「勝負は下駄を履くまでわからない」という諺があるが、まさに今夜の対カープ戦はそんなゲームだった。5回まで双方、点を取ったり、取られたりのシーソーゲームで5−5のゲーム展開。

 その後ヤクルトがガイエルの久しぶりのホームランなどで6回3点、7回2点と追加点を重ね、10−5のダブルスコアになったときは、このゲームは勝てた、と思った。残すは後2回、押本、林の2枚看板で5点リードは昨夜のゲームから考えれば、十分すぎるほどだった。

 ところがどうだろう。押本は対峙するバッターに、次から次と連打を浴び、気づいてみれば1アウトも取れずに満塁にしてしまった。さらに連打を浴び、10−7にされた。結果論かもしれないが、ここで代えるべきだった。昨夜の3者3振という完璧なピッチングが首脳陣の脳裏に焼き付いていて交替時を誤まらせてしまったのだろう。

 押本の昨夜と今夜の出来は雲泥の差があった。ストレートの最速もかなりの差があった。彼だって人間なんだから常に絶好調を保つことは無理だ。今日の逆転負けは押本の調子が悪いのを知りながら引っ張り過ぎて1点差になってようやく代えた首脳陣の判断ミスというしかない。これまで対カープ戦5連勝を続けてきて今夜も勝っていれば、カープはヤクルトに対し完全に苦手意識を持っただろうが、これによってそれが覆ることがなければいいが・・・。
[Web全体に公開]
| この記事のURL

1件中 1~1件目を表示


1