気が付けばパラリンピックまでも1年切ったんですよね。招致決定から6年ちょっと経過していることになると気づくとびっくりです。「7年がかりの宿題をIOCから出されたみたい」なんて招致決定直後にこのブログで書いたのですが、どこまでその宿題ができているんでしょうか?

オリンピックのチケットの予約抽選で混乱が最初は起こりましたが2度目では落ち着いたし、受付が始まったパラリンピックの抽選申し込みの方で混乱したという話は聞かないので改善は進んでいると考えていいでしょうか。その一方で不安の声が聞こえているのは暑さ対策。競技開始を早めた方がいいとか、本番でフルサイズでできるかとか。天気の状況は本番間近にならないとわからないものですが、できる限りの対策はしていくと信じるしかないでしょうか。ある人は「暑さ対策をしても冷夏になって空振りなんてことになったら誰が責任取るんでしょうか?」とツッコみをいれているようですが、それはそれで結果オーライとなればいいのかもしれませんが。

前哨戦というべき大会が東京を中心に行われています。これでオリンピックが近づいていることを実感できるようになるかもしれません。とにかく楽しみに待ちます。

では、また次回です。
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第101回全国高校野球は22日に決勝が行われ、大阪・履正社が5-3で石川・星稜を破り初優勝。昨年の大阪桐蔭に続いて大阪勢の連覇で幕を閉じました。履正社は毎試合のように打ちまくり全試合5点以上奪って勝ち上がりました。夏は打力のチームが強いという典型的な展開で令和初の甲子園は終わったような感じです。

さて、東京スポーツといえば何かと尖がった記事が注目されますが、甲子園期間には意外にも正統派の記事が。中でも目を引いたのは9日発行の1面に掲載された星稜・林監督の独占インタビューです。今年春の選抜2回戦で千葉・習志野陣営のサイン盗みを糾弾する騒動を発端にして指導禁止処分を受けた林監督がどんな経験をしてきたのかを語る内容で、マラソン指導者の小出義雄さんが有森裕子さんによく語りかけた「どんなことがあっても『せっかく(だから)』と思え」という言葉が心の糧になったことや批判の手紙を星稜高校に送った後に交流を始めたJALの機長とのエピソードなどが紹介されていました。東スポらしからぬ感動的なエピソードを思わず読み込んでしまいました。でも、その横に「なぜ長野が? 智辯和歌山に合計12万円ハンバーグ」(巨人時代の同僚だった中谷監督を激励するために広島の長野選手が1個1500円の高級ハンバーグを80個も差し入れした、という内容)という見出しが躍っていたのは東スポらしいところでしょうか。

夏の甲子園が終わり、高校野球はもうU-18ワールドカップへ一致団結してなかなか手が届かない世界一を目指します。あの佐々木投手も代表に選ばれています。では、また次回です。
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10日のJ1第22節で鹿島アントラーズの上田綺世(あやせ)選手がプロ初ゴールをやってのけました。しかも、上田選手は卒業を待たずに法政大学のサッカー部を退部しアントラーズに加入した身だったので、極めてまれな出来事だったとサッカーメディアはとらえているようです。

上田選手はアントラーズのジュニアユース、茨城県の鹿島学園高校を経て法政大学に入学。大学2年で全国制覇を果たしました。大学入学後には東京オリンピックを目指す世代の日本代表の常連になり、今年6月のコパアメリカではプロ入り前の身でありながらA代表に選ばれるまでになりました(この時のA代表が東京オリンピックを目指す年代の代表を下敷きにしたという特殊な事情もありましたが)。実は卒業後の再来年にアントラーズに入団することが内定していたそうですが、オリンピックを間近にしたこの時期だからより高いレベルで戦う機会を作るべきと考えたか、この夏に入団を前倒ししたというわけです。アントラーズはスカウトがうまいのか、年末年始の高校選手権で目玉になった選手を何人も獲得してイッパシの日本代表に育て上げているという印象があります。中でも青森山田高校2年だった柴崎岳選手を入団内定を取り付けたときにはびっくりしました。こういう内定の話は高校3年の高校選手権が始まる直前に聞こえてくるものですが、まだ卒業まで1年もあるというときに内定なんてなかなかありません。大学生でもここまでやるかと思います。

Jリーグでは過去にも大学のサッカー部を退部してプロ入りした人がいます。特に有名なのは明治大学のサッカー部を退部してFC東京に加入した長友佑都選手です。ただ、長友選手や上田選手のように退路を断ってプロ入りする人はまだ多くありません。男子のJリーグ、女子のなでしこリーグが運用している特別指定選手制度で高校生や大学生を一定期間「お試し」をしてから卒業後に契約するというのが一般的です。こういう制度を上手に使っているチームも大体は一定の強さを維持させることができます。

