昨日は休日だったので,仕事が終わるや否やスガイディノスにGO竜馬。
大腸さん悪化でしばらくためらっていた映画鑑賞を久々に再開した。
『ワイルド~わたしの中の獣』が第1希望だったのだが,内容がひじょうにアブノーマルなせいか,モーニングショーはなく昼間と夕方のみの上映。
『ワイルド』の前に何を観ようかさんざん迷った末,スウェーデンのミニシアター系のほのぼの映画『幸せなひとりぼっち』に決めた。
『マリアンヌ』『ダーティ・グランパ』『ラ・ラ・ランド』など,他にも候補があったのだが,上映時間が5~10分ほど重なったり,ハシゴするには地下鉄駅1つ分歩かなくちゃならなかったりでとにかくうまくいかなくて,同じスガイで余裕を持って入場して続けて鑑賞出来る作品…ということで選んだら,これが予想以上にいい映画で。
時間のあるときにあらすじと感想を書きたいのだが,まずは何と言っても超のつく問題作『ワイルド~わたしの中の獣』について書きたい。
もおね,清々しいくらいに発狂した映画だったんで。
ドイツの映画で,オスカー・ワイルドの好きな私はタイトルにまず食らいつき,作品詳細を検索。
人間の女性と狼との愛を扱ったものと知り,もしや澁澤 龍彦の『犬狼都市』に関係しているのか?とさらに興味を引かれて(全然違った)観に行くことに決めた。
ヒロインのアニアはアパレル企業のIT部に勤める地味な娘で,そこそこ(いや,かなり)美人なのだが服装やメイクには全く無関心。
内向的な性格でこれといった趣味もなく,友達も彼氏もおらず,会社の飲み会では誰とも交流せずにつまみをボリボリやりながら一人でぼーっと窓の外を眺めているだけ。
…という設定なのだが,いくら地味でもかなりいい線いってる美人さんなので,自分から人を拒んで寄せつけないようにしているのでない限りはフツーにモテて楽しい人生を送れそうに見えたけどなあ。
納得行かないけど,そこはまあおいといて。
両親はおらず,たまにスカイプでやり取りする華やかで美人の妹は彼氏と同棲中。
この妹役の女優さん,日本ではあまり知名度のないサスキア・ローゼンタールなのだが,『さよならアドルフ』で演じたローレが物凄いインパクトだった。
少女の域を脱し,今を盛りと咲き誇る花のような美貌で,うっとりしたよ。
アニアはたった一人の身寄りである入院中の祖父を見舞う他は,横暴で態度の悪い上司(呼ぶときはガラスを叩いたり物を投げつける)に秘書というか,雑用係のようなことまでさせられているが,ムカつく様子もなく黙って仕事をこなしては帰宅する毎日。
そんな彼女,通勤のバスを降りた後は森の横を通るのだが,ある朝一匹の狼と出会う。
森の中から現れてあっという間に消えた狼の精悍さにドキリとし,片時も忘れられなくなる。
もはや人間の男性と運命の出会いをしてしまったかのような熱に浮かされ,頭の中は狼のことでいっぱい。
また会いたくて森をうろついたり,狼に食べてもらおうと高い生肉を吊るしておいたりペットショップで買ったウサギを放したりするが,狼は現れない。
何かこの辺り,人間の相手に恋するのとさしたる変わりはないなと思った。
好きな男の子の家の周りを訳もなく徘徊したり,下駄箱にラブレターやプレゼントを入れたりする中学生みたいで(笑)。
アニアはどうやったら狼をおびき寄せて捕獲出来るかを,来る日も来る日も考える。
目立つ囲いがあると大抵の獣は用心して近づかない…という知識を得たアニアは,不要生地廃棄の下請け工場で働く中国人の女性3人を買収して手伝わせ,たくさんの布をぶら下げたロープで派手な囲いを作る。
そうして狼の行動範囲を狭めることで追い詰め,捕獲するという作戦だ。
しかし…恋を知った娘の情熱たるや,物凄いものがあったね。
つまらなそうに判で押したような毎日を送っていたのが,この作戦を実行しているとイキイキし始めたんだから,呆れつつも応援しながら観てしまった。
野生の狼の精悍さをカッコいいとは思っても,フツー捕獲しようとまでは考えないだろ(笑)。
下手したら死ぬよ…!!
そんでもって,風になびく布をたくさん吊るしたロープの囲いを森に仕掛け,夜になってから松明を手に4人で森を横切ると…
狼が現れた…!!
祖父の入院している病院から盗んだ(このへんの間違った情熱も恋ゆえのものかと思うと凄い)麻酔薬を仕込んである吹き矢で,アニアはとうとう彼を捕獲することに成功。
完全に気を失う直前の力を振り絞った狼に軽く右手を噛まれて流血するも,全く怯まず(!!)。
薬が効いて目を開けたまま動かなくなった狼を一人で引きずって,理由をつけては上司から借りっ放しにしているバンに乗せてマンションに連れ帰る。
廊下やエレベーターで他の住人と出くわすことなく自宅に到着出来るか,見ていてハラハラしたよ…!!
