コパアメリカ・センテナリオにEURO2016と大きな大会が相次いで行われているというちょっと珍しいサッカーシーン。とりわけコパアメリカの方は誕生100年の記念特別大会で北中米の国々も参加しているということで更なる盛り上がりです。

コパアメリカは本来、南米選手権ですから、南米の国々の代表が優勝を争うという大会ですが、今回は昨年行われたばかりだったのにも関わらず誕生100年の特別大会。しかもアメリカでの開催です。メジャーリーグサッカーはともかく、NFLがオフシーズンに入っていることもあって会場が確保しやすかったから白羽の矢が立ったのでしょうか? そんな大会で地元のアメリカ代表がベスト4にまで勝ち残ったんです! 地の利があったからといえばそれまでですが、南米の強豪相手にここまでできたのは立派といえます。

アメリカ代表は、女子はFIFAランキング1位の常連ですが、男子もベスト10圏内に入るほどの実力があります。ただ、メジャーリーグサッカーのチームがクラブワールドカップに出場したことがありません。カナダのチームが昨年あと一歩のところまできましたが、優勝戦でメキシコのチームに敗れています(クラブワールドカップ誕生前に北中米クラブ選手権で2度優勝したことがあるそうです)。北中米のクラブシーンといえばメキシコがめちゃくちゃ強いですからその牙城を乗り越えるのはかなり難しいでしょうが、FIFAランキングから考えると少々寂しいような。でも、アメリカ代表のメンバーを見てみると、ヨーロッパ組が結構多いとか。なんとなく、似ているものを見てしまっている気がします。日本に似ている気がするんですよね。

JリーグのチームはACLで優勝して、クラブワールドカップでメダルを獲得したこともあります。でも、ヨーロッパ組が代表で幅を利かせている現状は10年か15年変わっていません。アメリカと比べれば日本はまだクラブと代表の歯車はまだ噛み合っているし、ハリルホジッチ監督にいたってはもっと相乗効果を求めています。ただ、アメリカでは代表がコパアメリカでベスト4にのぼりつめても、メジャーリーグサッカーは、以前ほどではないにしても、ヨーロッパで一定の実績を残した人がもう一花咲かせる場所、下手な言い方をすれば「養老院」みたいなところです。国内のチームの選手がもう少し代表で幅を利かせれば、アメリカのサッカーも国民に一目置かれるようになってくるのではないでしょうか。

余談ですが、コパアメリカ・センテナリオの準々決勝でアメリカ-ベネズエラ戦が実現したとか。一昔前なら「WBCのじゃなくて?」なんて聞き返されそうな組み合わせです。

では、また次回です。
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J1ファーストステージの優勝争いは、いつの間にか川崎フロンターレが18日にも優勝を確定させる可能性もあるという局面に至っています。昨年の浦和レッズの独走ムードとは違う混戦模様がいつの間にかここまで来たような、あっという間という感があります。そんな中、またもこんなことが…。

11日の試合で鹿島アントラーズに敗れた浦和レッズのサポーターと思われる人物が、アントラーズのカイオ選手のツイッターに差別的な書き込みをしていたとか。ストレスがたまるような負け方をしたのは確かだし、憤懣やるかたない思いをなんとかしてぶつけたいという気持ちは理解できなくはないです。ただ、以前と違う動きがあるのが気になります。

昨年11月のチャンピオンシップ準決勝直後に埼玉県内の高校生がレッズに勝ったガンバ大阪のパトリック選手のツイッターに差別的な書き込みをしたケースがありましたが、この時は報道で大きく取り上げられた直後に高校生がレッズに申し出て謝罪、この旨がガンバとパトリック選手本人にも伝わり、それを受け入れて事態は収拾に至りました。しかし、今回は書き込みをした人物が突き止められ、レッズがその人物への事情聴取をすることが決まっていたのに、その人物は雲隠れしてしまったとか。大変なことをしてしまったと自覚して出にくくなったのか、自分のやったことはファンの総意の表れであって悪いことではないと思って雲隠れをきめこんだのか…。どういう形で今回は解決するんでしょうか?

