昨年限りでTBSがラジオの野球中継のレギュラー放送を取りやめたため、プロ野球のラジオ中継の体制がいろいろなところで変化しています。

なぜ変化が起きているかと言えば、TBSに同調した系列局がなかったからのようです。ラジオのことでコメントを書き込んでいるメディア系ブログのオーナーに言わせれば「ナイター以上に聴取率を獲っている番組があるなら、小さなパイを取り合う意味はない。だからTBSがナイターから撤退する判断は正しい」とか。ただ、一方でラジオの野球中継は魅力的なコンテンツであることに変わりはないという見方もあるためか同調して野球中継を辞めた放送局はなかったようです。

TBS系列の地方局は巨人戦についてはラジオ日本、西武戦・ロッテ戦については文化放送と提携することになったため(DeNA戦は基本的にTBSが地方局向けにアナウンサーと解説者を立てて放送)、TBSラジオでしか聴けなかったアナウンサー・解説者の声やTBSで作成したチャイムが文化放送で聞かれるようになりました。地方局では当然逆のケースが見られています。中でも印象的だったのは福岡でホークスの日本一をTBSラジオの放送で実況したことのあるアナウンサーが実況した、文化放送にもネットされたソフトバンク-西武の中継。ある程度ライオンズファンに気を遣ってしまって勝手の悪い放送になってしまうと思いきや、TBS時代と同じようなテンションでソフトバンクの得点や好プレーを伝えていました。ある意味安心しました。

文化放送のアナウンサーが西武の得点や好プレーを熱いテンションで伝えるようにTBS系列のアナウンサーは地元チームのプレーを熱いテンションで伝えているイメージがあったので、それが維持できていると感じられたわけで。こういう地方の特色が出る野球中継って、文化の域に達している気がするんです。なるべくこの火が消えないことを祈るばかりです。

では、また次回です。
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こんなことが日本でも起きるとは思いませんでした。15日のWBCフライ級タイトルマッチでチャンピオンの比嘉大吾選手がウェイトオーバーで王座剥奪、挑戦者が勝てば新チャンピオンという条件付きで行われた試合は自身初のKO負けと散々なってしまいました(比嘉選手が王座を獲得した時と真逆になりました)。3月に山中慎介選手を返り討ちにしたルイスネリ選手のような悪質性はないとはいえ厳罰が下されるのではと報じられています。

これまでボクシングの世界タイトルマッチでは日本人選手がウェイトオーバーで失格になってしまったケースはなかったそうですが、まさか日本人にも起こるとは思っていませんでした。ネリ選手の時みたいに「ふざけるな」と思うことはなく、「どうして?」としか思えず事実を受け止めるのに時間がかかった気がします。原因としては試合間隔が短すぎたことや肉体改造の弊害で体重が速く落ちにくい体質になってしまったことが挙げられています。適切な言い方でないかもしれませんが、悪質性はないですし、今後の再発防止対策が立てやすいケースだったのが幸いだったかもしれません。試合間隔に合わせた減量プランを体質に合わせてどう組むか検討するいろいろな意味のヒント、もっといえば「他山の石」になったのは間違いないでしょう。

かつて、国内戦では何度かウェイトオーバーが起きていたそうです。この際には階級を上げることを勧告されることが多かったというのですが、世界ランカーの場合はそれで済むのかなという疑問があるんですよね。階級を変えた際のランクがどうなるかはすぐに決められることではないし、相手選手がリマッチに応じる姿勢を示したら階級を上げるのはリマッチの後にしないといけないし、一筋縄ではいかないですよね。ともかく、選手が悲しい思いをしないように、ファンや関係者が不快な思いをしないようにするための努力をこれをきっかけにボクシング界がしてくれることを期待します。

では、また次回です。
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サッカー日本代表のハリルホジッチ監督が解任されたことが9日に明らかになりました。しかし、ハリル監督の方は承服しかねるところが多々あるようで反論の機会をうかがっているとか。

解任発表で日本サッカー協会(JFA)の田島幸三会長はベルギー遠征で選手との信頼関係が崩壊しているように見えるから解任に至ったと説明しているようですし、一部の新聞ではハリル監督の言うことを何でも聞かなければ代表に残れないという空気が選手達の間に感じられていたから解任に至ったのではと分析しています。互いに信頼できるような関係があれば「管理主義」になるだろうし、そうでなければ「恐怖体制」になってしまいそうな危うい状況だったのかなと思います。

ただ、その一方でハリル監督は「3年間はコミュニケーションとってくれていたのにここ1年はとってくれていない」と責任を自分一人に押しつけているようで不当に考えているように見えます。それに、なんだかんだいざこざがあってもワールドカップ本番にはチームの状態を間に合わせる人だったから解任しなくてもよかったのではという評論家の意見もあります。そういう意味では日本代表が混乱しないか心配な気もします。「造反上等」でガンバ大阪をJリーグ屈指の強豪に育て上げるくらいに危機管理能力に長けている西野朗さんを後任に据えていることでこの心配も杞憂に終わるはずとJFAは考えているのかもしれません。今は西野さんに託すしかないでしょうが、ハリルさんの反論がどんなものになるのかも気になります。

では、また次回です。
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4日に幕を閉じた第90回センバツ高校野球。大阪桐蔭が平成では最初で最後となる連覇を果たしましたが、いろいろな因縁が渦巻いていた決勝の顔合わせとなりました。

大阪桐蔭としては、去年夏の3回戦で現在のキャプテンである中川選手の1塁ベース踏み忘れが引き金になり逆転サヨナラ負けを喫したところから、もう次の目標はこの春での全国制覇としていたといいます。ネット上ではこのプレーの伏線に相手チームの危険な走塁があったとして中川選手は悲劇の主人公に、そして相手チームのある選手が中川選手をミスに導いた犯人にそれぞれ仕立てられ「炎上」してしまう、今時らしい「事件」になってしまいました。
一方、智弁和歌山としては、公式戦で去年夏の甲子園と秋の近畿大会と連敗していてセンバツの決勝は格好のリベンジの場と考えたか、「桐蔭とやるまでは負けるわけにはいかないとみんな思っているようで…」というフレーズが高嶋監督の試合後会見で何度も出ていました。ここまでテンションの高い智弁って最近はなかった気がします。そんな因縁もあったからか決勝はなかなか面白いゲームになったのかもしれませんね。

優勝した大阪桐蔭は2度目の春夏連覇を目指すことになりますが、期待度はかなりのもののようです。週刊誌などにはセンバツが始まる直前から「最強世代が歴史を作る」「高校球界の銀河系軍団」など威勢のいいフレーズが並んでいるようですし、智弁和歌山の高嶋監督は「強い頃のPL学園に似た雰囲気が感じられる」と発しているそうです。本物の強さが問われる夏、どんなことになるでしょうか?

では、また次回です。
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