昨日の夜から餃子が食べたいと思っていた。
野菜多めのジューシーなやつで
ちょっと甘さもあって皮目はパリッと
そういうのが好み。

自分の理想に近い餃子を出す
ラーメン屋はあったが
閉店してしまった。

コロナ禍だからでなく
店が閉まったのは随分前だ。

隣の客が
「ラーメンがぬるい!食ってみろ!」
何て怒鳴っていた事も
一度あったが
自分にはラーメンのこってり
した味も好みだった。

トロッとしたワカメや
サッパリしたもやしが
スープのこってりを
中和してくれた。

言ってもチェーン店で
小さめの餃子は人参が入っていて
甘味があり皮はパリッと香ばしかった。

後に別のチェーン店で
同じメニューを注文したところ
全く口に合わなくて驚いた。

伸びた麺がスープをを吸い
もやしが迫り出している。

あの日の隣の客の声が
頭を過った。

買い物ついでに餃子をと
近くの店の暖簾を潜る。

客は自分の他一名で
お絞りの袋に書かれた
「御来店ありがとうございます」
の文字が店主の意気込みを感じさせる。

注文から待つこと20分程で
ラーメンと餃子が出される。

割と待ったと思う。

餃子は理想の焼き加減で
皮目パリッと香ばしくもっちり。

中の具が肉多めの塩気強めで
残念ながら好みに合わず。

ラーメンも麺につるみ無く
醤油スープに透明感無く
塩気強くメニューの写真と見比べる。

お絞りに感じた店主の
意気込みはどちらへ。

キッチンカウンターから
聞こえてくるのは
店主とアルバイトの会話。

暇だから食事に
付き合ってあげただの
付き合う気は無いだの
ハッキリ断ると落ち込むだの
自意識過剰だの。

違う方面に進んでる
店主の意気込み。

早々にお会計をお願いして
店を後にする。

「またの御来店お待ちしています」
笑顔でそう言うアルバイトは
可愛らしい人だった。
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