また『初めて』のことをした。
20日は休日(not連休)のため,1日1回夜間にしか上映しない『台北ストーリー』を観に行き,21日は休み明けだというのに夕方から,これもまた1日1回しか上映しない『地獄愛』を観に行った。
仕事まで2時間以上も空くので,一旦帰宅してから会社に行く…ということをやった訳だが,実は『地獄愛』の後にもう1本別の映画を観てから出勤するつもりだった。
だが,腸内デスマッチの時間にぶち当たるのでやめておこうと思い,一旦帰宅。
しかし,一度帰っちゃうと,会社に行きたくなくなるよね…まあ,行ったけど。
だいぶ前から楽しみにしていた『地獄愛』だが,知る人は知る『変態村』のファブリス・ドゥ・ベルツ監督作品。
『変態村』ですっかりやられたクチの私は,どんだけ不快で怖い映画かと0909しながら出掛けて行った。
この『地獄愛』は1940年代に実在し死刑になったアメリカの殺人鬼カップルをモデルにした『ハネムーン・キラーズ』(こちらも今週末から公開♪)のリメイク。
病院の霊安室(死体をきれいにする仕事)で働くグロリアは,小学生の娘を女手一つで育ている。
ある日,友達に勧められて登録している出会い系サイトにデートの申請が来た。
なかなかのルックスだからというので,友達が「手が滑って」承認してしまい,仕方なく会うことにする。
靴の販売をしているというミシェルは背の高い美男子で,紳士的で会話も楽しい。
グロリアはすぐに彼に惹かれ,デートの後すぐ自宅と体に彼を招き入れて過ごしてしまう。
いきなり知らないおじさんがバスローブ姿で一緒に朝食の席についているので,娘のモニクはとまどうペリカン状態。
だが,グロリアはもう久しぶりのときめきにウッキウキ。
娘の目の前でミシェルに後ろから抱きつかれても,キャッキャ・ウフフと拒まない。
何かもうこのへんから母親の立場を忘れ,バカな女として子供を蔑ろにしそうな雰囲気がビンビン。
ミシェルはミシェルで子供にはあからさまに冷たく,嫌な感じ…シングルマザーの家に上がり込む男の基本,教科書通りの態度。
朝食もそこそこに「5分だけ」でもう一戦交えようとしたところ,グロリアが急な電話で職場に呼び出されたため留守を頼まれている間,グロリアの部屋や持ち物を物色…何て奴だっ!!
会って間もない男を娘と2人きりにする女もドゥかと思うが,留守の間に女の持ち物をチェックする男って…
娘が覗いていても,「あっちへ行ってろ」だもんね。
実はこのミシェルは結婚詐欺師で,恵まれたルックスとあり余る性欲(全国の奥さん,下品ですいませんっ)とで金を持っていそうな中年女を次々に狙っているのである。
いやもお,本当に…狙うのはオバサンばっかりだった。
多分,オバサンはみんな寂しい男日照りばかりで簡単に引っ掛かる…という考えなのがモロ分かりで超絶不愉快。
ミシェルはマンション外で仕事の電話で話し込んでいる体を装い,職場から戻ったグロリアに「金に困っている」アピール。
普通はここで,「あべし!!何か私…だまされてる…?」と,もやぁっとクると思うんだけど,もおね,ウッキウキしながら部屋にお金を取りに行って渡しちゃう。
ミシェルはグロリアには深入りせずにとりあえず小金をせしめたし,まっいいか…とやり逃げ。
「また会おう」と約束したにも関わらず電話も来ないので,グロリアは血相を変えて盛り場を廻りミシェルを探す。
グロリア役の女優さんがまた,凄い演技でね…!!
