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最近の傾向として、選手の口から具体的な対戦希望者の名前が聞かれなくなってきている。
特に王者クラスやトップランクファイターに多く見られるが、
「私はプロモーター、マネージャーに指定された選手となら誰とでもやります」
と決まり文句で言われても面白くもなんともない。

昨日、DREAMを主戦場とする川尻達也が講習会を開き、その場で大晦日出陣を宣言。気持ちいいくらいの対戦相手希望を言ってみせた。

川尻が狙うは、グランプリをリザーバーから制しライト級王者となったヨアキム・ハンセン。
二年前に修斗で王座を争った両者だが、まさかの開始8秒での金的アクシデントで試合ならず。あの虚しい空気に誰よりも悔しく涙した川尻の姿が思い出される。

川尻vsハンセンはDREAMで実現すべきスーパーカード(本音は修斗で再戦してほしいが)。
その前に、川尻自らハードルを課せられても構わないと言うのなら、どうせなら修斗の因縁続きで宇野薫と決着戦をしてほしいものだ。

と、選手本人の発言から観る側の期待と想像が膨らみ上がる。これこそ今、格闘技界が生み出すべき好転の流れではないか。

所英男が山本KIDを目指し、秋山が吉田秀彦戦をぶちあげ、青木真也が秋山に噛み付いた。
アメリカではランディ・クートゥアがヒョードルをゴールとしている。

闘う主役たるファイターたちが何事も表で話題を作り、業界を牽引すべし。
対立構造が分かりやすいほど格闘技が面白くなるに決まっている。

皆、川尻のように遠慮なく発言してください。
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どうやら実現への動きは本当だったようだ。

12月23日が決戦の日だったようだが、両陣営の間の交渉が決裂したという。

ボクシング特有の興行権というシステムがあり、その内容を巡りジム側が駆け引きをする。
ジムが興行運営の力を持つということで実は健全なシステムと言えよう。しかし軋轢の根源にもなる。

格闘技でもキックボクシングがボクシングのようにジム主導型の興行を行ってきたが、結果無数の“連盟”や“協会”という名をつけた小さなプロモーションが乱立してしまった。

修斗はコツコツと地道にボクシングシステムを模しながら独自の競技体制作りを進めている。

一方大きな興行になるとイベンターの体裁で開催されているが、K-1は元はと言えば正道会館であり、PRIDEにも戦極にも中心となるジム・道場の存在がある。

と、興行の基本的な成り立ちを考えてみたのでした。格闘技の基本はジム・道場にあり、と。
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きたる11月8日の後楽園ホール大会で全日本キックが全試合K-1ルールでの開催を発表したが、この発表に驚きはない。むしろもっと大胆にK-1の名を冠にしてしまってもよかったのではとさえ思う。

K-1で活躍する日本人キックボクサーの多く(というかほとんど)は全日本キックでキャリアを積んできており、今年本格開戦した60kgリミットのK-1ライト級はまるでそのまま全日本キック。

過去二回に渡り全日本キックで開催された60kgトーナメントは、まさに全日本キックの独壇場企画であり、キックボクシングというジャンルを守り抜く砦としての存在を証明していた。

そんな全日本キックは流行に敏感かつチャレンジングな姿勢で“キックボクシング”の枠を広げてきた。
K-1の世間浸透に合わせて本戦3ラウンドに延長戦を加えた「サドンデスマッチ」を早くから導入したり、ヒジなしルールも柔軟に取り入れていた。
片やムエタイとの全面対抗戦あり、また本来のキックボクシング道を貫く5ラウンドのヒジありキックルールあり。

しかし世間ではもはやキックボクシングよりもK-1の名前が大きいのは悲しいかな現実。ならばここでK-1の名を使ってライト級を牛耳る大チャンス・・・としてもよいところが、あくまでも全日本キックボクシングというのがジャンルの盟主の維持か。

キックボクシングの逆襲を心の奥底に秘めたキックマニアのために、全日本キックには仕掛け続けていってもらいたいものです。
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世間は三連休の体育日和。全国各地で運動会が開かれていることでしょう。
都内は午前中で雨が止み、今は快晴。

10月11日は、プロレスファン、格闘技ファンにとって、永遠に忘れ得ぬ日。

そう、場所は東京ドーム。
あの日の心踊る気分で会場に向かう戦前と、あり得ない非情なる現実を思い知らされた戦後と、両極の気分をはっきりと覚えている。

高田vsヒクソン。
97、98年、同じ日の二連戦。
高田の二連敗。
ヒクソンの二連勝。

間違いなくこの試合がなければ、昨今の日本格闘技隆盛はなかった。

10月11日は日本格闘技界メジャー記念日。

ヒクソンがリングから遠ざかること早8年。
今からでも遅くない。
来年の10月11日に桜庭とやってほしい。
両者のピークはとっくに過ぎているが、そんなの関係ない。
桜庭vsヒクソンは“ケジメ”である。
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