…そうだ、原監督が選手としてデビューした年だった。

'81年のプロ野球日本シリーズ・巨人VS日本ハムは、史上唯一同一球場で全試合が行われた「後楽園シリーズ」でした。
巨人の3勝2敗で迎えた第6戦。第1戦で6回4失点、中3日で第4戦2失点完投勝利の江川卓投手が先発。
大方の予想では第3戦に先発した定岡正二さんが中4日で先発と思われていましたが、第5戦が雨天順延となった事で江川さんが中3日で登板可能になったのでした。
試合は巨人が序盤からリードを広げ、後半日本ハムが反撃を見せますが8回を終わって6−3で巨人がリード。
9回裏もマウンドに立った江川さん。2死。最後の打者となった五十嵐信一選手の打球がマウンドの上空に上がりました。
「投手が自らウイニングボールを手にする事自体そうそう無い。増して日本一決定のウイニングボールなど、二度と手にいれられないかも!
そう思った江川さん。プロでは投手フライは他の野手に任せるのが一般的ですが、この打球だけは周りの内野手を制し、自ら日本一のウイニングボールを捕みました。

…がしかし。
その直後の歓喜のもみくちゃ状態から藤田元司監督の胴上げの後、気付いた時には肝心のウイニングボールは何処かへ消えて無くなってしまっていたそうです。

(今回の元ネタは江川さんの自伝「たかが江川 されど江川」です)

明けて今日から、あれから28年ぶりの巨人VS北海道日本ハムの日本シリーズです。
果たして今年はどんな名場面が観られるか。
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