中に通されてみると、客席はガラガラ。
今日は正月三が日のようなものなので、さすがに客足も悪いようです。
“こんなの全然危険じゃないじゃん”と不満を抱きましたが、もうアフター・ザ・フェスティバル…後の祭りです。
席は最前列のど真ん中でしたが、あまりありがたみも感じませんでした。
そうこうしている間にアナウンスが鳴り響き、選手入場。
本場のムエタイダンスが行われ、国家斉唱。
試合が始まると、ビールの売り子さんが回ってきます。
しかもその頻度が半端なく、1ラウンドにつき1回ぐらいの割合でビールとお菓子を勧めてきます。
値段も、ビールは普通25バーツで売られているのに、380バーツで売られていました。
会場販売の食べ物がなにかとお高いのは万国共通のようです。
それにしても高すぎ。
また私の周りには、あのアロハシャツ軍団からチケットを買わされたのか、観光客風の欧米人がたくさん座っていました。
はたしていくらで買ったのか?
ぼったくられたとわかっているのか知りませんが、リングサイドの席で高いビールを飲みながらエンジョイしているようでした。
でも、あまりにも売り子が回ってくるので、後半はさすがに“君はしつこいな。まだ酒もお菓子もここにあるだろうファッ○ン”的な目線で断っていました。

試合は内容的には特に盛り上がりもなく3試合が終わりました。
が、ひな壇の地元のお客さんの熱気はさすがにすさまじいものがありました。
後半戦に差し掛かる頃、きれいなお姉さんがしれっと本部席に現れ、日本語で試合の実況を始めました。
久しぶりに聞いた日本語。
タイ人が日本語をしゃべっているんではなくて、れっきとした日本人です。
そのお姉さんは実況だけでなく、試合前に踊るダンス・ワイクルーは何で踊るのか?や、モンコンという頭に付けるお守りのこと、腕につけるパープラチアットの意味など、ムエタイの歴史を解説したりしていました。
ムエタイ会場で日本語の実況解説は不思議な感じがしましたが、勉強になるので聞き入っていました。

そしていよいよ最終試合、メインイベントです。
その日のメインは、なんと子供。
小学生ぐらいの男の子が入場してきました。

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小学生の試合に金を賭ける大人たち。
タイってすごいなあと思ったのでした。
試合前、いきなり殺気立ったあの客席から怒号の叫びが上がり始めました。
前の試合は判定だったのですが、どうやら負けた選手に賭けていた客が審判のジャッジ点数を疑い、判定し直せと叫び、逆に勝った選手に賭けていた客たちが、その叫びに対して反発しているようでした。
小学生達はもうスタンバイしていたんですが、このままでは危険と思ったのか審判たちが集まり、観客に採点用紙を見せてなだめています。

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私はこの状況をお姉さんがなんて解説するのか興味深々で見ていましたが、お姉さんは呑気に隣に座っている本部席のおっさんと雑談を始めました。
この状況はスルーなんだ
一人ごちながら辺りを見回したとき、ビールの売り子と目が合ってしまい、危うく押し売りされるところでした。
その後、何とか客席も静まり、試合は再開されました。

続く→
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