待ち放題

インスタからじゃないと予約出来ない
お店にいそいそと行ってみる。

10時前はちょっと早かったか
と思いきやopen。

カランカランと店内へ
小ぢんまりしながら
シックな装いで纏めた異空間。

先客は2名で
5名で満席になる。

案内されたリクライニング席に満足
差し出されたのはメニューと
一冊の製菓本。

オススメの本かな?
映えるというやつかな?
粋な事する。

メニューを捲るとドリンクのみ
時間が早すぎたか。

ドリンクを選び店員さんを
呼ぼうとするも作業中で
暫し待機、
小さな低めのテーブルには
大きめのビーカー中に水草。

映えるというやつかな?
邪魔だな。

ふと製菓本に手をやると
パカッと開き中がメニュー。

映えるのかな。
分かりづらい。

店員さんに紅茶とタルト
ドリアをオーダー
お土産にサンドイッチも一つ。

ワクワクしながら
待ってると流れるジャズの音色が
眠りを誘う。

店内ルールが色々あるのは
チェック済みで
スリッパ、ブランケットの使い方
本の読み方など。

面倒なので本は持参し
気兼ね無く読む。

森鴎外の娘さん著
昭和の始め頃の暮らしが
気だるさや悲哀、皮肉も交えて
描かれる本。

出てくる豆とハムの混ぜご飯に
昭和を感じる。

そんなこんなで
一時間近く経過
まだ何も来ない。

ウソでしょう?
紅茶くらい来てもいいのに
と思いながら待つ。

漸く来たドリアは
良い焼き色。

ソファーとテーブルの
距離感から食べづらく
熱くて持てない。

何とか一口
何だか馴染みの味がする。
ニチレイ風味。

小さなカップに
レタスが高く盛られたサラダも
中々の食べ難さ。

そして水草入りビーカーが邪魔。

何とか食べ終わり読書再開。

時計をチラチラ見る
回数が増えていき
気付けば13時15分

紅茶とタルトが出てこない
テイクアウトのお客さんも
大分待ってる様子でソワソワ。

背後の席で立ったり
座ったり店員さんに
聞いたりしている。

状況から見ると
一時間に一つ
注文の品が出るかどうか。

注文が入ると
冷蔵庫をバッタンバッタン
繰り返し明け閉めする音や
刻む音、ミキサー音。

時たまチンッて。

やっと出てきたタルトは
甘味0で生クリームに
きな粉が入っており
とても固い
何とか砕いて口にする。

店員さんには
14:30に出ると言って
あったので出ようとすると
「お待ちください」

もう十分待ったと思う。

更に30分居て
テイクアウトの
サンドイッチを渡される。

喫茶店に5時間。

こんなに待つとは
思わなかった。

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