少し前、新聞で日本初のフードバンク活動を紹介する記事を読み
ました。 飽食ニッポンの実態に正面から向き合う取り組み、創設者
はなんとアメリカ人男性です。 ベースにはご自身の挫折と孤独を
乗り越えた体験があるようですが、活動を続ける原動力は、経済的な
理由で満足な食事を得られない人が大勢いる一方で、品質に問題が
ないにも拘わらず、流通上の支障から膨大な量の食品が無駄に廃棄
されているという現実への苛立ち、「もったいない」という素直な
気持ちなのではないでしょうか。
実は僕も、アスリートではない人たちと一緒に体を動かす機会を
重ねるにつれ、みなさんの日々の生活の中で出番がなく眠っている
筋肉、本来備わっているはずの可動域のほんの一部しか発揮されて
いない関節たちに対し、「もったいない」という思いを強くしています。
みなさんが悩まされている体の不調、痛みの多くは体中の筋肉、
関節をバランスよく機能させることによって解消できるはずです。
どの部分も酷使せず、怠けさせることもなく、快適で効率のよい
体作りを目指す、そのためには今の自分の体を知ろうとする姿勢が
大切だと思います。 お一人お一人と力を合わせ、体と向き合う
面白さを共有できたらと願っています。
さて、そんな僕のささやかな「もったいない」活動のひとつ、
大阪・心斎橋でのワークショップ、第2回が終了しました。
今回の参加者は男性4名に女性2名。 日頃から運動に親しんで
おられる方がほとんどで、体の動きもスムーズです。 なんと
プロゴルファーまで交じっておられて、いきおいメニューも
ハード気味になりました。 西日眩しい夕暮れ時のスタート
から空の色とともに刻々と深まってゆくみなさんの集中力。
それを直接肌で感じることができるのも、こういう場に立つ醍醐味
にほかなりません。 すっきりと輝いた顔で帰っていかれる姿を
見送るのは本当にうれしいものです。
できれば後日の感想(筋肉痛の度合いなど?)も聞いてみたいの
ですが・・・。
当日朝のアクシデントで傷めたという足をかばいながら、「楽しみに
していたから」 と参加して下さった方もいて、感激もひとしおです。
こんな喜びの積み重ねがまぎれもなく僕の原動力です。