今夜観に行く予定だった『ELLE』は朝の上映のある日に,会社帰りに観に行くことにした。

昨日観に行った『ハネムーン・キラーズ』で3回も腸内デスマッチに襲われちゃったから(涙)…

やっぱり無難に鑑賞するにはなるべく会社帰りに,朝行った方がいいのだと判った。

そんな訳で,6日連続映画鑑賞はならず,4日でストップとなった…ポテチン。

という訳で,今日はちまちま栄養補給をしながら好きなだけだらだら過ごしゆっくり休んだから,そろそろ『ワンダー・ウーマン』のネタバレ記事の続きを書こうかね♪

ダイアナとスティーブは2人とも操舵が出来ないというのに船で海に乗り出し,セミッシラを発つ。

船の上で一夜を明かす2人だが,天真爛漫に寄り添って眠ろうとするダイアナにスティーブはドキドキたじたじ(笑)。

驚いたことに,流されるだけで船はロンドンに無事到着する(笑)。

女戦士の装束にマントを羽織っただけで島を出てきたダイアナにまずは服を買ってあげなくては…と思ったスティーブは,秘書のエッタを紹介。

「"秘書"ってなぁに?」
「身の回りの世話をする人間のことよ」
「私の育った島ではそれ,"奴隷"って言うわ」
「…あなたとは気が合いそうね」

エッタとダイアナのやり取りが面白い。

デパートに連れてゆかれて200点以上ものドレスを試着するシーンがあったのだが,美女は何を着ても似合う。

だが,戦闘服しか着たことのないダイアナは華美なドレスにはまるで興味を示さず。

どれも動きづらくて不満そうで,鏡に向かって四股を踏んだり(笑),思いッ切り足を上げスカートを破いてしまったドレスも。

スティーブの意見で一番地味なツイードのスーツを購入,仕上げにメガネをかけさせるのだが,エッタが,
「メガネをかけたって美人には変わりないじゃないの…」
と口をとがらすシーンがあり,当時はメガネ=不美人という考えだったんだなぁと気づかされる。

日本でだって,昭和の時代までは「美男美女はメガネをかけない」という概念に凝り固まっていたし。

ここ10年くらいだもんね,メガネが市民権を得たのは。

しかし,どんなに地味な服装&メガネでも長身でスタイル抜群のダイアナは美しかった。

それに,見るものすべてが珍しいので目を輝かせたり,島から持って来たゴッド・キラーとシールドを持ったまま回転ドアを通過しようとしたり,アイスクリームを食べて感激する場面,赤ちゃんを見て駆け寄ろうとし止められる場面が可愛くて笑ってしまった。

スティーブは英国諜報部の会議に向かい任務の成果を報告,ドクター・ポイズンの研究ノートを提出するが,当時は女性が政治に関わるなどとんでもない時代だったから,ダイアナは「彼女は何者だね?」「何でここにいるんだ?」という言われよう。

スティーブの上司のパトリック卿の指示で,チーム(このメンバーがまた個性豊かというか…)が組まれてダイアナはいざ前線へ。

だが,次々と目の当たりにする戦争の酷さに驚き,スティーブと口論になることも。

1年間で2センチしか進むことが出来ていない…というノーマンズランドに置き去りにされた人々を見ていられず,とうとうダイアナの怒りが爆発。

マントを脱ぎ捨て,ティアラを装着した彼女は一人ドイツ軍の中に飛び出してゆく。

この覚醒シーンのカッコよかったこと…!!

そして,たった1人で獅子奮迅の闘いを見せるのだが,とにかく強い…!!強過ぎるのだ!!

