黒スーツの男からOKをもらい、
いさんで搭乗口へ向かおうとする私をお姉さんが呼び止めました。

お姉さんは「もし荷物検査で引っかかったら、今度こそアウトです。
そうならないようペットボトル、化粧水の類があれば、今ここで私が没収します」
と、私のカバンをチェックしはじめました。
“そういえば機内への持ち込みが厳しくなったんだっけ…?”
と、ここでも無知を全開しつつ、私は液体系の小物類をお姉さんに渡しました。
没収は惜しいですが、ここは仕方ありません。

ペットボトル、化粧水、日焼けジェル…

そしてこの時、悲劇が起きました。

「これは…なんでしょう。とりあえず預かって破棄しておきます」

お姉さんは有無を言わさずカバンの底にあったひとつの缶を没収しました。

缶の正体…それはラーメン缶。

そう、先日ブログで紹介したアレです。
私はラーメン缶をタイに持っていき、
現地の人たちに「これが今の日本の最先端文化です
と、紹介しようと考えていたのです。
しかし、ラーメン缶は液体とみなされてあえなく没収。
私の異文化交流の夢は絶たれました。

両腕にラーメン缶と化粧水と日焼けジェルを抱えたお姉さんに
「これらは私が責任もって破棄しますから〜」と見送られながら、
私はまたダッシュで搭乗口へと走りました。

そして出発5分前、無事に飛行機に搭乗し、座席へと座ることが出来ました。

ようやく訪れたかに思えた安息の時。

しかし、私が無事眠りにつけたのは、もう少し先の事でした。

→続く
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