壁に覗き穴を開けておいた空き部屋に狼を閉じ込めたアニアは,自分も疲れきって隣の部屋で眠り込む。
その寝顔は疲れてはいたが,とても満たされたものだった…
…という,とんでもなくキティガイじみているのに違いないのだが,私も一緒になってひじょうに達成感を覚えてしまった(笑)。
実際にはそんなに簡単には行かないと思うけどね。吹き矢って(笑)…しかも,1発で命中だよ。
松明にしたって,もし火事にでもなったらどうするつもりだったんだろ。
では,今朝は美容室に予約が入ってるんで,続きはまた明日。
大腸さん悪化でしばらくためらっていた映画鑑賞を久々に再開した。
『ワイルド~わたしの中の獣』が第1希望だったのだが,内容がひじょうにアブノーマルなせいか,モーニングショーはなく昼間と夕方のみの上映。
『ワイルド』の前に何を観ようかさんざん迷った末,スウェーデンのミニシアター系のほのぼの映画『幸せなひとりぼっち』に決めた。
『マリアンヌ』『ダーティ・グランパ』『ラ・ラ・ランド』など,他にも候補があったのだが,上映時間が5~10分ほど重なったり,ハシゴするには地下鉄駅1つ分歩かなくちゃならなかったりでとにかくうまくいかなくて,同じスガイで余裕を持って入場して続けて鑑賞出来る作品…ということで選んだら,これが予想以上にいい映画で。
時間のあるときにあらすじと感想を書きたいのだが,まずは何と言っても超のつく問題作『ワイルド~わたしの中の獣』について書きたい。
もおね,清々しいくらいに発狂した映画だったんで。
ドイツの映画で,オスカー・ワイルドの好きな私はタイトルにまず食らいつき,作品詳細を検索。
人間の女性と狼との愛を扱ったものと知り,もしや澁澤 龍彦の『犬狼都市』に関係しているのか?とさらに興味を引かれて(全然違った)観に行くことに決めた。
ヒロインのアニアはアパレル企業のIT部に勤める地味な娘で,そこそこ(いや,かなり)美人なのだが服装やメイクには全く無関心。
内向的な性格でこれといった趣味もなく,友達も彼氏もおらず,会社の飲み会では誰とも交流せずにつまみをボリボリやりながら一人でぼーっと窓の外を眺めているだけ。
…という設定なのだが,いくら地味でもかなりいい線いってる美人さんなので,自分から人を拒んで寄せつけないようにしているのでない限りはフツーにモテて楽しい人生を送れそうに見えたけどなあ。
納得行かないけど,そこはまあおいといて。
両親はおらず,たまにスカイプでやり取りする華やかで美人の妹は彼氏と同棲中。
この妹役の女優さん,日本ではあまり知名度のないサスキア・ローゼンタールなのだが,『さよならアドルフ』で演じたローレが物凄いインパクトだった。
少女の域を脱し,今を盛りと咲き誇る花のような美貌で,うっとりしたよ。
アニアはたった一人の身寄りである入院中の祖父を見舞う他は,横暴で態度の悪い上司(呼ぶときはガラスを叩いたり物を投げつける)に秘書というか,雑用係のようなことまでさせられているが,ムカつく様子もなく黙って仕事をこなしては帰宅する毎日。
そんな彼女,通勤のバスを降りた後は森の横を通るのだが,ある朝一匹の狼と出会う。
森の中から現れてあっという間に消えた狼の精悍さにドキリとし,片時も忘れられなくなる。
もはや人間の男性と運命の出会いをしてしまったかのような熱に浮かされ,頭の中は狼のことでいっぱい。
また会いたくて森をうろついたり,狼に食べてもらおうと高い生肉を吊るしておいたりペットショップで買ったウサギを放したりするが,狼は現れない。
何かこの辺り,人間の相手に恋するのとさしたる変わりはないなと思った。
好きな男の子の家の周りを訳もなく徘徊したり,下駄箱にラブレターやプレゼントを入れたりする中学生みたいで(笑)。
アニアはどうやったら狼をおびき寄せて捕獲出来るかを,来る日も来る日も考える。
目立つ囲いがあると大抵の獣は用心して近づかない…という知識を得たアニアは,不要生地廃棄の下請け工場で働く中国人の女性3人を買収して手伝わせ,たくさんの布をぶら下げたロープで派手な囲いを作る。
そうして狼の行動範囲を狭めることで追い詰め,捕獲するという作戦だ。
しかし…恋を知った娘の情熱たるや,物凄いものがあったね。
つまらなそうに判で押したような毎日を送っていたのが,この作戦を実行しているとイキイキし始めたんだから,呆れつつも応援しながら観てしまった。
野生の狼の精悍さをカッコいいとは思っても,フツー捕獲しようとまでは考えないだろ(笑)。
下手したら死ぬよ…!!
そんでもって,風になびく布をたくさん吊るしたロープの囲いを森に仕掛け,夜になってから松明を手に4人で森を横切ると…
狼が現れた…!!
祖父の入院している病院から盗んだ(このへんの間違った情熱も恋ゆえのものかと思うと凄い)麻酔薬を仕込んである吹き矢で,アニアはとうとう彼を捕獲することに成功。
完全に気を失う直前の力を振り絞った狼に軽く右手を噛まれて流血するも,全く怯まず(!!)。
薬が効いて目を開けたまま動かなくなった狼を一人で引きずって,理由をつけては上司から借りっ放しにしているバンに乗せてマンションに連れ帰る。
廊下やエレベーターで他の住人と出くわすことなく自宅に到着出来るか,見ていてハラハラしたよ…!!
壁に覗き穴を開けておいた空き部屋に狼を閉じ込めたアニアは,自分も疲れきって隣の部屋で眠り込む。
その寝顔は疲れてはいたが,とても満たされたものだった…
…という,とんでもなくキティガイじみているのに違いないのだが,私も一緒になってひじょうに達成感を覚えてしまった(笑)。
実際にはそんなに簡単には行かないと思うけどね。吹き矢って(笑)…しかも,1発で命中だよ。
松明にしたって,もし火事にでもなったらどうするつもりだったんだろ。
では,今朝は美容室に予約が入ってるんで,続きはまた明日。