彼女のアップが多い映画なんだけど,生活に疲れたシングルマザーが一変,久々の恋にときめく表情がなかなかきれいだったのと対照的に,疑惑にかられているときのひどく思い詰めた表情がこの後の狂気を予感させ,すんげい怖かった。
ミシェルを,バーや盛り場で誰彼構わずつかまえて写真を見せながら探す様子には必死過ぎてドン引き。
そうこうするうちに,ミシェルがたくさんの女たちに囲まれて笑っているところに出くわす。
その様子を物陰から見つめていたグロリアだが,ミシェルが1人になった途端,近づいて行って声をかける。
狼狽するミシェル。
「訳を聞いてくれ…」とフレアーポーズで懇願するも,いきなり「あ…頭が痛い…っっ…!!」と苦悶の表情でしゃがみこむ。『Nighthead』かよ。
そこをハイヒールの足でげしっ!!と蹴り上げてやればよいものを,心配そうに寄り添いミシェルの自宅に送ってやる。
ミシェルを介抱してやり,彼が眠り込んでしまうとグロリアは部屋の中を見回す。
自分を含めてたくさんの女性の写真があり,名前が書きつけてあった。
きっと今まで,彼はたくさんの女性を騙してきたんだわ…と悟る。
目が覚めると,隣に一緒に横になって自分を見つめるグロリアに驚くミシェル。
自分が結婚詐欺師であること,幼少時代に実母から性的な虐待を受けてきたためテクニックが卓逸し,生きるためにはそれを使うしかなかったこと,そして昔の交通事故の後遺症で時折耐え難い頭痛がすることなどを打ち明ける。
話を聞き終わったグロリアは,慈愛に満ちた微笑みを浮かべ,ミシェルに言う。
「分かってた…あなたが結婚詐欺師でもかまわない,好きにしていいわ。私はあなたを支えて一緒に生きてゆく…頭痛の看病もまかせて」
信じられないといった表情で一瞬,グロリアを見つめたミシェルだが…
2人は兄妹のフリをして,タッグを組んで結婚詐欺師をしてゆくことに決めるのであった。
グロリアは,友人に「しばらくモニクの面倒をお願い」と一方的に頼んで,「しばらく帰らないから」と言い残して家を出てゆく。
「私…今が一番幸せなの…!!」
むやみとキラッキラした表情で。ああ…愚かだ…
これが『地獄愛』第1部"グロリア"のあらすじ。
続くよ。
20日は休日(not連休)のため,1日1回夜間にしか上映しない『台北ストーリー』を観に行き,21日は休み明けだというのに夕方から,これもまた1日1回しか上映しない『地獄愛』を観に行った。
仕事まで2時間以上も空くので,一旦帰宅してから会社に行く…ということをやった訳だが,実は『地獄愛』の後にもう1本別の映画を観てから出勤するつもりだった。
だが,腸内デスマッチの時間にぶち当たるのでやめておこうと思い,一旦帰宅。
しかし,一度帰っちゃうと,会社に行きたくなくなるよね…まあ,行ったけど。
だいぶ前から楽しみにしていた『地獄愛』だが,知る人は知る『変態村』のファブリス・ドゥ・ベルツ監督作品。
『変態村』ですっかりやられたクチの私は,どんだけ不快で怖い映画かと0909しながら出掛けて行った。
この『地獄愛』は1940年代に実在し死刑になったアメリカの殺人鬼カップルをモデルにした『ハネムーン・キラーズ』(こちらも今週末から公開♪)のリメイク。
病院の霊安室(死体をきれいにする仕事)で働くグロリアは,小学生の娘を女手一つで育ている。
ある日,友達に勧められて登録している出会い系サイトにデートの申請が来た。
なかなかのルックスだからというので,友達が「手が滑って」承認してしまい,仕方なく会うことにする。
靴の販売をしているというミシェルは背の高い美男子で,紳士的で会話も楽しい。
グロリアはすぐに彼に惹かれ,デートの後すぐ自宅と体に彼を招き入れて過ごしてしまう。
いきなり知らないおじさんがバスローブ姿で一緒に朝食の席についているので,娘のモニクはとまどうペリカン状態。
だが,グロリアはもう久しぶりのときめきにウッキウキ。
娘の目の前でミシェルに後ろから抱きつかれても,キャッキャ・ウフフと拒まない。
何かもうこのへんから母親の立場を忘れ,バカな女として子供を蔑ろにしそうな雰囲気がビンビン。
ミシェルはミシェルで子供にはあからさまに冷たく,嫌な感じ…シングルマザーの家に上がり込む男の基本,教科書通りの態度。
朝食もそこそこに「5分だけ」でもう一戦交えようとしたところ,グロリアが急な電話で職場に呼び出されたため留守を頼まれている間,グロリアの部屋や持ち物を物色…何て奴だっ!!
