自転車に乗り右へ左へ。
見た事のある寺院には行っておこうと、現地の人に道を聞いて走っていました。
出店がたくさん並んでいたので、その中の一軒に聞いた時の事です。

丁寧にその店のおばさんが教えてくれている時、隣の店のおばさんが出てきて
「あんた、それじゃあこっちの道の方がいいよ」と横から教えてくれました。
それを聞いていた初めのおばさんは「あんた何言ってるの?この寺にはこっちの道がいいのよ」
「あんたの言ってることは信用できないんだよ。お嬢さん、絶対こっちに行きな」
「へっ!何行ってんだい。嘘教えるんじゃないよ。あんたはいつも嘘ばっかつくんだから」
と、言葉は分かりませんが、おばさん同士の罵りあいケンカが始まりました。
挙句の果てに、「あんたも、地図見ていけばいいじゃないか」と矛先がこっちに向けられ、「好きにするがいい、行けばわかるさ」と猪木さんのような言葉を残し、二人とも店に帰っていきました。

あっけにとられたまま残された私。
世界広しといえど、ご近所付き合いの難しさは日本となんら変わりません。
結局自力で探し当て、写真撮ったり、像に乗ったり、一観光客になりすまし楽しんできました。

http://image.blog.livedoor.jp/gaea_sakura/imgs/3/7/37327d46-s.JPG" width="159" height="119" border="0" alt="象" hspace="5" class="pict" />

お寺には観光客用に注意書きが貼られており、首のない仏像が並んでいるところには『自分の顔を仏像に当てはめてはいけません』、仏像の顔が木の根っこに埋まっている有名な仏像があるところには『仏像の顔の高さより高い位置に立ってツーショット写真を撮ってはいけません』などと書いてあり、みんな膝の高さの仏像の位置にあわせてしゃがんで写真を撮っていました。
こうやって、礼節や寺の価値が守られているんだと思いました。
これだけの寺院に間近で触れ、さすがに心洗われました。
帰りは船で川を渡らなくても帰れる道を教えてもらい、自転車も返却して、すっかり日も暮れた中を、仕事帰りのタイ人と一緒に列車に乗り無事にカウサンへ戻りました。

いよいよ明日は最終日。
私の旅、そして長い、長過ぎるとあらゆる方面から突っ込まれていたこのタイ在紀も終わりを迎えようとしています。
さあ、ファイナルを飾った私の行き先は…。

続く→
[Web全体に公開]
| この記事のURL

1件中 1~1件目を表示


1