうかもわからぬまま、夕張の自宅へ舞い戻る



そのとき勇作が眼にしたものは



物干しから垂れ下がるロープに、ありったけ結ばれた



幸福の黄色い分度器・・・



ダメだダメだ、こんなもん



ラストシーンで観客全員「はぁ?」なるわ



却下却下



では『BDK48』なんていうグループアイドルはどうだろう?



やっぱ歌はあれだよね



♪「会いたかった〜会いたかった〜」じゃなくてさ



♪「測りたかった〜測りたかった〜」だよね



ダメだダメだ、こんなもん



CD買った人全員「はぁ?」なるわ



そういえば先日、ピン芸人の日本一を決める「R-1グランプリ」なんてのがやってたけど



決勝に残った芸人さんで、確かこんなのがいたよね



ブンドキ・川崎・ブンドキ



B・K・B!



イ〜ヤッ!



今日も測っていくぜ〜



分!分!



やべぇ、これ一番あるかも?



オレはただ「はぁ?」いいたかっただけなのに



ここはとあるプロレス会場



いよいよメインに突入し、リングアナの声が高らかに響きます



「赤コーナーより、『測る闘魂』アントニオ分度器選手の入場です!」



♪分度器!ボンバイエッ!



♪分度器!ボンバイエ!



お馴染みのテーマ曲が流れた瞬間、観客全員が叫ぶ魂の分度器コール!



分度〜器!



分度〜器!



分度〜器!



分度〜器!



分度〜器!



その声に応える測る闘魂!



測ってますか〜!?



え〜分度器があれば、国会で質問も出来るってバカヤロー!



って、マジで怒られるわ!



やめさしてもらうわ



最後に恐ろしいことをいいます



私はメキシコの地下鉄で



コンパス売りも見たことがあります



どうもありがとうございました
[Web全体に公開]
| この記事のURL
メキシコって



貧富の差が激しいって、よくいいますが



ほんとその通りで貧しい人は、とことん貧しい生活をしいられています



しかし不思議と、そこに暗さはなく



みんながみんな逞しく生きていて、笑顔もそこかしこに溢れています



いかにも貧乏そうなボロッボロの家から、ものすごく太った方が出てくることもよくあって



「お前、余裕で食えてんじゃね〜かっ!」て、思わずツッコミを入れたくなりますからね



私はそんなデタラメなメキシコ(人)が大好きです



街の至るところで、露店がこれでもかっちゅうほど立ち並んでて活気があるところも大好きですし



飲食店はもちろん、売れるものならなんでも売ってやろうというあの商魂たるや、見ていて清々しさすら覚えます



ほんと、なんでも売ってますから



日用雑貨類はもちろん



adidaasのスニーカーだって



SUNNYのウォークマンだって



ありとあらゆるものが道端で売られてますし



あのROMEXの腕時計だって、近所のスーパーに買い物に行く感覚で買えますからね



エロ本やエロビデオ専門の露店なんかもざらにあって、通るとついつい覗いて過ごしたものでした



そんなある日、とあるエロ露店で



推定年齢90歳オーバーのお婆ちゃん単体もののエロビデオを発見しました



しかも信じられないことに、そのパッケージにはアルファベットで大きく



「DEBUT!」



と、書いてあるではありませんか!



本当かどうかはさておき、どうやらこのビデオはお婆ちゃんのデビュー作らしいのです



ついて良い嘘と悪い嘘



この2つが混在しながら押し寄せてくる世界観に



私はメキシコ中の唐辛子を肛門の中に突っ込まれたかのような衝撃に襲われました



しかし受けた衝撃は、これだけではございません



そのお婆ちゃんのエロビデオを売っている露店の店員が



なんと、推定年齢10歳くらいの男の子だったのです



そのときの、私の眼の前にあるそれは



「90歳でAVデビューしたお婆ちゃんのビデオを売る10歳の男の子」



という、ガイドブックには決して載らないメキシコの日常



もう、なにがなんだか・・・



いや、これにはきっと事情があるのです



然るにこれは、メキシコ社会に蔓延る貧富の差が悪いんであって



この男の子が別に悪いわけではないんだと



この子だって、こんな仕事を好き好んでやっているわけではないんだと



そんなことを考えながらやるせない気持ちになっていると、ふいにその男の子と眼が合いました



私は瞬時に固まってしまいました



明らかに眼の奥が疲れているというか、老けているというか・・・



その一瞬でいろんなものが見えてきてしまい、私の心は本当に不条理感でいっぱいになりました



そして日本の子供にはあり得ない、切なさと強かさを併せ持つその眼差しが



私にはっきりと、こう訴えかけていたような気がしたのです



「裕福な日本人なんて、こんなボクを見て笑うんでしょ?」



「そんなにお金持ってんなら助けてよ・・・ここからボクを救い出してよ!」と・・・



たかだかほんの数十秒の出来事でしたが、私はもうこの男の子に完全に情がわいているのがわかりました



日本男児として、「今ここで一肌脱がなきゃいつ脱ぐんだ!?」と



熱い気持ちになった私は



「坊や、お釣りは要らないから」



「そのお釣りで食えるだけタコス食べてきていいからさ」と言い残し



そのお婆ちゃんのビデオを買って帰ったのでありました



帰ってからそのビデオを、恐る恐る観てみると



F1のレースが録画されておりました



セナはやっぱり速かったですね



合掌
[Web全体に公開]
| この記事のURL

7件中 6~7件目を表示


<< 1 2