24日から行われる予定だった大相撲夏場所が新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になりました。本場所の中止は2011年春場所以来のこと。この時は引退勧告を受ける人が続出した八百長問題が原因でした。

今回と2011年の違いといえばテレビの対応にあるようです。2011年の場合は開幕予定2日前の3月11日に東日本大震災が発生。NHKではニュースや安否放送など震災関連の情報を終日放送する体制を数日間にわたって敷き、ほどなくセンバツ高校野球が予定通り開幕したため代替番組を編成する必要があまりありませんでした。しかし、今回はそうはいかないようです。平日こそ通常通りの編成で対応していますが、日曜日には3週連続の特番「大相撲特別場所-テレビ桟敷へようこそ」を編成することになりました。年末恒例「大相撲この1年」などの相撲ドキュメンタリーの再放送や現役力士のリモートインタビューで構成されたもので、24日放送の第1回は千代の富士・北勝海の2人が九重部屋の黄金期を築いた1987年と朝青龍が席巻した2004年の「大相撲この1年」と新大関朝乃山、力士会会長の鶴竜のインタビューなどが放送されました。2004年の「大相撲この1年」で白鵬が稀勢の里とともに初入幕して角界の未来を背負う存在として紹介されたのは印象的でした。

プロ野球同様、大相撲でもこういう企画はなかなかできないもの。貴重な時間ができたと考えればたのしいものかもしれません。昔の大相撲がどんなものなのかを振り返ってこれからのヒントをつかむというのもいい時間かもしれません。7月の東京場所が楽しみにするための時間として待ちます。

では、また次回です。
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8月開催予定だった第102回全国高校野球選手権大会が地方大会含めて中止になることが20日に発表されました。米騒動で争乱が起きた1918年、太平洋戦争が激化した1941年以来3例目とのことです。米騒動は内戦のような混乱が全国的に起きたというし、太平洋戦争は言わずもがな。新型コロナウイルスが世界的に流行した2020年もこれらのケースに匹敵する国難だったと後々にいわれるかもしれません。春夏両方の甲子園大会が実施できなかったのは太平洋戦争中の1942年から45年以来以来になります。太平洋戦争中は42年に一度だけ日本高野連が正規の大会に認定していない文部省主催の大会が行われた以外野球の灯は消えてしまいましたが2020年は野球の灯が全く消えたわけではないようです。

27都道府県の高野連では甲子園出場権を懸けない夏の大会を無観客でやろうと検討を始めているそうですし、センバツに出場予定だった東北の学校を集めた「東北センバツ」をやろうという計画も動いているそうです。また、甲子園大会がなくなりスカウトへアピールするためのショーケースがなくなったのを受け、大学向けにプロモーションビデオを作製した高校もあると聞いています。また、NPBでは12球団のスカウト活動に大きな影響を与えないために1年限定のトライアウトを実施することを検討しているとの一部報道もあります。野球の灯がほとんど消えてしまった戦時中と違って2020年の野球は多くの人々の努力で灯は消えることはないようです。

ただ、甲子園大会を中止させなくてもいい方法もあるのではないかという意見もあります。12月に全国大会をやってもいいだろうとか、かつての2次予選制度を復活させて甲子園大会の出場枠を減らしてやることもできたのではないかとか。センバツだけ中止だったらセンバツの開催時期をずらすだけで済みますが夏の甲子園も中止となると全国規模での代替大会の実施にはハードルが高くなりそうです。ですが、やる人見る人が納得できるような決断には期待したいところです。実は野球以外の競技でインターハイ中止を受けて代替大会を検討しているところがあるというのです。それは水泳で9月に「全国ジュニアオリンピックカップ」(JO)をインターハイ、全国中学大会と統合させる形で実施してジュニア世代の練習の成果を披露する場を確保しようというわけです。JOは本来8月後半に行われていますが、準備期間を確保するために延期するようです。

何かしらの形で高校球児の鍛錬の成果を見られることを今は祈るだけです。では、また次回です。
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新型コロナウイルス感染拡大の影響がまだ残ってはいますが、経済活動の正常化の兆しが見えつつあるようです。そんな中でNPB公式戦の開幕日候補が6月19日・26日と7月3日の3つの金曜日に絞られました。が、交流戦に続いてオールスターの開催も断念されたとか。

NPBでオールスターが始まったのは1951年、セリーグとパリーグの2リーグ分立2年目のことです。実は2リーグ分立1年目の1950年に実施する準備もされていたそうですが、1949年秋からの新規参入や主力選手の引き抜きなどがセリーグとパリーグの根深い対立を生んでしまい、2リーグ初年度でのオールスター開催を断念せざる得ない状況になったと、プロ野球の歴史本で読んだ記憶があります。その年は日本シリーズ開催も危うかったそうです。そういう波乱の年以来となるオールスター断念というのは歴史に残ることになるでしょう。