ワンダー・ウーマンの武器は何と言っても戦の神アレスを倒せると言われている名剣ゴッド・キラーと,シールド(楯),そして真実の投げ縄なのだが。

彼女が両の下腕に装着しているシルバー・ブレスレットが一番ではなかろうか。

弾丸をことごとく弾き飛ばすのだ。

目にも止まらぬ身のこなしで浴びせかけられる弾丸を洩れなく弾き飛ばし(剥き出しになっている肩や腿には当たらないけど,細かいことはおいといて!!),敵を切りつけ進んでゆく姿はまさに疾風怒濤。

戦車を持ち上げる怪力も勿論なのだが,ワンダー・ウーマンには飛行能力もあるらしく(!!),仲間たちの構える踏み台をジャンプ台にし,鐘楼に潜んでいる狙撃手の元へ飛んでゆき鐘楼もろともぶっ飛ばしてしまう。

村は救われ,皆がダイアナを称える。

記念に…とダイアナとスティーブたち連合軍チームの集合写真を撮影する者もいた。今でいうSNS用の撮影中毒者みたいなものか(笑)。

冒頭でダイアナの元に送られてきたのがこのときの写真なのだ。

では,お腹空いたのでまた後で。
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3連休ちうなのをいいことに,だらだら更新。

ホントは27日に行われる旭川プロレス旗揚げ戦を観に行くために取った連休だったのだが,大腸さんが遠出をするにはちょっと不安な状態。

でもやっぱり行きたくて先週まで悩んでいたのだが…やっぱりあきらめた(涙)。

その代わり,今月はもう13本映画を観ており(そのうち1本は腸内デスマッチでリタイアした為リベンジ)。

しかも,自分で組んだ鑑賞スケジュール通りにゆくと,23日からは6日ぶっ続けで映画鑑賞することになる。これ,新記録。

うまくいけば今月は17作品を鑑賞することになり,月の本数としても最高記録。

どんな作品にも何かしら考えさせられ,得るものが必ずあるので,やっぱり私のストレス解消には映画がいいみたいだ。

さて,その6日連続鑑賞の3日目,3連休初日であった昨日は『ワンダー・ウーマン』を観てきた。

だいぶ前に予告編を目にしたとき,主演のガル・ガドットのビジュアルに一発で魂ブチ抜かれた。

(な…何て美しいひとなんだ…!!)

ガッツリ魂を鷲掴みにされたね。

私は黒髪で浅黒い肌の美女が好きなのだが,加えてがっちりしたグラマーでめちゃくちゃカッコいい。

「これだ…!!」と思ったね(←何が"これ"なんだか…)!!

ヒーローものやマーヴェル関係にはほとんど興味がないのだが,『ワンダー・ウーマン』だけは絶対に観よう!!と決めて,藤波呼吸で公開日を待った。

で,公開初日の初回上映に駆けつけるというね。

もお…最高に楽しい映画だったよ…!!

一言でいえば,ガル・ガドットを輝かせるために作られた映画。

彼女を見ているだけで胸が高鳴り,心が高揚し,しやわせな気分になれる。

2時間半近くもあり,長い映画があまり好きじゃない私も「終わっちゃ嫌だ!!」とダダをこねたくなるくらいだった。

これからネタバレしますんで,観に行こうと思っている人はここで読むのをやめることをおすすめします(キッパリ)。

時代は意外にも第2次世界大戦中。

青い空と輝く海に囲まれ,外界からは結界に守られた,女ばかりの島セミッシラで育ったプリンセス・ダイアナ。

万能の神ゼウスの血を引く娘。

彼女が外界へ出て行き,人間たちに戦争を起こさせる戦の神アレス(ゼウスに背いた息子で追放された)を退治するため,ワンダー・ウーマンとなる話なのだ。

冒頭では現代のルーブル美術館で働くダイアナの元に,バットマンから古い写真が贈られてくる。

写真を見つめる彼女が,幼少時代を回想するところから物語は始まるのだった。

女だけの島・セミッシラで大切に育てられたゼウスとヒッポリタの娘ダイアナは,城の奥深くに祀られた,一族最強の戦士だけが持つことを許されている『ゴッド・キラー』という剣を振るうことを夢見て,日夜特訓に明け暮れる。

アマゾンの女戦士たちの特訓風景の凄まじさ,そしてカッコよさといったら…!!

