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ファイターのみならずアスリートには遅かれ早かれ誰にでも訪れる「引退」の時。これまでも数多くの名選手たちが惜しまれながら引退し、彼らが現役時代に残した栄光と伝説はリアルタイムで見た者の心に刻まれ、後世に語り継がれる。後に知る者にとっては歴史上の英雄として興味を掻き立て驚きを生み憧れの存在となる。

魔裟斗は格闘技界において間違いなくトップ中のトップクラスの重要人物である。
魔裟斗なくして『K-1MAX』ブランドは誕生しなかった。
“ジャンルの開拓者”になれる逸材はそう頻繁に世に出るものではない。

K-1が生まれてから、まだ実は“元K-1ファイター”として世間で活躍しているの著名人はいない。(須藤元気の例はあるが100%K-ファイターではないのでここでは例にしない)
ボクシングでは“元世界王者”の肩書きを引っ提げてタレントや俳優に転身した例は枚挙に暇はないが、魔裟斗は現役引退後の第二の人生作りでもK-1ブランドを背負ったパイオニアとなる。

魔裟斗に憧れてキックを練習し始めて、試合に出て、プロになり、K-1に出場し、日本王者、世界王者を目指す。さらに引退後の身の振り方も目標に加わることになる。
つまり、魔裟斗という人生そのものが世の人々に影響を与えることになる。
K-1の名も魔裟斗の新たな活動によってさらに広がっていく。

「一番強いときに、惜しまれながら」の引退。
憧れの英雄がボロボロになりながら弱い姿を見せて、「あの頃はよかった・・・」と同情を買う存在になってしまう例もある。もちろん年をとっても強さをみせて勝ち続ければいい。K-1では第一回大会からリングに立ち続けているピーター・アーツがいる。
どちらの選択も本人次第。魔裟斗の引退は惜しいに決まっているが、強くてかっこいい魔裟斗がこの先永遠に生き続けるならば、それはかけがえのない宝物になる。

これまで魔裟斗はテレビのゲストやキャスターなどのタレント、CMキャラクター、映画俳優、モデルなど現役中から格闘技外活動を積極的にこなしてきた。
おそらく、引退後は同様の活動をより広げていくことになるだろう。特にテレビ出演は増えていくだろうし、そうなってほしい。それがK-1のプロモーションにも繋がることになるのだから。

すでにジムはあるので、他には自伝の出版や引退記念グッズ、総集編DVDなどはすぐに思い浮かぶが、飲食店(バーやCLUBがイメージに合いそう)の経営、CMに出ているFXのスペシャリスト(!?)、など思いもよらない分野の進出もしてもらいたいものだ。

チャリティー活動を手掛けるようになれば世界のセレブリティの仲間入りだ。
『魔裟斗/K-1基金』など設立して、世界中の子供たちに格闘技教育を通じて心身を鍛えていく・・・なんて社会貢献をやれれば素晴らしいことである。

などなど色々と勝手に書いてみたが、魔裟斗というかけがえのない存在がこの先もっと広く社会に世界に活躍していくことが格闘技ファンにとっての誇りにもなるはずだ。

魔裟斗のファイトが見れるのは残すところ2回。
有終の美を飾る舞台は大晦日と発表されたが、どうせならDynamite!!の中の一枠ではなく、ボクシングの世界戦のようにワンマッチ扱いで興行と放送をしてもらいたいものだ。
魔裟斗自ら「5ラウンドか7ラウンドで」と希望しているくらいだから、それなりの舞台を用意する価値が大いにある。

最後にまだこんな可能性もゼロではないかなと。

K-1引退後にボクシング転向

・・・どうでしょう?
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