私がゲイロード目指して歩いていると、なにやら街角が騒々しくなってきました。
何かと近づくと、パレードです。
正月のパレードが始まっていたのです。
次から次へと花に飾られた黄金の車が通り過ぎ、鼓笛隊、お面をつけた怪しい人たちが続々と登場し、通りは一気にお祭りモード。
その人ごみの中をトゥクトゥクが網を縫うように走り抜けていくし、タイの雑多な様子が一堂に集結した感じです。

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そして一層の人の波と、歓声に包まれた車が現れました。
女の子達が黄色い声援を撒き散らして車を取り囲んでいたので、車に乗っていたのは、どうやらタイの人気タレントのようです。
凄い人気っぷりだったんですが、まぁ、正直どれが誰だよって話です。

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その車がパレードの最後尾だったので、それが過ぎると、カウサン通りも落ち着きを取り戻しました。
私も再び『ゲイ・ロード→』目指して歩き始めました。

それから10分ほど歩いたでしょうか、ついに見つけたのです。
『ゲイ・ロード→』の看板を！
それは見落としてしまうような小ささで、白地に手書きの赤文字で生々しく『ゲイ・ロード→』と書かれていました。
さっそくそこを曲がると、別にそれっぽい店があるわけでもなく、普通の細道が続いていました。
その時、大人の私は気づきました。
「はは〜ん、ここは店が建ち並ぶ道じゃなくて、人が立ち並ぶ道なのか」と。
朝なので、誰も立っていないその道を地図に従ってずんずん歩くと広い通りに出ました。
ふと見上げると、さっき見た『ゲイ・ロード→』の看板。
え？コレってデジャブ？神隠し？
その時、大人の私は気づきました。
見ている地図が間違っていたのだということを。
振り出しに戻る。
地図を見直して、方向音痴の私は、又一から探し直しです。

続く→