便所三郎は、株の才能があったようで、連日、連勝百万円あった元手が既に壱億円までふくれあがっていました。毎日、接客とデイトレードの繰り返し。便所三郎の愛に溢れる接客と、会計はホスト持ちという事もあり、便所三郎は、半年でNo.1ホストになっていました。けれども、いくらタフな便所三郎であっても、体力の限界はくる。頑張れば頑張るだけ、便所三郎の体力を奪う。そこでへこたれないのが便所三郎なのです。くる日もくる日も、ハードワークを続け便所三郎は、ついに倒れてしまいました。病院の一室には、毎日お見舞いの行列ができていました。そう、今まで、便所三郎の愛に助けられたホストクラブのお客さんや、道を踏み外しそうになった時便所三郎に助けられたこえだめ一家の仲間や、便所三郎派のホスト達が毎日、毎日お見舞いに来ていたのです。その時、気付いたのです。自分は人の為に今まで生きてきたつもりだったけど、こんなにも自分の為になっていたのか。その日以来、便所三郎は、クラブ愛から、忽然と姿を消してしまったのです。

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