'88年日本ダービーのJRAのCMで、当時のイメージキャラクターだった小林薫さんが、競馬場のゴール板の前を往年の名馬の名前を言いながら歩いていました。
その時小林さんが被っていた帽子に目が行った私。
「白い帽子に…緑のリボン。
白に緑…メジロの勝負服!?」

これは?と思って当日、三冠牝馬メジロラモーヌの弟とは知らずに6枠のメジロアルダンからの流し馬券で勝負し、初めてのダービーを的中しました。
後年松屋銀座のJRA展で当時のCMを観る機会があったのですが、何度見返しても帽子のリボンの色は黒。
あの時何故緑に見えたのか。
以来私はこの事を「神様のくれた勘違い」と言っています。

この時のメジロアルダンは直線残り100で一度は先頭に立ったものの、朝日杯馬サクラチヨノオーの差し返しの前に2着。
'83年のメジロモンスニーは後の三冠馬ミスターシービーの2着。
'90年のメジロライアンは朝日杯馬アイネスフウジンの逃げ切りの前に2着。
'97年のメジロブライトはサニーブライアンの二冠達成の3着。
メジロのダービー馬、見たかった…

'67年設立のメジロ牧場が昨日、レースでの成績不振による経営難を理由に5月20日を目途に解散する事を発表しました。
かつては「長距離のメジロ」「障害のメジロ」として、ダービーは勝てなかったものの多くの名馬を輩出しました。
メジロアサマ→メジロティターン→メジロマックイーンの親子3代天皇賞馬。
牝馬三冠メジロラモーヌ、牝馬二冠メジロドーベル、宝塚・有馬のグランプリ連覇のメジロパーマー。
中山大障害馬メジロアンタレス・メジロマスキット・メジログッデン…
ただレースと競走馬育成のスピード化に取り残されたか、GⅠ勝ちは'00年朝日杯のメジロベイリーが最後。
重賞勝ちも'06年小倉大賞典のメジロマイヤーから5年遠ざかっており、今年は先週まででまだ3勝。
生産馬を他の馬主に販売するマーケットブリーダーの面を持たない純粋なオーナーブリーダーのメジロ牧場にとって、収入源はレースでの賞金のみ。
借金は無いとの事で、「誰にも迷惑をかけないきれいな形で解散しよう」という事になったそうです。
倒産という悲劇ではありませんが、ポリシーを持った名門が消えるのは寂しい限りです。
Xデーの5・20はダービーの9日前…
[Web全体に公開]
| この記事のURL

1件中 1~1件目を表示


1