昨年最後のブログで触れた「国際水泳リーグ」(ISL)の2シーズン目が17日、ハンガリーのブダペストで始まりました。日本とカナダの新チームを加えて10チームで争う今シーズンは新型コロナウイルス感染拡大の影響で各地を転戦することなく、11月22日まで週末が来るたびにブダペストで試合が行われる集中開催の形がとられるとのことです。

北島康介さんが代表を務める日本チームの名前は「東京フロッグキングス」。年末のブログではスーパーラグビーのサンウルブズよりも日本代表の濃度が少し高くなりそうと書きましたが、ふたを開ければ入江陵介、松本克央、萩野公介、大橋悠衣、今井月と日本代表の濃度は考えた以上のものになりました。男女16人ずつという定員で外国人選手も受け入れることもあるので、日本代表メンバーをそっくりそのまま送り込むわけにいかないにしてもおさえるべきところはおさえているなという感じです。水泳ファンのブログを見ると日本代表の平井伯昌監督と鈴木陽二コーチがチームの参謀役を務めることになったからこういう顔ぶれになったという意見もあるようですが(鈴木聡美、渡部香生子、大本里佳、渡辺一平、中村克といった選手がいないことを指しているかと)。海外からはロシアのモロゾフ、アメリカのリア・スミスなど世界大会での経験が豊富な選手を迎えます。外国勢も日本勢もかなりの人材が集まっています。

ISLはアメリカの4チーム、フランス、イギリス、イタリア、ハンガリー、カナダ、日本のチームが参加しますが、どの国のチームも代表チームをそっくりそのまま送り込んでいるわけではなくいろいろな国の選手が集まっています。この辺はスーパーラグビーによく似ています。そう言うと、「サンウルブズみたいにならなきゃいいけど」と不安に思う人もいるかもしれません。サンウルブズは南半球の強豪国の壁に跳ね返され勝ち星をなかなか積み上げることができませんでした。「関口宏のサンデーモーニング」のスポーツコーナーで星取表のフリップを出して「1年目は2勝、2年目は3勝、3年目は4勝なのかな…」と関口さんがぼやくのがお約束になっていました。でも、私はそこまで大変なことにはならないと思っています。というよりも、そうなってはいけないと思います。フロッグキングスの強化はトビウオジャパンの強化に結びつかなければならないんです。日本びいきになるのはISLのコンセプトからややずれるかもしれませんが、世界の強豪との真剣勝負の舞台が増えることでおのずと国際舞台での経験値は増すし、常に世界レベルで戦える選手がどんどん出てくる日本全体のレベルも上がっていってアジアのライバルである中国に間違いなく差をつけることを期待できるはずです。

フロッグキングスの初戦は24日。CSのテレ朝チャンネルで放送されるそうなので、見られる環境がある方は世界水泳やパンパシ選手権とは一味も二味も違う会場演出を楽しみながらフロッグキングスの奮闘ぶりに注目してください。
では、また次回です。

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