皆隙のない動作,鍛え上げられた肉体をしており,しかも戦闘服というか鎧のデザインも凄く美しくカッコいいので,素晴らしい目の保養になる。

女王ヒッポリタは女ばかりのセミッシラが永遠に平和なままであると信じており,ダイアナが戦士になることにはあまり賛成ではない様子だったが,ヒッポリタの妹であり最強の戦士であるアンティオペはダイアナの持つ力を早いうちから見抜いてビッシビシ鍛え上げる。

ダイアナには,自分でも気づかない大いなる力が秘められていた。

ある日,セミッシラを外界から隔てている結界を破って,1機の戦闘機が海に突っ込んでくる。

躊躇なく海に飛び込み,パイロットを助けるダイアナだが,彼を追ってきたドイツ軍をアマゾンの女戦士たちが迎え撃つ。

この戦いのシーンが凄いの何の…!!

ドイツ軍には銃や大砲があるけど,女戦士たちは馬に乗りながら剣と盾,弓矢で充分過ぎるほどに応戦。

戦争などない平和な時期が長かっただけに,ここぞとばかりに訓練の成果を発揮せんと大暴れ。

初陣を飾ったダイアナをアンティオペが銃弾から守り戦死してしまい,犠牲も出たが,最後はドイツ軍を全滅させる。

ダイアナが助けた青年はスティーブといい,連合国のスパイであった。

巻きつけられると真実を話してしまう『真実の投げ縄』で自白させられるのだが,用心のため解放はせずしばらく拘留することに。

本から得た知識しか知らず,生まれて初めて出会った男性に興味津々のダイアナは,話をしたくてスティーブが入浴中というのにさわやかに訪ねてゆく。

全裸のスティーブをまじまじと見て,
「あなたは男性として標準?」
なんて訊くのだ。

それだけでもおかしいのに,スティーブは,
「標準以上だといえるだろうね」
と回答(笑)。

スティーブから任務や戦争の話を聞き,胸を痛めるダイアナ。

彼の抹殺しようとしているドイツの将校・ルーデンドルフは兵器の製造で裏金を得ており,"ドクター・ポイズン"という女性のマッド・サイエンティストの発明したマスタード・ガスを使っての大虐殺を目論んでいた。

それを知り,彼女の研究ノートを盗み出したことで,スティーブはドイツ軍から追われていたのである。

ルーデンドルフが戦争の神アレスである,彼を倒しさえすれば戦争は終わる…と信じたダイアナは,名剣『ゴッド・キラー』とシールド(盾)を持ち出し,島を出てゆく決心をする。

「人間界はお前が救うには値しない」と反対する母ヒッポリタだったが,止めても無駄と悟り,アンティオペの使っていたティアラ(っていうのかな…額にとめるやつ。何ていうのか分からない)をダイアナに託すと,とうとう島を出てゆくことを許すのだった。

続くよ。
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さて,イカレた殺人バカップルのミシェルとグロリア,今度はどこぞの田舎(家畜がいるところを見ると酪農家かも)のシングルマザーのおうちに居候。

