前走のオープン特別は9着。前々走のオープン特別は10着。いくら3走前に交流Jpn∥勝ちがあっても、これではGⅠで人気になりようがない。
'14年のフェブラリーステークスにこういう成績で出走してきた16番人気の馬。ところがその最低人気が道中2番手から人気のホッコータルマエ・ベルシャザールの追撃を凌ぎきって1着、単勝27210円の大波乱。それがコパノリッキーのGⅠデビューでした。
それから積み重ねたGⅠ・JpnⅠ勝利は前走までで日本国内史上トップタイの10勝。これだけの実力を備え実績を誇りながら、何か一つ噛み合わないと連対を外すどころか簡単に2桁着順を引いたりする。そんな不安定さもこの馬の特徴でした。
引退レースとなった29日の東京大賞典。初GⅠだった'14フェブラリーSと同じ7枠13番に入った事で、小林祥晃(Dr.コパ)オーナーは験担ぎで当時と同じ服装でレースに臨んだ大井競馬場。スタートで先手を取ったコパノリッキーは、道中一度も先頭を譲る事無く、ゴールでは3馬身差をつけての逃げ切り圧勝で花道を飾りました。
これでGⅠ・JpnⅠ合計11勝となり、日本国内では単独新記録。(ちなみにJRA芝GⅠのみの記録では7勝が史上最多タイ)今年は阪神カップのイスラボニータ、有馬記念のキタサンブラック、そしてコパノリッキーと立て続けに「引退レース快勝で大団円」となりました。
2月に急逝した父ゴールドアリュールの後継種牡馬として期待されているコパノリッキー。春からは新しい仕事が待っています。