年が明けました。今年もどうぞよろしくお願いします。

さて、新年恒例の箱根駅伝。日本体育大学が30年ぶりの総合優勝を果たして幕を閉じました。抜け目のない安定感のある走りを10人全員が出来たことが勝因といわれています。チーム全体の底上げというのはやろうと思えばできることかもしれませんが、簡単に出来ることではありません。積み重ねがあってこそのものです。それが実っての優勝というのは賞賛に値すべきことで、下馬評どおりの結末にならず「番狂わせ」の一言で片付けるわけには行かないのではないでしょうか?

そんな中、往路最終の5区「山登り」で中央大学と城西大学の選手が相次いでリタイアしてしまいました。特に中央にとっては28年も維持し続けたシード権を失ったということで衝撃的なこととして受け止められているようです。「リタイアは何十年ぶり」といわれていたのはもう昔のことで、最近は数年に1回のペースでリタイアの話を聞いている気がします。
「駅伝優先でトレーニングを積んでいたらマラソンで世界と渡り合える力はつけられない」と陸上長距離の業界では最近よく言われるようになっていますが、上り坂下り坂を乗り越え、気まぐれに吹く風に打ち勝つ力ためのトレーニングを駅伝、もっと言えば箱根を目指す行程で積み重ねていくことこそマラソンで世界と渡り合えるための基礎になる力を得るいい手段でしょう。こういう言い方をすると古いといわれるかもしれませんが、箱根でリタイアせずに自分の区間を走りきり勝負できる力が長距離を戦う素養に通じるだろうと思うんです。

来年は90回の記念大会。大げさに言えばいよいよ箱根駅伝100回へのカウントダウンが始まります。世界と渡り合ったランナーを多く送り出した箱根から、これからどんなタレントが生まれるのか、楽しみにしていきましょう。

高校サッカーの話はまた近いうちに。それでは、また次回です。

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