格闘技コラムメディア『STAND』のコラムがSPORAでも読める! STAND代表・シンジニシムラが日米を中心とした世界の格闘技シーンをタイムリーに斬っていきます!
DREAM.13
2010/3/22@横浜アリーナ
直前コラム



“13”で起こった大転換をどれだけの者が覚えているだろうか。時は2001年、PRIDEが桜庭のグレイシー狩りシリーズで勢いを加速させていた真っ只中、同じく桜の季節。『PRIDE.13』大会から主催者はより過激なルールを導入した。「4点ポジション時の頭部への足による打撃攻撃」の解禁。このルールを自分のものにしたヴァンダレイ・シウバが桜庭を破り、スターダムを駆け上がる大きな大きな一歩を踏んだ・・・・・・


DREAMとして3年目、13回目の大会を迎えようとしている。DREAMにとっての“13”の転換は何になるのか。それは“青木”であり、“アメリカ”である。


今大会のラインナップを見て違和感を覚える人が多いはずだ。
そう、青木の名前がない。
青木は文字通り大黒柱としてDREAMの旗揚げからほとんどの大会でリングに立ってきた。もはや青木真也の姿があって当たり前という感覚の中、いざ青木がいないとぽっかりと大きな穴が開いてしまい、DREAMなのにDREAMでない気がしてならない。
DREAMを留守にする間、青木が赴く先はご存知のようにアメリカ。MMA隆盛の地でUFCを向こうに回し、DREAMと協力関係にあるStrikeforceに初出場する。
この動きこそ“13”の転換である。


MMAの中心となったアメリカに、総合格闘技発祥国・日本の代表が乗り込む記念すぶき1ページ。
しかし青木はアメリカに飲み込まれに行くのではなく、日本を、DREAMをアピールにしに行くのだ。
もはや日本国内で完結する世界ではなくなったMMAシーンで、日本が存在を示す道はアメリカに行くことしかない。


PRIDE時代にも二度のラスベガス大会を実現したが、志なかばに崩壊してしまった。
しかしその時の種が三年の月日を経てアメリカで芽を出したと思えば合点がいかないか。
実はアメリカで初戦となる青木のファイト。だからこそ最初が肝心。この結果いかんでジャパニーズMMAの、DREAMの今後が大きく左右されてしまう。
ここは日本人ならば青木を心の底から応援するしかない。


青木を皮切りにDREAMにはアメリカ進出の人材が控えている。
今回初参戦となるUFC経験者・長南亮、同じく初参戦のジョシュ・バーネット、WEC経験者の前田吉朗、弘中もUFC経験者、またチャンピオンシップを争うビビアーノ・フェルナンデスとヨアキム・ハンセンもDREAMを背負ってアメリカ参戦してもらいたいものだ。
提携先のStrikeforceからは初来日のまだ見ぬ大物・KJヌーンがDREAMの地を踏む。
実に今後のアメリカ進出を期待させるラインナップではないか。


ジャパニーズMMAここにあり。
2010年のDREAMは日本の想いを込めてアメリカに逆襲していく。
[Web全体に公開]
この記事の前後の記事(新着順)
・【ASTRA】吉田vsヒョードル!?
2010年03月19日  [Web全体に公開]
【閲覧中】【DREAM】“13”の転換・・・青木不在で開幕するDREA Mの2010年の行方
2010年03月19日  [Web全体に公開]
・【ASTRA】何気に嬉しいエンセン井上MMA復帰
2010年03月17日  [Web全体に公開]

0件のコメント