毎回被害者がどういういきさつで関わって彼らを居候させるのか,まるっとはしょっているのだが,まあ,物語にはあまり重要ではないのかもしれない。

今度のソランジュは今まで登場したオバサンたちとは違い,そこそこ美人で色気もあり,何より"まとも"な感じ。

そんなソランジュとは,だいぶ前に亡くなった旦那の車を故障したまま放置していたのをミシェルが修理してあげてから一気に急接近。

一人娘も面倒見のよいミシェルに大いになつく訳だが,例によってグロリアはその様子にイライラし嫉妬の炎を燃やす。

何でか知らんけど,自分の娘に対する態度とは全然違ってやたらミシェルは優しかったし。

しかし,まともだと思っていたソランジュも次第に性欲魔神のミシェルに騙され,心にブレーキをかけつつもだんだん魅かれてゆく。

ミシェルはグロリアが発狂したら面倒なので,毎日彼女が飲む紅茶に睡眠薬を溶かしてまでソランジュとHする。

不思議で仕方がないのは,この映画の中の被害者たちの中で唯一まともで,ビジュアル的に問題のない彼女だけHシーンが出てこなかったことだ。

もしや,ベルツ監督の嗜好なのか?…だとしたら,相当退廃してるな(笑)。

ある日,ソランジュがあらたまってグロリアを家畜小屋に呼び出し,ミシェルの子を妊娠したと告げる。

よせばいいのに,正々堂々と。

でも,娘が1人いて充分なので産む気はない…と言うが,もちろんグロリアは発狂。

産む産まないの問題ではないのだ。ミシェルとヤッていたということが許せないのである。

グロリアは猛烈な勢いで家畜小屋に鍵をかけてソランジュを閉じ込め,彼女を殺るための凶器を取りに家へ戻る。

戸棚の中にまるで隠すかのようにしまわれている睡眠薬を見つけ,自分を毎晩薬で眠らせてまでミシェルがソランジュと寝ていたのか…と悟り,さらに発狂。

凶器の手斧を持って,家畜小屋へミシェルも引っ張ってゆき問い詰める。

ミシェルは「もう君以外の女とは寝ない」と約束したにも関わらず,やはり約束を破っていたのだった。

手斧をミシェルに渡したグロリアは,ミシェルの手でソランジュを殺るように命令。

必死に哀願するソランジュに,申し訳なさそうに手斧を振り下ろすミシェル…何ヵ所もざっくりやられて苦しんでからソランジュはこときれる。

一撃で絶命させてあげればいいのに…あれは可哀想だった。

自分のことを嫌うのだから娘も一緒に始末してやろう…と鬼の形相で追いかけるグロリアから娘だけは助けてやりたくて,ミシェルは雨の中必死に逃がす。

ソランジュへの罪悪感からかもしれないが,それにしたってミシェルはだらしない。

すっかりグロリアに尻に敷かれて…というか,食われているのだ。

ソランジュの娘は何とか逃げのびたが,どうなったことか。

最後はバスルームの浴槽?に腰かけた全裸のミシェルを,グロリアが霊安室で死体にするようにきれいにしてあげてから,涙ながらにモニクに電話をかけているところで終わる。

しかし,ソランジュの娘はモニクと同じ年頃なのに…グロリアが躊躇なく殺ろうとしてたのには驚いた。

ホント,キティガイ。

実際にはこの殺人鬼カップルは逮捕され,死刑になったそうだが,こちらの『地獄愛』ではうやむやな感じで終わっており,ドゥなったか解らない。

しかし…最後まで結婚詐欺が成功して金をせしめるシーンが1度として出てこなかったな(笑)。

地団駄女と変顔男の頭の悪い無計画な犯罪と,美しくないH(オバサンたちのアへ顔や放埒な姿態をこれでもかと見せつける),訳の解らないミュージカルシーン,雑で野蛮な殺害・遺棄シーンなど…久々にトリップ出来たが,不快で気持悪いのに楽しい映画だった。

1日1回の,たった1週間の上映期間だったので,頑張って休み明けに早起きして観に行った訳です。

実は昨日から3連休でして。

今夜は18時30分から上映の『ハネムーン・キラーズ』を観に行くつもり。

この『地獄愛』のオリジナル版で,カルトなファンが多い。

こちらもたった1日1回,1週間だけのリバイバル上映なので,連休ちうを狙ってすかさず観に行くことにした訳です。

今月はホントに映画の上映スケジュールに振り回されているけれど,何だか楽しい。



画像は24日に受け取ってきた新しいメガネ。

去年は深紫の,つや消しメタリックのフレームを購入したので,今度は赤茶系の色が欲しかったのだ。

で,鼈甲柄に決めたのだが,ゴールドの部分に照明が当たるとやたらギラギラするのが気に入った。

誕生月割引を使おうと思って出掛けて行ったらSALE期間ちうで,かなり安く買えた。

自分への誕生日プレゼント。

とうとう50になっちまったい!!
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昨日のPV数は5388,アクセス数が244。

一体何があったの奥さん…?!

