こんばんは。
続々とテンション高い感想ありがとうございます。
今日はもう一人、ここ何日かで一層テンションが上がってきているはずの選手のことを書きたいと思います。
アジャ・コング選手です。
いわずもがな、アジャ選手と私はblogを通じての文通仲間です。
そんなアジャ選手の興行が、いよいよ明日に迫りました。
文通相手として、少しばかりですがエールを贈りたいと思います。 アジャ選手にはデビュー戦を初めとして、私のレスラー人生のターニングポイントで、何度か対戦して頂きました。
そして、私にいろいろな事を気付かせてくださいました。

ある時期の私は、お客さんに表現したいプロレスが何なのか自分でもわからず、自問自答を繰り返しながらも、それを打破する努力を怠っていました。主張もやる気も感じられない、対戦相手やお客さんに大変失礼だった時期です。

そんな時期に、アジャ選手が取材でGAEAの道場にいらしたことがありました。
その時、私はリング上でスパーリングをしていたのですが、練習が終わり、先輩選手へ反省を聞きに行くと、「アジャ選手も見てくださっていたので反省を聞くように」と言われました。
そして私が聞きに行くと、アジャ選手はたった一言

「今の広田と試合をするのは、GAEAから頼まれてもお断りさせていただきます」

と、おっしゃりました。
その時の衝撃は、冗談抜きでひざが震えたのを覚えています。
自分の中でごまかしていたプロレスに対する怠慢を、一瞬で見抜かれた恥ずかしさと、怖さ…それだけを感じるのに精一杯でした。

それから、しばらくアジャ選手と対戦する事はなく時が過ぎ、その間に私は新しい道を見つけて、ただ自分がリング上で目立つ事に全力を注ぐようになりました。

そして数年後、いよいよアジャ選手とのシングルが組まれました。
その試合こそが、“へなちょこ”に収録されている後楽園ホールでのアジャ戦です。
道場で“あの言葉”を聞いた時から、私なりに意味を考え、その主張を思いっきりアジャ選手にアピールすることだけを考えて戦いました。
あんな、股を裂かれて負けるような試合でも、こんな密かなバックボーンがあったのです。

そして、“あの言葉”をずっと頭の片隅に置いて過ごしてきた私にとって、もっとも緊張したのが試合後でした。

果たして、私のやる気は伝わったのか…。
あの頃から、私に対する考えは変わったのだろうか…。

あれから何年も経ち、アジャ選手も試合で充分すぎるほど私に付き合ってくださっていたのに、今更ながらそんな事を考えながら挨拶に行くと、アジャ選手は

「お前、ホントにバカだな!ガハハハ」

と、笑っていました。
なんともいえない感謝の気持ちが湧いてきたのを覚えています。

アジャ選手には、リングで対戦した時だけではなく、それ以外でもいろいろ勉強させていただきました。
そんなアジャ選手が、デビュー20周年を迎えられます。
改めて、おめでとうございます。

そして、その後半9年間の歴史に、私の名前が刻まれていると思うと光栄です。
それも、とても深く。
皆さんも、アジャ選手のレスラー人生に勝手に名前を深く刻むべく、明日は後楽園ホールに足をお運びください。
それでは、すばらしい大会になるよう、僭越ながらお祈りしています。
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