○真霜拳號(17分51秒 片エビ固め)小野武志●
※垂直落下式ブレーンバスター

今までいろいろな選手と対戦してきたが、小野選手の打撃は、他の選手のものとは全然違う。

何が違うか?

単純明快、スピードが全然違うのである。

通常、プロレスにおいて相手に打撃を繰り出された時、それを察知した瞬間、受けるか、防御するか、あるいは避けるか、瞬間的に判断することになる。
そして、受けると判断した場合、決めた瞬間に覚悟を決め、受ける体勢を作る。

が、小野選手だけは打撃が速すぎて、この“覚悟を決める”ということが出来ない。

もっと言えば、打撃が出る瞬間が見えていないから、“察知する”ということすら出来ない。

パンチなりキックなり、気付いたら当てられているということがよくある。

この試合でも、気付いたらハイキックを目にクリーンヒットされ、大きなダメージを負ってしまった。
目に当てられているのに、当たる瞬間まで見えていないという事実から、その速さを少しでも感じてもらえると思う。

それでも勝利出来たのは、やはり体格差と、それによるパワーの差が大きい。

もしも同じくらいの体重だったならば、負けていたかもしれない。
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