たまに久しぶりに友達がまとめ読みをしたとか,ヒマで仕方がない定期読者がアーカイブスを狂ったように閲覧したとかそういうレベルじゃないよね?

前々からここの数字には信憑性がないとは思ってたけど,5000PVは初めてだわ(笑)。

昨日は会社帰りに『ハイドリヒを撃て!~「ナチの野獣」暗殺作戦』を観に行き,帰ってから誤字を訂正しようとログインするついでに何気にチェックすると,正午の時点でPV数が2000超え&アクセス数が198だったのでビックリ。

で,その後ドゥいうことになるんだろうと思っていたら,ばったりアクセス数が止まりPV数だけがべらぼうに伸びた(笑)。

普段から記事を書かなくても2000PVとかイくし…さっぱり訳が解らんわ。

私の記事,長いからね。何度かに分けて読んでる人が多いのかな。

…という訳で,昨日から5日連続で怒濤の映画館通いをおっ始めました。今月はもお,食費よりも映画代の方が軽く上回っております。

さて,『地獄愛』のあらすじと感想の続きを書こうかのぅ。

第2部は,マルグリットという名の陽気なオバサンをターゲットにするミシェルとグロリア。

何か,よく解らんけどミシェルはマルグリットの婚約者ということで家族にも紹介され,妹ということになっているグロリアもマルグリットの家に同居することになっている。

「好きにしていい」と言ったクセに,一つ屋根の下でミシェルがマルグリットとあんなことやこんなことをするのがめっぽう気に喰わないグロリアは,いつもわざと用事のあるフリをしたり間違ったフリで邪魔をする。

お人好しのマルグリットは仲のよい兄妹,特に妹の方が兄をべらぼうに愛しているのだというふうにとらえて疑いもしない。

ミシェルは,
「君がそんなじゃ困る。他の女とやるのも仕事のうちなんだから解ってくれ」
と説教するが…

グロリアの嫉妬はもはや,狂気だった。

ある夜,ズボンを下げたミシェルにご奉仕中のマルグリットに襲いかかり,とうとう殺してしまう。

「何てことをするんだ…!!」

ズボンを下ろした間抜けな状態で憤るミシェルがおっかしかった。

驚いたことにこの後2人は簡単に仲直りをし,藤波呼吸で交わるのである。

「ごめんなさい,ごめんなさい許して!!」
「全く…しょうのない奴だなぁ…!!」
みたいな感じであっさり仲直りですわ。

死体を片付けるためにあれこれ揃えなきゃならないのでミシェルは出掛ける訳だが,グロリアが「あとは私に任せて」と言って送り出す。

最高だったのがこのシーン。

テーブルには全裸のマルグリットが横たえられており,そのそばにノコギリを持つグロリアが佇むのだが…

カメラ目線のグロリアがいきなり歌い出すのである。

~愛するあなた,気をつけて
外は敵ばかりなんだから
私たちの無限の愛を解らない奴らばかり

…とか何とかいうような。ミュージカルかよ!!

