日本時間の9日に決勝が行われたテニスの全米オープンで錦織圭選手が男子シングルスで敗れはしたものの初の準優勝ということで、日本中大騒ぎになりました。そんな中、「いくらなんでも…」という話があったとか。

テニスのいわゆる4大大会はNHKがウィンブルドン選手権を男女シングルス限定で放送している以外はWOWOWがほぼ独占的に放送しています。以前はウィンブルドン選手権がテレビ朝日、全米オープンがTBS(NHKでも過去に放送していた)、全豪オープンと全仏オープンがテレビ東京(全豪については日本テレビも一時期放送していた)と、フジテレビ以外の民放各局が放送していましたが、いつしかWOWOWに放送が集約されていました。
WOWOWといえばNHK以外で初めて受信料を視聴者に払わせたテレビ局。受信料を払わなくても地上波だけであれ見られるNHKについては「受信料を払わなくても見ている奴がいるなんて不平等だ!」という声が時たま上がるようですが、WOWOWは受信料を払わなければ見られないので不平等感はあまり起こらないようです。また、どの番組も良質といわれ、業界からも視聴者からも評価が高いというのも不平等感が起きない要因かもしれません。

さて、全米オープンで錦織選手が勝ち上がるにつれてWOWOWへの加入申し込みが増えてきたようですが、その一方で、「公共放送だから責任果たせ!」「受信料払っているんだから見せろ!」と決勝をNHKで生中継するように視聴者が要求していたとか。サッカーのワールドカップやオリンピックのように国民誰もが期待を寄せる世界的な大舞台ならばNHKは優先的に放送できるだろうと思う気持ちはわかりますが、スポーツ中継には基本的に放送権というものがあって、お金を出してそれを買わなければ放送はできないものです。NHKは決勝を当日の午後に録画中継しましたが、その際にもWOWOWに録画中継を条件に放送権を購入したようです。まぁ、NHKがもっとお金を出すか、「視聴者じゃないんだ。日本国民が見たがってるんだよ! だから地上波で生中継させろや!」とWOWOWを脅して生中継を実現させたら、「今までのこと(不祥事など)はすべて許す!」と拍手を送る視聴者はたくさんいるかもしれません。ただ、なんとなく理不尽な気もしないでもないんですよね。これもフィーバーの一つの形なんでしょうか?

前回の終わりに「アギーレジャパンのことを」と書きましたが、こんなことになりましたので内容を変えさせていただきました。アギーレジャパンについては日を改めてお話しします。それでは、また次回。
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