ひとつ習慣といっても、有益なことだから続けるべきと考えられて続いていくものと、いいことではないけどやめると物事が円滑にはできないものあるようです。

プロ野球のありとあらゆる球団から習慣的に金銭のやりとりがあったことが発覚していますが、選手の多くは習慣的にやっていて悪いこととは思っていなかったようです。勝ち進めば声出し役の選手に「ご祝儀」としてお金が贈られたり、遅刻や練習でミスをした選手が「罰金」を払ってその貯金が選手会が自主的に行うイベントの費用や納会の費用の足し、はたまた福祉団体への寄付に宛てられたりしたというのが、八百長などの不正行為に対する誤解を招きかねないといわれることが問題になっているかに見えます。

でも、問題意識を持っていなかった選手としては、不正行為なんてあり得ないと思っていたから悪くない習慣と考えていたのではないかと思います。プロなんだから、決意の現れが何かしらの形で必要だということなんでしょうか? もしかしたら、部活の練習でミスをしたかしなかったかで缶ジュースや駄菓子をおごるような感覚の延長でやっていたのかなとも思います。いろいろと考えることはありますが、プロのアスリートって模範になる人であるべきだという考え方があります。そんなことをしなくたってしっかり仕事してほしいという感覚なのかもしれませんね。

サッカー、特にJリーグはtotoで多くの人のお金が動いています。ですから、お金のことには敏感になってしまうでしょう。プロ野球にもこの敏感な感覚を導入すべきとまでは思いませんが、どうして誤解を招く危険があるのか、どうすればクリーンな感覚を得られるのか、などを洗い直してから、問題意識を高めるようにしてほしいと思います。

では、また次回です。

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ここ最近、またサッカーブログ化している気がするかもしれませんが、サッカーの話がアンテナにかかることが多いんで…。

本家ヨーロッパではもうベスト8が出そろう頃ですが、アジアのチャンピオンズリーグは予選の半分が終わったところ。Jリーグ勢はまずまずの成績を残しています。そんな中で注目を集めているのが中国勢。日本・韓国が中心だった東アジアのプロサッカーシーンに風穴を開けたことではもちろんのこと、大物選手や監督をこれでもかといわんばかりの大金で買い漁る「爆買い」でも注目を集めています。ワールドカップで優勝経験がある人を監督に招くチームもあれば、ヨーロッパの有名チームから50億とも60億ともいわれる大金を積んで脂ののった選手を獲得したチームもある。資産価値だけではヨーロッパのチーム以上というデータも話題になりましたよね。

アメリカの4大スポーツほどではないにしても、アジアとヨーロッパの間で大金が飛び交うなんて10年前では考えられなかったでしょう。経済成長著しい中国だからといっても、練習場やクラブハウスなどの環境面での整備をしてから戦力の開発と長い目というか気長に構えるチームもあるかもしれませんが、チームを強くして世の中にアピールすることが先決ということだから、爆買いがはやることにつながっているんでしょうね。これがきっかけでアジアのチームがクラブワールドカップで金メダルか銀メダルを毎年のように取れるようになれば、この爆買いは有益になるかもしれませんね。

では、また次回です。
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なでしこジャパンがリオオリンピック出場を逃したことは世界的にも大ニュースになりました。女子サッカー先進国ともいうべきアメリカでは「なでしこジャパンがいないオリンピックはいつもと違う雰囲気になるかもしれない。3年後のワールドカップフランス大会で成長したなでしこに(アメリカ代表が)勝つところを見てみたい」とウィットに富んだ表現で伝えたメディアもあるそうです。

しかし、日本国内では「一つの時代の終わり」「世代交代の失敗」など悲観的なリアクションが多くなっています。佐々木監督のなでしこジャパンは足かけ10年という「超」がつくほどの長期政権になりました。世代別の代表でも、もちろん男子A代表でもみられないくらいの長さです。クラブチームで10年以上の長期政権になったケースは結構あります。Jリーグでも西野朗監督のガンバ大阪が10年続きましたし、ヨーロッパではファーガソン監督のマンチェスターユナイテッドやベンゲル監督のアーセナルが長期政権として知られています。ファーガソンさんに至っては四半世紀にわたってチームの指揮をとり続けていました。