で,歌が済むとノコギリでマルグリットの脚を切り始めるのだが,なぜか,ノコギリで切られている足にモザイクがかかるという不思議さね。

解体したマルグリットの死体を車で捨てに行った2人は,場面が変わり,今度は街をイチャつきながら歩いている。

『アフリカの女王』をやっている映画館を見つけ,H・ボガードの大好きなミシェルは「観よう観よう!!」とはしゃぎながらグロリアを引っ張って入ってゆく。

映画の中でボガードがカバの物真似をして笑いを取るシーンがあるのだが,それを真似するミシェル。

第3部は修道院のようなところにやって来た2人。

宣教師として未開の地を回って暮らしていたが,ある土地で村が反政府軍に襲われ,妹も暴行されたとあきらかにおかしい嘘をつく。

同情を買いまんまと修道院で暮らすことになった2人だが,今度の獲物は院長のガブリエラ。

しかし…マルグリットもガブリエラも50はイッてるオバサンなのだが,見ていてつらくなるくらい美しくないHシーンだった(ションボリ)。

そのこともこの映画が不快な理由の1つなんだろうな。

もっとケッ作だったのが,グロリアが嫉妬を剥き出しにするときの騒ぎ方。

別室でミシェルがガブリエラを誘惑していることが判り,ドゥにも抑えられずに金切り声を上げ,心配ですっ飛んでいったミシェルの前で地団駄を踏むのだ。

それを,ボガードの真似であやすミシェルだが,どっちもどっちで大笑いしてしまった。

地団駄を踏む中年女と,ベロベロバーの変顔で笑わせようとする男…あんなんで笑って機嫌を直すんだからビックリだった(笑)。

だが…このガブリエラをもグロリアは嫉妬をコントロール出来ずに殺してしまう。

ミシェルは都合よく頭痛が始まりしゃがみこんで,止められもしないのが情けない。

「またやったのかよ…!!」
「だってぇ~…!!」

このときもまたこんな感じで仲直り。

しまいには焚き火をして全裸でその周りを踊り狂ってた(笑)。本当に唐突に訳解らない歌や踊りが出てきて,楽しいんだぬ~ん。

何かもお,詐欺師のミシェルよりグロリアの方がモンスター。

ミシェルもこんな女に引っ掛かって「ヤバいな。逃げなくちゃ」とか思うどころか,かえって居心地のよさすら覚えている節があるというのが,もおね。

とにかく行き当たりばったりというか,無計画な2人で,それも不快感をかきたてる。

続きは多分,明日。
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また『初めて』のことをした。

20日は休日(not連休)のため,1日1回夜間にしか上映しない『台北ストーリー』を観に行き,21日は休み明けだというのに夕方から,これもまた1日1回しか上映しない『地獄愛』を観に行った。

仕事まで2時間以上も空くので,一旦帰宅してから会社に行く…ということをやった訳だが,実は『地獄愛』の後にもう1本別の映画を観てから出勤するつもりだった。

だが,腸内デスマッチの時間にぶち当たるのでやめておこうと思い,一旦帰宅。

しかし,一度帰っちゃうと,会社に行きたくなくなるよね…まあ,行ったけど。

だいぶ前から楽しみにしていた『地獄愛』だが,知る人は知る『変態村』のファブリス・ドゥ・ベルツ監督作品。

『変態村』ですっかりやられたクチの私は,どんだけ不快で怖い映画かと0909しながら出掛けて行った。

この『地獄愛』は1940年代に実在し死刑になったアメリカの殺人鬼カップルをモデルにした『ハネムーン・キラーズ』(こちらも今週末から公開♪)のリメイク。

病院の霊安室(死体をきれいにする仕事)で働くグロリアは,小学生の娘を女手一つで育ている。

ある日,友達に勧められて登録している出会い系サイトにデートの申請が来た。

なかなかのルックスだからというので,友達が「手が滑って」承認してしまい,仕方なく会うことにする。

靴の販売をしているというミシェルは背の高い美男子で,紳士的で会話も楽しい。

グロリアはすぐに彼に惹かれ,デートの後すぐ自宅と体に彼を招き入れて過ごしてしまう。

いきなり知らないおじさんがバスローブ姿で一緒に朝食の席についているので,娘のモニクはとまどうペリカン状態。

だが,グロリアはもう久しぶりのときめきにウッキウキ。

娘の目の前でミシェルに後ろから抱きつかれても,キャッキャ・ウフフと拒まない。

何かもうこのへんから母親の立場を忘れ,バカな女として子供を蔑ろにしそうな雰囲気がビンビン。

ミシェルはミシェルで子供にはあからさまに冷たく,嫌な感じ…シングルマザーの家に上がり込む男の基本,教科書通りの態度。

朝食もそこそこに「5分だけ」でもう一戦交えようとしたところ,グロリアが急な電話で職場に呼び出されたため留守を頼まれている間,グロリアの部屋や持ち物を物色…何て奴だっ!!

