昨日、元巨人V9の名二塁手・土井正三さんの死亡記事がスポーツ紙のトップを賑わせたのと、週プロモバイルの「キテレツ!マッチョ通信」で土井成樹選手のリングネーム秘話が掲載されたのが同じ日というのは、何か偶然を通り越した運命みたいに思えてしまいます。

土井正三さんの現役時代のプレイで恐らく永遠に語り継がれるであろう、'69・10・30後楽園球場での日本シリーズ巨人VS阪急第4戦。
阪急ブレーブス(現オリックス・バファローズ)が0−3でリードの4回裏無死1・3塁。3塁走者土井さん、1塁走者王貞治さん、打者長嶋茂雄さんという場面。ここで長嶋さんは空振り三振に倒れますが、王さんが2塁へスタート。岡村浩二捕手が2塁へ送球する瞬間、ダブルスチールで土井さんが本塁へ突入しました。
本塁をブロックする岡村捕手。あえてスライディングせず、立ったままそのブロックに突っ込んだ土井さん。
直後土井さんが三塁ダッグアウト方向へ大きく跳び、傍目には土井さんがブロックに跳ね飛ばされた様に見えました。
ところが岡田功球審はセーフの判定。これに激高した岡村捕手は岡田球審を殴り、日本シリーズで今に至るまで唯一の暴行による退場となってしまいました。このプレイをきっかけに巨人は一挙6点を挙げて逆転。試合自体も9−4で巨人がものにしました。
TVのビデオ技術も今ほど発達しておらず、周りの誰の目にもブロックが効いている(土井さんがホームを踏んでいない)様に見えていましたから、このプレイの直後は岡村捕手への同情と岡田球審への批判の声が高まりましたが、翌日様相が一変しました。スポーツ紙に掲載されたクロスプレーの写真。ブロックの両足の間から、確かに土井さんの左足がホームに届いていました。
後年土井さんはこのプレイについて、「自分よりも、あれを見逃さなかった岡田さんの目が凄い」と言っておられたそうです。

引退後は巨人のコーチやオリックスの監督(この時にイチローをドラフトで獲得した)を務められましたが、後に'07・6月の巨人通算5000勝記念セレモニーに車椅子で登場した姿は衝撃でした。このセレモニーの後、'07・3月に膵臓がんの手術を受けた事を公表し、以降は闘病生活を送っておられました。
'09・9・25その膵臓がんの為永眠。享年68歳(満67歳)。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
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