美香輔の躍動・発狂・せれなーで

休憩後も,だらだら入電の割には安い契約ばかりで数字は思うように伸びず,イライラしながら働いた。

それでも８時半には「2500万まであと15万」というところまで漕ぎつけ,よねさんは,
「俺はこれでも充分異常な数字だと思うけど(笑)?!よくそこまでイッたよねぇ…!!」
と呆れていた(笑)。

もし,達成出来なかったらサービス残業してでも獲ろうと思っていたのだが,やはり９時までには達成出来なかった。

よねさんは,
「達成の瞬間に居合わせたいのは山々なんだけど…来週,いい知らせを期待してます」
と言って帰って行った。

私はチーフマネージャーのふくさんのところに行き,残業代はいらないからあと８万獲れるまでやらせてくれと頼んだ。

2500万というのは,さすがに「獲れたらレジェンド」と言ってよい数字なので,ふくさんは一も二もなくOKしてくれた。

「そっか,今日は今月最終日だったんだ？いいよ,いいよ,残業代もつけるから,頑張って2500万獲って!!」
と言ってくれた。

だが,いつも９時で帰る私は知らなかったのだが…

９時からは待機するオペレーターの数も20人以上に増えるため,私にかかって来る件数も少ないのだった。

きっと朝も忙しくて馬車馬のようにかかってくるんだろう…とタカをくくっていたら,これが大間違いだったのだ。

｢馬車馬のように｣かかってくるのはたった５～６人(８時からは３～４人増える)で対応している９時までのことで,いかに,夜勤が独占市場であるかということが解る。

９時を過ぎても３～５分に１本しかかかって来ず,しかも安い契約ばかり…

そのクセ無駄話の多い客さんだと殺意すら,沸いた(笑)。

うんざりし,いつまで残れば達成出来るんだろう,こんなにヒマなのに自分のわがままで残業していて残業代をもらうのってドゥなんだ…と思いながらパソコンの画面をＶシネ顔で睨みつけていたら…

とうとう大物が来た。

10万円台の高額契約が入り,あっさり達成(笑)。

最後はあまりにあっさり達成出来たので,拍子抜けした。

気が済んでマネージャー席に報告しに行ったら,管理の人たちが皆おめでとうを言ってくれ(泣いてる人もいた),報われた。

『へなちょこコム』でクライアントに頼んで『クローン研究部』を設立し,美香輔さんをあと２～３人作れたらいいんですけどね…などと真顔で言う人がいたが,それはやめた方がいいと思った(笑)。

そんな訳で,45分の押し売り残業によりめでたく３月の成績を2507万で終了した私は,心身共に屍になりながらも一点の曇りもない晴れやかな気分で帰宅し,昨日は長風呂の後大爆睡したのだった。

一念,岩をも通すのだ。



画像はある素敵な紳士からプレゼントされた,輸入盤２枚組CD。

マリリン・モンローの出演した映画の歌が全部収録されているという,素晴らしいCD。

この何日かずっと部屋ではヘビロテちうで,自宅内ワンマンショーを繰り広げているのであった。