会って間もない男を娘と2人きりにする女もドゥかと思うが,留守の間に女の持ち物をチェックする男って…

娘が覗いていても,「あっちへ行ってろ」だもんね。

実はこのミシェルは結婚詐欺師で,恵まれたルックスとあり余る性欲(全国の奥さん,下品ですいませんっ)とで金を持っていそうな中年女を次々に狙っているのである。

いやもお,本当に…狙うのはオバサンばっかりだった。

多分,オバサンはみんな寂しい男日照りばかりで簡単に引っ掛かる…という考えなのがモロ分かりで超絶不愉快。

ミシェルはマンション外で仕事の電話で話し込んでいる体を装い,職場から戻ったグロリアに「金に困っている」アピール。

普通はここで,「あべし!!何か私…だまされてる…?」と,もやぁっとクると思うんだけど,もおね,ウッキウキしながら部屋にお金を取りに行って渡しちゃう。

ミシェルはグロリアには深入りせずにとりあえず小金をせしめたし,まっいいか…とやり逃げ。

「また会おう」と約束したにも関わらず電話も来ないので,グロリアは血相を変えて盛り場を廻りミシェルを探す。

グロリア役の女優さんがまた,凄い演技でね…!!

彼女のアップが多い映画なんだけど,生活に疲れたシングルマザーが一変,久々の恋にときめく表情がなかなかきれいだったのと対照的に,疑惑にかられているときのひどく思い詰めた表情がこの後の狂気を予感させ,すんげい怖かった。

ミシェルを,バーや盛り場で誰彼構わずつかまえて写真を見せながら探す様子には必死過ぎてドン引き。

そうこうするうちに,ミシェルがたくさんの女たちに囲まれて笑っているところに出くわす。

その様子を物陰から見つめていたグロリアだが,ミシェルが1人になった途端,近づいて行って声をかける。

狼狽するミシェル。

「訳を聞いてくれ…」とフレアーポーズで懇願するも,いきなり「あ…頭が痛い…っっ…!!」と苦悶の表情でしゃがみこむ。『Nighthead』かよ。

そこをハイヒールの足でげしっ!!と蹴り上げてやればよいものを,心配そうに寄り添いミシェルの自宅に送ってやる。

ミシェルを介抱してやり,彼が眠り込んでしまうとグロリアは部屋の中を見回す。

自分を含めてたくさんの女性の写真があり,名前が書きつけてあった。

きっと今まで,彼はたくさんの女性を騙してきたんだわ…と悟る。

目が覚めると,隣に一緒に横になって自分を見つめるグロリアに驚くミシェル。

自分が結婚詐欺師であること,幼少時代に実母から性的な虐待を受けてきたためテクニックが卓逸し,生きるためにはそれを使うしかなかったこと,そして昔の交通事故の後遺症で時折耐え難い頭痛がすることなどを打ち明ける。

話を聞き終わったグロリアは,慈愛に満ちた微笑みを浮かべ,ミシェルに言う。

「分かってた…あなたが結婚詐欺師でもかまわない,好きにしていいわ。私はあなたを支えて一緒に生きてゆく…頭痛の看病もまかせて」

信じられないといった表情で一瞬,グロリアを見つめたミシェルだが…

2人は兄妹のフリをして,タッグを組んで結婚詐欺師をしてゆくことに決めるのであった。

グロリアは,友人に「しばらくモニクの面倒をお願い」と一方的に頼んで,「しばらく帰らないから」と言い残して家を出てゆく。

「私…今が一番幸せなの…!!」

むやみとキラッキラした表情で。ああ…愚かだ…

これが『地獄愛』第1部"グロリア"のあらすじ。

続くよ。
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