こんばんは。
今日はちゃんとした稽古場ブログです。
今回の共演者窪田あつこさんとの出会い編です。
その前に、まず窪あつさんがどんな人なのか説明をしたい所なんですが、一言では説明できません。
それが窪あつという人なので、会話形式でお届けします。
ではどうぞ。

じんの:「どうだったの? 窪あつと最初出会った印象ってのは。一応、どんな人なのかってのは前情報としてねえ、うんざりするくらい言ってはおいたつもりだったんだけど」

広田:「さんざん、さんざん、化け物が来る、化け物が来るって言われて」

じんの:「はははは」

広田:「結構、びびってました」

じんの:「広田さくらが、びびるっていうのはどういう状態のことなの? 9年も女子プロにいたんだから、かなりのことには耐えられるし、抗体もあるわけでしょう?」

広田:「耐えるのは慣れているだけですよ。びびるのには変わりないですよ」

じんの:「今まで出会ったことのないタイプでしょう?」

広田:「そうですね、まず自分のことを自分で『天才』って言う人に初めて会いましたね」

じんの:「いなかったの? 今まで」

広田:「いなかったですね。すげえ、いるんだ、こういう人ってみたいな」

(横から登場して、弁解を始める窪あつ)
窪あつ:「自分で言わないとね。人から改めて『天才』って言われて「いや、全然、天才じゃないですよ」っていうやりとりも気持ち悪いじゃないですか。でも、最初誰かに言われたんだよな、天才だって。他の人には聞こえない声かもしれないんだけど」

広田:「つまり自分で思ったってことね。」

窪あつ:「じんのさんが言ってないとしたら、誰かが言ってるんだと思うんだよね、これ事実だよ」

じんの:「あ、言ってたかも」

窪あつ:「言ってたでしょ、じんのさんだよ、最初に私のことを『天才』って言い出したの」

じんの:「あ、そうか、そうかもね、だって窪あつと出会ったのって、窪あつがまだ十九の時だもん、十五年とか十六年前でしょう? その時は本当に天才だったもん」

窪あつ:「言ってたでしょ」

じんの:「言ってた、言ってた、そのとてつもない自信を植え付けたのは私だ」

窪あつ:「そうでしょ。ほら、実在した。言った人が」

広田:「良かったね、実在して。自分の中から聞こえて来た声じゃなかったからね、良かったよね、それは」

窪あつ:「自己紹介でね、自分から『天才』ですって突然言い始めないもん。誰かに言われて、納得してから言い始めるもんでしょ、そういうのって。だってその頃、本当に『天才』だったしね、敵がいなかったから」

広田:「でも、その言葉によっていろいろ敵を作ってしまったんだね」

窪あつ:「そうそう、そこから叩かれ始めたんだね」

じんの:「ああ、だから叩かれ始めたのも、昨日今日の話じゃないんだね」

窪あつ:「そうですよ」

じんの:「それで広田さくらはどう思ったの? 会ってみて、本当に『天才』だったの?でも、いわゆる『天才』とも本当は違うんだよね」

広田:「そうですね『天才』とは違うなって感じですよね、『悲しい天才』っていうかね」

窪あつ:「ふふふふふふふふ・・」

広田:「『薄幸の天才』っていうかね」

じんの:「『薄幸の天才』っていいじゃん、かっこいいじゃん」

広田:「『悲しみの天才』『孤高の天才』っていうかね」

窪あつ:「『崖っぷちの天才』なんだね」

広田:「『崖っぷちの天才』ってなんだよ」

窪あつ:「崖っぷちだけど、最後には幸せになれる運命にあるっていうかさ。なんか『爆笑葬儀屋』みたいな」

広田:「なんだよ、それ。悲しいのか、爆笑するのか、どっちも迷惑だよ」

窪あつ:「あ、でも爆笑の方が強いかな、『葬儀屋爆笑』じゃなくて『爆笑葬儀屋』だから、あくまでも」
(これを言いながら、窪あつはちょっと噛んだ)

窪あつ:「あ、今、ちょっと反省。今の言葉、噛まないで言えたら、おもしろかったのに。あのね、長いツッコミは噛まないで言わないと意味がないんだよね。スピード感がないとダメなんだよね」

広田:「言うぞっていうものが全部頭にないとダメなんだよね、長いツッコミは」

じんの:「他の人の喋りを遮断して、引きつけて持ってかないとね、ダメだからね」

と、不毛なやり取りは続くのでした。
次回は(も)、窪あつとの出会い・第二弾です。お楽しみに。


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