クラブチームでは1本筋の通った何かがあれば、一人の監督が長く仕事を続けてもそんなにリスクがあるものではないでしょう。ただ、代表チームというのは選手の移り変わりがかなり激しいもの。だから、ワールドカップとワールドカップの間を一区切りに考えて監督の入れ替わりが生じるのかと思います。男子の五輪代表は23歳以下という年齢制限があるからといえばそれまでですが、毎回終わればそこでリセットになります。それがなでしこの場合は長くリセットされることがありませんでした。それだけ佐々木監督の手腕が高いレベルで安定できたのかもしれませんが、世代交代が主力のけがでもない限り大幅に起こらないような弊害もあったようにも見えます。

男子の日本代表をザッケローニ監督が率いていた頃、佐々木監督とザック監督のどちらが特定メンバーへの依存度がひどいだろうか? なんてことを考えてこのブログでお話したことがあったかと思います。今考えると、世代交代の失敗はこの依存問題が原因なのかもしれませんね。

次の監督は17歳以下のワールドカップで優勝を経験した高倉麻子監督が有力といわれていますが、まずは東京オリンピックまでの4年間でどんなことをしていくかというビジョンを描いて、それに向けて全力を注いでほしいですね。JFAは男子A代表のように契約を4年とはっきりさせておいた方がいいと思いますが、そう考えるの、私だけでしょうか?

では、また次回です。

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異端児呼ばわりされていた人が実績を重ねて正当に評価されるようになるのは、いろいろな業界で見られることです。最近のスポーツの業界でいえば、青山学院大学陸上部の原晋監督でしょうか。

中京大学、中国電力で長距離の選手をやっていましたが大した実績はなく引退。しばらくは社業に専念していてかなり優秀な営業マンになっていたというのは有名な話です。指導者の経験がないにもかかわらず、縁もゆかりもない青山学院大学の監督になってからは、5年以内に箱根駅伝で優勝争いができるチームにすると、当時としてはあまりに高すぎる目標をぶち上げてきました。当時の青山学院大学の陸上部といえば美人ランナー揃いということでもメディアが注目していた女子の短距離チームが実績を残し始めたころで、駅伝チームはヘッポコの極みといっても過言ではない状況。練習をさぼる部員も少なくなかったそうです。そんなチームの意識改革をあの手この手で原監督は取り組み、ほぼ公約通りの6年目で箱根駅伝連覇ができるくらいしてしまったんです。

そんな原監督、テレビのバラエティ番組などにも呼ばれるようになり、内幕を告白するような機会が増えてきました。たとえば「実績が同じくらいの選手ならイケメンの方をスカウトする」「うちの選手にどんどんカメラを向けてください。イケメンぞろいですから」なんて、今までだったらどこかバカにしているだろうといわれてしまうようなことを堂々と言ってのけてしまう。そして、知名度が高まるごとにいろんな地域で行われるレースで監督が選手を並べて市民ランナーや見物人のために握手会をやるなどファンサービスにも力を入れています。

しがらみがないからか、陸上への提言を大真面目にすることもあります。「箱根駅伝を関東以外の大学に開放して、上位チームと実業団の上位チーム(ニューイヤー駅伝の入賞チーム)とラグビーの日本選手権みたいな頂上決戦をやればいい」「リオ五輪の男子マラソン代表権を放棄するなら、東京五輪に向けて伸びしろあるうちの子(東京マラソンで日本人2番手と3番手が青山学院の選手)を選んだほうがいい」と、陸上競技を夢のあるものにしようと、すそ野を広げる動機づけなどを考えているようですね。もっとやれ! といいたいですね。

では、また次回です。
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