こんばんは。
今日は出町卓男について書こうと思います。 出町卓男のコンセプトは“昔っぽいオタク”だったので、やはりケミカルウォッシュのジーパンははずせませんでした。

そこでみんなして探したのですが、今の時代ケミカルウォッシュなんてどの店にも置いていませんでした。
しょうがないので、ソレっぽい布を買ってきて、ケミカルウォッシュ風に私が縫おうかと話していた時、勝栄さんが実家のタンスで眠っていたケミカルウォッシュらしきズボンを発見してきました。
見てわかるように、柄といい、裾にかけての絞り具合といい、今ならありえない股上の深さといい、完璧なイメージ通りのズボンでした。

勝栄さんは、見つかったことに喜びはしたものの、「コレは、あくまでも小学生のときに穿いてたの、当時流行ってたし」と、なぜか必要以上のフォローをされていました。

でも、その甲斐あって出町卓男のオタク度はどんどん増していきました。
赤いタオル、安っぽい曇って汚れためがね(稽古・本番中の破損は数知れず)、それから小汚い靴に悪趣味な赤い靴下。
その靴下は、私の自前物をお貸ししました。
安東さんは「赤い靴下なんて、よく持ってますね」と言いながら、“広田さん自体がオタクなんじゃないか”と疑いの目をしていたのを覚えています。

そして、出町卓男アイテムの“広田さくら観戦報告書”ですが、コレには中身もちゃんと書いてあったのです。
このアイテムは、出町卓男がつけていた私のデビュー戦からの試合データで、出町的なアドバイスなども書き込まれており、「試合の参考にしてください」と私に押し付ける場面で使われたものでした。

ちなみに例えば何が書いてあったかというと、力皇選手の切り抜きが貼り付けてあり、その横に「こんな感じになる」など、なんのことやらわからない文が添えられていました。

安東さんは、確実に作りながら遊んでいたと思いました。
また、ヨレヨレ感を出すため“一度水につけて、ふやかしてから乾かす”といった技を編み出したり、劇中の小道具をかなりこだわって楽しそうに作っていました。

今回の舞台では、いろいろな方から小道具や衣装提供をしていただいて、大変助かりました。
そして私も、昔使ったコスプレ衣装を捨てなくて本当に良かったと思いました。
それでは、また。


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