オールスターがないシーズンは交流戦抜きの120試合程度になるとか。130試合を切るシーズンは1953年以来になるそう。リーグにいるチーム数が変動したり日米野球などの親善試合の試合日程確保のために本来より少ない試合数で強制終了したりして試合数が安定することがなかった時代ではありますが、こんなに試合数が減るようになるなんてどうなるのか想像がつきません。オールスターがない夏というのも想像できません。どんなシーズンを迎えるのか、見届けるしかありません。

では、また次回です。
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新型コロナウイルスの感染拡大の影響でJリーグ、NPBともに少なくとも6月前半までは休止する方向で調整が進んでいるとか。一部の報道では最速の開幕日がNPBは6月19日、Jリーグは6月13日になる見通しだとか。そんな時だからこそという試みがいろいろと行われています。

プロ野球やサッカーの完全中継を売りにしているCSのスポーツ専門チャンネルは予定していた放送枠を何としてでも埋めなければならないわけで昨年の試合から名勝負をピックアップするような編成を組んでいるようですが、もっとすごいことをしたのが文化放送です。往年の名勝負を長い時間を割いて再放送したんです。埼玉西武に松坂大輔投手が復帰したのを記念して、一軍公式戦初登板の試合とオリックスでプレーしていたイチロー選手と初めて対戦した試合を4月21日から2日間にわたって放送したもの。放送時間が3時間と限られたため完全な形での放送ではなく松坂投手が登板している部分のフルサイズと西武打撃陣やリリーフ陣の奮闘ぶりのダイジェストという組み合わせにはなりましたが、21年前の興奮を再び味わえたと評判が良かったとか。

数分のダイジェストという形で往年の名勝負を振り返る企画はラジオ各局で放送されてはいますが、大部分を聞かせるというのはなかなか開幕しない時期だからこそできた企画かもしれません。権利関係がクリアできればという条件はありますが、もしかしたらプロ野球の歴史に残る大きな試合の再放送をラジオ日本やニッポン放送、ほかのいろいろな地域のラジオ局も乗り気になってくるのかな、いやなってほしいと思うところです。巨人のV9時代や王貞治さんがホームラン記録を打ち立てる時代だと音質があまりよくなくてAMでは違和感なくてもFMで聞くと違和感が…というのも時代を感じる様相になるかもしれません。わずかな時期ではあるかもしれませんが温故知新を楽しみたいですね。

では、また次回です。

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新型コロナウイルス感染拡大の影響がまだ完全に収まらない日本国内ですが、日本より早く流行した日本以外の国では普通の生活が徐々に戻ってきているようです。スポーツの仕事もしかりで、先月の台湾に続いて5日からは韓国でもプロ野球リーグが開幕しましたし、ドイツでは今月後半にサッカーのブンデスリーガが再開する見通しになったとか。また、フランスでは近く競馬の開催が再開される見通しになっていると聞きます。

ただ、普通通りとはいかないようで韓国プロ野球もブンデスリーガも無観客開催なんです。ですが、それなりの工夫もあります。スタンドにはファンから募集した写真パネルが並び、メッセージボードも添えられています。韓国と台湾ではチアリーダーなどのパフォーマンスは普通通りにやっているそうです。少しでも普通に近づけるための努力はしているわけです。NPBでも無観客での公式戦開催が現実味を帯びていますがこれらの工夫もいいきっかけになるかもしれません。少しでも普通に近いところでプレーできることをただただ祈るのみです。

一方で24日に延期していた大相撲夏場所は中止になりました。3月の春場所同様無観客開催を模索していたようですが、4月に入って親方・関取含め6人の感染が判明し、政府の緊急事態宣言の適用期間が開催期間と被る5月いっぱいまで延長することになったのが中止の決め手になったとか。更に7月場所は2週間延期が公表されたうえ、会場が名古屋のドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)から両国国技館に変更されるとか。700人近い協会員が一斉に移動するリスクを考慮したことと延期予定期間に別のイベントでドルフィンズアリーナがおさえられていたことが原因だとか。三密を回避できないと普通に近づけようとしても近づけない。ゴールデンウィーク中にやる予定だった静岡の日本選手権競輪も170人近くが集まる大会では…と中止が決まりました。

決して簡単ではないかもしれませんが、普通には近づいていることは確かかもしれません。では、また次回です。
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