プロ野球はどうかといえば、ドラフト制度が生まれる前、昭和30年代までの自由競争時代は大学の野球部を退部するどころか大学を中退して有望な若手選手がプロ入りすることが珍しくなかったそうです。例えば、阪神で活躍した吉田義男さんとか巨人と大洋でプレーした馬場正平(ジャイアント馬場)さんとか。各球団が卒業まで待てないと契約を持ち掛けて大争奪戦が起こるなんてこともあったとか。しかし、ドラフトが始まってからはこういう争奪戦はほとんどなくなったようです。プロアマ間の契約トラブルを鎮めるためにドラフト制度を導入したということもあるでしょうが。こういう過去があるから上田選手のような選手が出にくいのかもしれないし、「お試し制度」も導入しにくいのかもしれません。でも、いい意味でプロアマの垣根が低くなっている現状を考えたら、中途退部での前倒し加入が無理だとしても育成選手と同じ扱いで1か月限定という形で「お試し制度」を導入してもいいのでは。

では、また次回です。
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本来なら先週取り上げてもいいことですが、話したいことが渋滞している状態なので今更感覚悟で今回これを取り上げます。7月30日、無敗の3冠馬ディープインパクトが17歳で死亡しました。安楽死の処置がとられたということで衝撃度がかなり大きくなりましたが、それ以上の衝撃が競馬業界では走っているようです。

競馬には競走馬の父親別に勝ち星を集計するリーディングサイヤーというランキングがありますが、ディープインパクトは国内ランキングで2012年から昨年までトップを守り続けていました。しかしディープがこの世を去るとトップ争いはかなり混とんとするのではないかといわれているとか。6日に屈腱炎を発症したために引退することになったロジャーバローズなどディープの子どもが成績を伸ばすのか、ほかの馬が力を伸ばすのか、いろいろと見方が分かれているようなんです。ディープの勝ち星のペースは史上まれにみるもので、驚異的な躍進といわれたディープの父親のサンデーサイレンスの勝ち星量産ペースを上回っていて近々その記録を超えるだろうと言われていました。そういったことで競馬業界に走った衝撃は計り知れないと言われているわけです。また、それと裏腹に種付け回数が一般の馬より多いことがディープの死の遠因となった首のケガを誘発しただろうから種牡馬として長く活躍できるようにするための対策をとるべきという声も上がっています。これも計り知れない衝撃の一つの形といっていいかもしれません。

現役時代の衝撃もものすごかったのは言うに及びません。国内での活躍もすごいですが、フランスで行われた凱旋門賞に挑むときにはNHKが日本時間では深夜になるにもかかわらず総合テレビで生中継するくらいです。そして民放ラジオが数局中継するということにも驚きました。それだけ期待が大きくなったのかなとも思います。飛ぶように走りしかも強いというわけですから、競馬をあまり知らない、スポーツニュースでレースの映像を見る程度という人でも胸を熱くするものだったのかもしれません。当分の間はディープくらい世の中の人々をワクワクさせるような馬はあらわれないかもしれません。失ったものは大きいかもしれませんが、ここからどうすれば日本の競馬を発展させられるかというのも考えないといけません。それがディープへのせめてもの恩返しになるとすれば。

では、また次回です。
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7月25日に行われた夏の甲子園岩手代表決定戦で、大船渡が163㎞エース佐々木朗希投手の出番が来ないまま敗れたことが大きな話題になりました。そのことだけでも炎上してしまいましたが、国保監督が「佐々木の故障のリスクが特に高くなったので投げさせなかった」と試合後の会見でコメントしたため炎上がしばらく止まらない状況になってしまいました。

翌日付のスポーツ報知のインタビューで横浜高校の渡辺元智総監督が「(本来なら佐々木を投げさせて当然の状況だが)どこか故障していたのではないか」との見解を示していました。渡辺さんの見立てと国保監督のコメントを合わせて考えると私は腑に落ちた感じがします。故障のリスクというのは、もし代表決定戦で投げていたら甲子園の初戦に間に合わなくなる爆弾を佐々木投手が抱えていたということなのかなと。プロ野球の大物OBが「1度負けたら終わりの場所でけがを恐れるなんて…」と采配を批判したのを現役メジャーリーガーやサッカーの日本代表経験者が「けがをしたら身もふたもない」と反論するなど業界内外を巻き込む騒動になってしまいましたが、私は国保監督が腹を括って下した決断を尊重したいです。厳しい言い方をすれば、投打ともに佐々木選手に依存してしまうような層の薄さが花巻東の前では通用しなかったということに過ぎないと考えれば気持ちが収まりませんかね…。

代表決定戦の会場となった盛岡市の岩手県営球場は超満員になったとか。「せっかく遠出してきたのに佐々木が見られないなんて…」と肩を落とした方が多かったかと思いますが、新聞などの報道を見る限り、グラウンドに物を投げつける人や「金返せ」と運営本部やチケット売り場に怒鳴り込む人がいなかったのは何より。高校野球はお金をとって試合を見せるので興行という側面はあります。ただ、プロ野球などと違って興行が第1の存在価値ではないのかなとも思います。もし高校野球の第1の存在価値が興行だというなら、主催者サイドから「佐々木君を出して」と声をかけられ国保監督はそれを断れないという構図ができていたかもしれません。ただ、現実としてそうではない。エースと心中することこそ高校野球における「オールorナッシング」と考える傾向があるかもしれませんが、エースを敢えて出さずに現有戦力で戦うことも「オールorナッシング」だと考えてもいいのではないでしょうか。

では、また次回です
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