シンクロの日本代表「マーメイドジャパン」がチームとデュエットで国際大会2連勝と、春の五輪最終予選に向けて上々のアピールをみせているそうです。メダルどころが今回は五輪出場権を得ることが最初にして最大の目標とみられていますから、まずはいいスタートを切れたのではないでしょうか。

一方、またしても涙を呑んだのが
水球日本代表の「ポセイドンジャパン」。1月27日まで千葉で行われていた五輪予選で男女とも出場権を得ることが出来ませんでした。今回は昨年の世界選手権でアジア最上位となった男子に特に期待が集まっていました。そして、そういうこともあってか、予選の前後にわたってテレビや新聞で割合大きく取り上げられていました。
多くのメディアが目をつけていたポイントと言えば、ロンドン五輪出場を目指して2年にわたり代表メンバーをほとんど入れ替えないで強化したというところです。そんな中でヨーロッパを主戦場にしていた青柳勧(あおやぎ・かん)選手が出身大学にこだわらない社会人クラブチームを立ち上げたこともあいまって日本の水球業界全体に根を広げた強化の動きに期待が高まっていました。しかし、結果は最初に書いたとおり。無念の結末となりました。しかし、これは一つのきっかけと考えたほうがいいと思うんです。

大学を卒業した後も水球を続けようとするなら大学のOBを集めたクラブでやるか、ヨーロッパに渡ってクラブチームに入るか(特に女子は必ずしもプロとして契約できる保証はないらしい)のどちらかしか道がありませんでした。しかし、青柳選手が立ち上げたチームがこの先の日本水球を世界と渡り合えるものに変えるきっかけを示しているのではないかと思うんです。かっこつけるつもりはありませんが、もっと水球をアピールするためには、海外のように女子代表の選手たちが「手ブラヌード」でプールの底で戯れる写真を週刊誌などに載せるよりも(興味ある方は「アメリカ 女子 水球 ヌード」と検索して見て下さい)、
企業チームであれ、市民クラブであれ、少しでも長く現役として水球ができる環境を作っていくことが大事ではないでしょうか? 日本選手権を目指しつつ、地元の人たちに水球の存在を伝えることは水球と言う存在をしっかり根付かせるいいきっかけになると思います。それ以外の近道は・・・思いつきません。

それと別にやってほしいことが。
女子水球の裾野を広げることです。不思議なことに女子の水球ってインカレにはあってもインターハイにはありません。では、現状として高校の女子水球部が目指すのは何かといえば、ジュニアオリンピックになります。ここでは地域のクラブチームなり、スイミングスクールにある水球チームなりと一緒に戦います。先ほど書いたことと矛盾しているように思われるかもしれませんが、水球という競技に足を踏み入れるための門戸を増やすためにはこれも有効だと思うんです。他の種目でも、高校でやり始めて2年くらいでインターハイに参加できるレベルになったなんて話がざらにあるわけです。自分がいる高校に水泳部とともに水球部があれば、比較的楽に足を踏み入れることができるはず。そして、他の部活同様にインターハイを目指すなんてことになれば、かなりいいモチベーションになって来るでしょう。そういうちょっとしたきっかけというものが裾野を広げることにつながると思うんです。

マーメイドジャパンばかりでなくポセイドンジャパンもお忘れなく。
それでは、また次回です。
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