女神はそう簡単に微笑んでくれなかった。そして悪魔は皆に平等に?悪さをしていった。
今年のル・マン24時間レースで最高カテゴリーのLMP1クラスにエントリーしたのは、ワークス参加のポルシェ1・2号車とトヨタ7・8・9号車、プライベート参加のバイコレス4号車の6台でした。
ポルシェvsトヨタの事実上の一騎打ちと目されていたレースでしたが、一筋縄では行きませんでした。
現地時間17日15時スタートの後、序盤でバイコレス4号車がクラッシュしてリタイア。
3時間半経過した所でポルシェ2号車にトラブルで1時間以上のピットイン。ここでトヨタ7・8号車のワンツーとなりましたが、8時間経過で8号車にトラブルが発生。3時間近いピットインを強いられてしまいました。
10時間経過前後で7号車がクラッチトラブルで、9号車がタイヤバーストから車体を破損しリタイア。ポルシェ1号車の独走態勢となりました。
これで安泰かと言えば、そうは問屋が卸さない。ル・マンの悪魔は1号車にもしっかり手を出してきました。
残り4時間の所で1号車は突然のトラブルでリタイア。LMP1に無事で済んだ車は1台もいなくなり、LMP2クラスのジャッキー・チェンDCレーシング(あの俳優のジャッキーがチームオーナー)のオレカ38号車が総合トップという予想外の展開となりました。
しかしそこからのLMP1残り2台の追い上げはさすがでした。
ポルシェ2号車・トヨタ8号車共に修理後はノートラブルで、2号車は残り1時間強で38号車をとらえて逆転優勝。8号車は全カテゴリーの最下位からの追い上げで総合9位に入りました。
ポルシェは通算19回目の総合優勝。
トヨタの悲願はまたも成りませんでしたが、来年に期待しましょう。