『鵞鳥湖の夜』の感想記事を書きたくて,あれこれ思い出しながら下書きしていたのだが,『鵞鳥湖の夜』が吹っ飛んでしまうくらいのインパクトだったのが『夜明けを信じて』。
まさか自分が「幸福の科学」制作映画を観に行く日が来るとは思わなかった。
私は無神論者で宗教は信じていないのだが,毛嫌いしている訳ではない。
「幸福の科学」が映画を制作していることは3年前から知っていた。
『変態仮面』に姫野 愛子ちゃん役で出演していた清水 富美加さんが,「千眼 美子」と改名したことが記憶に新しく,千眼 美子の名で出演している映画を,某映画館の上映予定欄をチェックしながら知った。
確か『僕の彼女は魔法使い』というタイトルで,アイドル映画,キラキラ映画っぽいなー…と思ったのを覚えている。
詳細情報を見て(これでだいたい観ようか観まいかを決める),「幸福の科学」が制作していることを知ったのだ。
タイトルだけでは宗教っぽさは微塵も感じられず,フツーに可愛い富美加ちゃんが魔法を使って大暴れする楽しい映画なんだろうと(勝手に)思った。
「幸福の科学」って映画も作るんだなぁ,と少し驚いただけで,いくら可愛くても別に富美加ちゃんのファンでもなかったので,勿論映画もスルー。
その後もぽつぽつと映画は発表され,富美加ちゃん,いや,千眼 美子さんが出演していた。
そこで今回『夜明けを信じて』という映画を観に行くことにしたのだが,本当は観る予定の映画と映画の間の時間潰しのつもりだった。
だが,どうしても上映時間が重なってしまい,あきらめざるを得なかった。
レビューを読むと,絶賛する人と貶すというかめちゃくちゃ面白がって笑っている人との差が激しく,ひじょうに興味を引かれた。
だから,時間潰しや調整のためにではなく,「観たくなったから」というれっきとした理由で,ハードスケジュールを強行して鑑賞。
これがまあ,大当たりでしたよ奥さん。
「幸福の科学」総裁の大川 隆法の自伝的映画らしいのだが,主人公の一条 悟(実名は使わなかったのね)の生き方にはとても胸を打たれた。
とにかく,幼少期から真面目で勤勉。
「学びたい」という思いに突き動かされてバリバリと勉強。
普通はいないよ,そんな子供!!
寒い部屋でジャンパーと手袋着用で勉強をおっ始めるのだが,おにぎりを差し入れに持ってきたお父さんは特別厚着をしていなかったのが不思議だった。
寒暖差の激しい家だったのかもしれないが,そんな寒い部屋を子供に使わせるとは…
考えたくなかったので,眠気防止のために敢えて悟が暖房器具を使用しないことにしているのだ…と思うことにした。
道を歩いているときも,通学ちう乗り物に乗っている間も勉強,勉強。
その姿はさながら二宮 尊徳。
常に成績はトップクラスで,しかも誠実で謙虚な性格のせいか,周囲からも慕われ尊敬される少年であった。
悟は,徳島県から東京の東名大学法学部に進学。
楽しい友人も出来るが,やはり遊ぶこともせずひたすら勉強。
そんな悟が一目惚れした女学生,千晶は裁判官を目指す才媛だ。
初めての恋に悩む悟は,想いが高じる余り,自作の詩を千晶に郵送し続ける。
これを「キモい」と取るかシビレるかは人それぞれだと思うのだが,案の定,千晶は困惑。
悟の友人たちが「1回でいいから返事を書いてやってくれ」と懇願したため,返事を書くことに。
しかし,同じ教室で勉強し,構内でも会ってるっていうのに,切手代を使って手紙を郵送…っていうのがまた時代を感じるなぁ!!
千晶からの返事は「あなたの書く詩は私には難し過ぎます」というものだった。
つまり,やんわりとフラレた訳だが,そんな悟にある日,いきなり光の玉?みたいなものが見えるようになる。
その玉が,悟に語りかけてくるのだ…!!
天からの啓示のように頭の中に伝わる言葉を,気がつけば悟は紙に書いていた。
電車の中でもその声は聞こえ,気づかぬうちに指先で自分の膝をなぞっている始末。
語りかけてくるその声の正体は,何と歴史上の偉人たち…!!
