13日に決勝が行われた第92回全国高校サッカーは富山第一が北信越勢として初の優勝を果たして、「国立最蹴章」の幕を閉じました。そして、16日に決勝が行われた第22回全日本高校女子サッカーは日ノ本学園が優勝し、大雨の影響で日程打ち切りとなり戦わずして優勝を村田女子と分け合ったインターハイに続いての2冠をすっきりした形で獲得、真の最強を証明してみせました。

さて、高校サッカーの特徴といえば試合時間が変動すること(女子のクラブユースも変動することがあるようですが)。男子でも女子でも高校サッカーでは、準々決勝まで前後半40分ずつなのが準決勝以降は前後半45分ずつになります。この5分で局面がガラッと変わってしまうことが多いんです。今年もそうでした。女子では3連覇を目指していた常盤木学園が準決勝の後半ロスタイムに同点にされ、PK戦で敗れて3連覇フイにしてしまいましたし、男子では決勝で富山第一が後半40分を過ぎて2点差追いつくことがありました。あっ、女子を制した日ノ本学園がシリーズ初失点を喫したのも前半45分でした。

たかが5分、されど5分。40分で終わっていれば失点しないですむかもしれないし、45分ならば逆転する可能性も生まれる。体力が続くかどうかでまとめられる問題ではないでしょう。この5分という時間をどう使うか、ここまで40分の展開とこれから5分の見立てをベンチとピッチが読むかというメンタルな部分での勝負の方がむしろ重要かと思います。男子の決勝でシリーズ無失点の星陵から2点とって追いついて延長に持ち込めたのも、何かしらの戦略があってのものだったと思います。次の年度から男女ともに舞台が変わることになりますが(男子の準決勝と決勝が国立から埼玉スタジアム、女子の開催地は静岡県磐田市から神戸市に)、レギュレーションの大幅な変更がなければ、この5分は存在します。やるほうにしては残酷に見える5分でしょうが、見るものとしてはゲームの興味が増してくるものになるはず。また楽しみにします。

それでは、また次回です。
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