意外に早く止まった横綱白鵬の連勝記録。
ただ、止まった相撲そのものは
いい意味で言い訳の仕様がないものだったと思います。
稀勢の里が見事なくらいに横綱を攻略してしまいましたからね。
こういう言い方がいいかどうかわかりませんが、
彼のキャリアで
最高のパフォーマンスを見せたんではないでしょうか?
 ただ、稀勢の里は日本人力士の中で
大関に一番近い存在といわれています。
つまり、外国人出身者が幅を利かす上位陣に
風穴をあける期待がかけれているんです。
だから、「こういう言い方がいいかどうかわかりませんが」
という断りをつけたんです。
今回の相撲が「キャリア最高」でなく
「キャリア屈指」のパフォーマンスになり、
この先に本当の「キャリア最高」のパフォーマンスが見られれば、
きっと、上位陣に風穴をあけられるようになるはずです。

さて、白鵬の連勝は63で止まりましたが、
これはあくまで15日×6場所=90日制での63連勝であり、
双葉山の69連勝や谷風の63連勝と
表面上の数字だけで比較するのは
少々乱暴ではないかと思うところがあります。
メジャーリーグで「近代野球の時代とされる20世紀以降で」
と断りをつけて通算記録を比較するように、
大相撲の連勝記録も「(現在の日本相撲協会が誕生した)昭和以降で」
という断りをつけて比較しているメディアもありますが、
これでは物足りないと思ったんです。
日本のプロ野球やメジャーリーグで
時代背景や技術の進化を勘案した係数で
年間ホームラン本数を比較するように(そういう研究があるそうです)、
何かしらの係数で比較する考え方ってないのかなって思って、
自分なりに考えて計算してみました。
数学や統計学を専門的に勉強しているわけではありませんが、
双葉山の時代または谷風の時代と比べて
現在は何倍の本場所開催日数になっているのか、
この「何倍」という数字を係数として考え計算してみました。
そうしたらどうでしょう? 大変な数字がでてしまいました。

谷風が活躍した18世紀後半は
10日×2場所=年20日ということで、係数は4.5。
彼の最長連勝記録は現在と違う数え方ではありますが63。
さぁ、63×4.5を計算したら…283.5!
つまり、単純な係数ではありますが、
今の90日制で当時の谷風と時間的に同じ長さとなる連勝記録が生まれたら、
283連勝以上していたということになります。3年間負けなしってことです。
双葉山はどうでしょうか? 
69連勝していた昭和10年代は11日×2場所=年22日制から
13日×2場所=年26日制に移行していた時期なので、
真ん中とって年24日制で計算してみます。
この場合の係数は3.75。69×3.75を計算すると…258.75。
谷風よりかはやや短いですが、これもこれですごい数字です。

計算の仕方こそ乱暴かもしれませんが、
双葉山や谷風という伝説的な横綱って本当にすごいものなんだなって
思ってしまいます。
200連勝を期待するわけにはいきませんが、
まだまだ白鵬にはチャンスがあるはずですから、
尊敬する伝説の横綱たちを越えるチャレンジをつつけてほしいと思います。

それでは、また次回です。
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