彼らの言葉を聴き,悟は宗教家としての使命に目覚めてゆくのだが,光の玉の下にはちゃんと「日蓮」「ソクラテス」「日本武尊」などとテロップが入っていてひじょうに解りやすかった。
そうこうするうちに,あまり上手く行っていなかった就職活動が軌道に乗り,ついに大手企業の『東鳳商事』に採用が決定。
本当はもっとずっと勉強したうえで宗教家として立ちたかったのだが,まずは社会人となることが肝要だ…と決心。
ここは偉い!!と思った。
大学卒業後もずっと大学院生となったり,学部を変えてだらだら在校していたりする奴がいたが,私はアレが不思議で仕方なかったのだ。
家が金持ちなんだろうか?何で働かないでいられるのだろう?…と。
単に社会に出たくないからいつまでも大学にいるのではないか,とすら思ったから。
悟は働きながらも,暇さえあれば本を読み勉強した。
「学びたい」「学んだことを世のため,人のために役立てたい」という思いは途切れることがなかった。
(続く)
まさか自分が「幸福の科学」制作映画を観に行く日が来るとは思わなかった。
私は無神論者で宗教は信じていないのだが,毛嫌いしている訳ではない。
「幸福の科学」が映画を制作していることは3年前から知っていた。
『変態仮面』に姫野 愛子ちゃん役で出演していた清水 富美加さんが,「千眼 美子」と改名したことが記憶に新しく,千眼 美子の名で出演している映画を,某映画館の上映予定欄をチェックしながら知った。
確か『僕の彼女は魔法使い』というタイトルで,アイドル映画,キラキラ映画っぽいなー…と思ったのを覚えている。
詳細情報を見て(これでだいたい観ようか観まいかを決める),「幸福の科学」が制作していることを知ったのだ。
タイトルだけでは宗教っぽさは微塵も感じられず,フツーに可愛い富美加ちゃんが魔法を使って大暴れする楽しい映画なんだろうと(勝手に)思った。
「幸福の科学」って映画も作るんだなぁ,と少し驚いただけで,いくら可愛くても別に富美加ちゃんのファンでもなかったので,勿論映画もスルー。
その後もぽつぽつと映画は発表され,富美加ちゃん,いや,千眼 美子さんが出演していた。
そこで今回『夜明けを信じて』という映画を観に行くことにしたのだが,本当は観る予定の映画と映画の間の時間潰しのつもりだった。
だが,どうしても上映時間が重なってしまい,あきらめざるを得なかった。
レビューを読むと,絶賛する人と貶すというかめちゃくちゃ面白がって笑っている人との差が激しく,ひじょうに興味を引かれた。
だから,時間潰しや調整のためにではなく,「観たくなったから」というれっきとした理由で,ハードスケジュールを強行して鑑賞。
これがまあ,大当たりでしたよ奥さん。
「幸福の科学」総裁の大川 隆法の自伝的映画らしいのだが,主人公の一条 悟(実名は使わなかったのね)の生き方にはとても胸を打たれた。
とにかく,幼少期から真面目で勤勉。
「学びたい」という思いに突き動かされてバリバリと勉強。
普通はいないよ,そんな子供!!
寒い部屋でジャンパーと手袋着用で勉強をおっ始めるのだが,おにぎりを差し入れに持ってきたお父さんは特別厚着をしていなかったのが不思議だった。
寒暖差の激しい家だったのかもしれないが,そんな寒い部屋を子供に使わせるとは…
考えたくなかったので,眠気防止のために敢えて悟が暖房器具を使用しないことにしているのだ…と思うことにした。
道を歩いているときも,通学ちう乗り物に乗っている間も勉強,勉強。
その姿はさながら二宮 尊徳。
常に成績はトップクラスで,しかも誠実で謙虚な性格のせいか,周囲からも慕われ尊敬される少年であった。
悟は,徳島県から東京の東名大学法学部に進学。
楽しい友人も出来るが,やはり遊ぶこともせずひたすら勉強。
そんな悟が一目惚れした女学生,千晶は裁判官を目指す才媛だ。
初めての恋に悩む悟は,想いが高じる余り,自作の詩を千晶に郵送し続ける。
これを「キモい」と取るかシビレるかは人それぞれだと思うのだが,案の定,千晶は困惑。
悟の友人たちが「1回でいいから返事を書いてやってくれ」と懇願したため,返事を書くことに。
しかし,同じ教室で勉強し,構内でも会ってるっていうのに,切手代を使って手紙を郵送…っていうのがまた時代を感じるなぁ!!
千晶からの返事は「あなたの書く詩は私には難し過ぎます」というものだった。
つまり,やんわりとフラレた訳だが,そんな悟にある日,いきなり光の玉?みたいなものが見えるようになる。
その玉が,悟に語りかけてくるのだ…!!
天からの啓示のように頭の中に伝わる言葉を,気がつけば悟は紙に書いていた。
電車の中でもその声は聞こえ,気づかぬうちに指先で自分の膝をなぞっている始末。
語りかけてくるその声の正体は,何と歴史上の偉人たち…!!
彼らの言葉を聴き,悟は宗教家としての使命に目覚めてゆくのだが,光の玉の下にはちゃんと「日蓮」「ソクラテス」「日本武尊」などとテロップが入っていてひじょうに解りやすかった。
そうこうするうちに,あまり上手く行っていなかった就職活動が軌道に乗り,ついに大手企業の『東鳳商事』に採用が決定。
本当はもっとずっと勉強したうえで宗教家として立ちたかったのだが,まずは社会人となることが肝要だ…と決心。
ここは偉い!!と思った。
大学卒業後もずっと大学院生となったり,学部を変えてだらだら在校していたりする奴がいたが,私はアレが不思議で仕方なかったのだ。
家が金持ちなんだろうか?何で働かないでいられるのだろう?…と。
単に社会に出たくないからいつまでも大学にいるのではないか,とすら思ったから。
悟は働きながらも,暇さえあれば本を読み勉強した。
「学びたい」「学んだことを世のため,人のために役立てたい」という思いは途切れることがなかった。
(続く)