では、また次回です。
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更新が遅くなり申し訳ありません。新しいコラムをお届けします。

3日に亡くなったボクシングの元世界ヘビー級チャンピオン、モハメド・アリさんを追悼する企画として12日、テレビ朝日でアントニオ猪木さんとの異種格闘技戦を検証するドキュメントが放送されました。

「東洋人とやってみたい、誰が相手でもいいから」というアリの言葉に猪木が応じて実現したという異種格闘技戦。猪木の挑戦決定から試合までの3か月、アリは猪木にあらゆる言葉で挑発し続けますが猪木は「リングでお返しします」と沈黙を続ける。「アリの要求をすべて飲んだのはアリと試合をしたいから」と謙虚にも見える発言もしていました。そんな中で1976年6月26日、1万4000人以上の観客を武道館に集めての試合になりました。

猪木が異種格闘技戦をやったのはこの時が初めてではありませんが、たくさんのお金と人がかかる大掛かりな試合だったからか、ルールがコロコロ変わり当時テレビ朝日の中継で実況を担当したアナウンサーは困っていたそうです。「一気にフォールに持ち込みたい」「一気にKOに仕留めたい」という言葉でこの混乱ぶりを感じます。試合はプロレス技がほとんど反則になってしまうようなルールを生かして猪木が寝ころんだ状態から突き上げるようなキックでアリの脚を攻め、アリは猪木のキックをもらっても「ダメージはない」とおなじみのステップを見せるという展開。アリは普段のボクシングの試合で使うものの半分の薄さというグローブを使っていたため、1発でもパンチをもらうと猪木のダメージはものすごいものでした。逆に猪木は試合中盤に攻撃の流れの中でアリにひじうちを入れましたが、この時のアリのダメージもかなりのものだったようです。ただ、ひじうちがアリに当たったのはラウンド終了間際だったためダウンには至らず。猪木のひじうちのタイミングが早ければ、アリをKOしてもおかしくなかったと番組では分析されていました。普通ならキックを3分15ラウンドすなわち45分も受け続けることは無理といわれる中、アリはキックを受け続けてしまったのです。しかも、「猪木は女だ! 男なら立て!(女々しいぞ!という意味でしょうか?)」「かかってこい!」と挑発を続けてです。当時は猪木がアリ戦の前哨戦として行った初の異種格闘技戦で柔道の五輪金メダリストをアルゼンチンバックブリーカーやバックドロップで豪快に投げ飛ばして仕留めた展開を期待していたか、動きの少ない展開にものすごいブーイングが起きたようですが、両選手は精根尽き果てたようで復帰まで何か月もかかるようなけがを負ってしまったようです。

放送を見ていて、「アリがどうにか逃げ切り負けずに済んだ」試合だったのかなと感じました。予告していた8ラウンド以内にKOできず、「猪木のリングシューズにテープを巻き付けろ」なんて言ってイラついたのに最後までやりつくした精神力というのはすごいものだと思いました。その翌日、45分もキックを受け続けたアリのような人、見つけました。お金の使い方を問いただされているあの人です。あのひと、アリのように逃げ切ることができるのでしょうか?

では、また次回です。
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日本生命セ・パ交流戦が5月31日に始まり、それに先駆けマツダオールスターゲームのファン投票も始まりました。

4月から5月に調子が上がっていたチームや選手が別のリーグを相手にして感覚が狂いだして成績が悪くなることもあれば、逆もまたある交流戦。埼玉西武のおかわり君ように、これをきっかけに大ブレイクした選手もいましたっけ。5月31日からの最初のカードだけでも一軍初登板初先発とか、一軍初打点とか、ケガからの復活とか、今年もこの交流戦がターニングポイントになりそうな選手がたくさん出てきそうです。

交流戦の間近からブレイクの兆しを見せているのが阪神の原口選手。キャッチャー不足で急きょ育成枠から支配下登録されたため、ユニフォームの新調が間に合わずにほかのコーチのユニフォームを数日間借りたのが話題になりましたが、勝負強いバッティングでクリーンアップを担う「打てるキャッチャー」としてチームになくてはならない存在になってきました。そんな原口選手にうれしい誤算が。

マツダオールスターゲームのファン投票が始まり、スタジアムやコンビニに投票用紙がおかれるようになりました。もちろん、NPBの公式サイトでも受け付けています。1日に第1回中間発表がありましたが、原口選手はセリーグのキャッチャー部門で2位にランクされました。コンビニなどに置かれている投票用紙のノミネート選手は開幕直後のスタメンを基本に並べられているため、開幕当初育成枠だった原口選手の名前は当然ありません。ネットでは名前のところをワンクリックすればいいですが、マークシートの場合はわざわざ自由記入欄に背番号とポジション、チームとマークしなければいけません。でも2位にランクされたというんですから、この活躍のインパクトはかなりのものです。一方で、北海道日本ハムの大谷選手が投手でパリーグ1位、DHでも2位にランクするという、大谷選手らしい珍事もまた起きています。さぁ、夏が楽しみになってきますね。

では、また次回です。
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