会って間もない男を娘と2人きりにする女もドゥかと思うが,留守の間に女の持ち物をチェックする男って…
娘が覗いていても,「あっちへ行ってろ」だもんね。
実はこのミシェルは結婚詐欺師で,恵まれたルックスとあり余る性欲(全国の奥さん,下品ですいませんっ)とで金を持っていそうな中年女を次々に狙っているのである。
いやもお,本当に…狙うのはオバサンばっかりだった。
多分,オバサンはみんな寂しい男日照りばかりで簡単に引っ掛かる…という考えなのがモロ分かりで超絶不愉快。
ミシェルはマンション外で仕事の電話で話し込んでいる体を装い,職場から戻ったグロリアに「金に困っている」アピール。
普通はここで,「あべし!!何か私…だまされてる…?」と,もやぁっとクると思うんだけど,もおね,ウッキウキしながら部屋にお金を取りに行って渡しちゃう。
ミシェルはグロリアには深入りせずにとりあえず小金をせしめたし,まっいいか…とやり逃げ。
「また会おう」と約束したにも関わらず電話も来ないので,グロリアは血相を変えて盛り場を廻りミシェルを探す。
グロリア役の女優さんがまた,凄い演技でね…!!
彼女のアップが多い映画なんだけど,生活に疲れたシングルマザーが一変,久々の恋にときめく表情がなかなかきれいだったのと対照的に,疑惑にかられているときのひどく思い詰めた表情がこの後の狂気を予感させ,すんげい怖かった。
ミシェルを,バーや盛り場で誰彼構わずつかまえて写真を見せながら探す様子には必死過ぎてドン引き。
そうこうするうちに,ミシェルがたくさんの女たちに囲まれて笑っているところに出くわす。
その様子を物陰から見つめていたグロリアだが,ミシェルが1人になった途端,近づいて行って声をかける。
狼狽するミシェル。
「訳を聞いてくれ…」とフレアーポーズで懇願するも,いきなり「あ…頭が痛い…っっ…!!」と苦悶の表情でしゃがみこむ。『Nighthead』かよ。
そこをハイヒールの足でげしっ!!と蹴り上げてやればよいものを,心配そうに寄り添いミシェルの自宅に送ってやる。
ミシェルを介抱してやり,彼が眠り込んでしまうとグロリアは部屋の中を見回す。
自分を含めてたくさんの女性の写真があり,名前が書きつけてあった。
きっと今まで,彼はたくさんの女性を騙してきたんだわ…と悟る。
目が覚めると,隣に一緒に横になって自分を見つめるグロリアに驚くミシェル。
自分が結婚詐欺師であること,幼少時代に実母から性的な虐待を受けてきたためテクニックが卓逸し,生きるためにはそれを使うしかなかったこと,そして昔の交通事故の後遺症で時折耐え難い頭痛がすることなどを打ち明ける。
話を聞き終わったグロリアは,慈愛に満ちた微笑みを浮かべ,ミシェルに言う。
「分かってた…あなたが結婚詐欺師でもかまわない,好きにしていいわ。私はあなたを支えて一緒に生きてゆく…頭痛の看病もまかせて」
信じられないといった表情で一瞬,グロリアを見つめたミシェルだが…
2人は兄妹のフリをして,タッグを組んで結婚詐欺師をしてゆくことに決めるのであった。
グロリアは,友人に「しばらくモニクの面倒をお願い」と一方的に頼んで,「しばらく帰らないから」と言い残して家を出てゆく。
「私…今が一番幸せなの…!!」
むやみとキラッキラした表情で。ああ…愚かだ…
これが『地獄愛』第1部"グロリア"のあらすじ。
続くよ。
[Web全体に公開]
2017年08月23日 05:25 |
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