2020年のオリンピックで行われる種目を選ぶ予備段階の投票が行われ、レスリングが「保留種目」に扱われることになったとか。ただ、これでオリンピックから即刻除外されることはありません。でも、衝撃は大きかったようで…。

報道では、この段階で「保留」と扱われる可能性が高いとされる種目としてテコンドーと近代五種が挙げられていましたがレスリングの名前はありませんでした。そういう報道が影響したかどうかはわかりませんが、テコンドーについては韓国の次期大統領がIOCの関係者が韓国を訪問(2018年の冬のオリンピックに関することでしょう)した際に「テコンドーを何とか夏のオリンピックに残して!」と懇願したとの噂が流れていますし、近代五種は近代オリンピックの創始者であるクーベルタン男爵の肝いりの種目だということでないがしろにするわけには行かないという空気がIOCの偉い人たちの中にはあったようです。

では、なぜレスリングがテコンドーや近代五種に負けて「保留」と扱われたのか? 一言で言えば「慢心があった」といえそうです。1896年の第1回アテネオリンピックからずっと続いている、もっと言えば、古代オリンピックから続いている種目だから続いて当然と思うのは自然かもしれません。ただ、階級が柔道より多い、「ぶっちゃげ、むさくるしい!」(男女比で女子が少ない)、テレビ的にも人気がない…など、改善すべき問題も散見されているとも言われています。オリンピックの日本代表になった経験があるプロレスラーの中にはオリンピックで実施する階級を減らしたほうがいいと考えている人もいるそうです。確かに、階級的には女子4階級は少なすぎるという印象があります。現に、このせいで小原日登美さんや山本聖子さんのように苦労した人は日本には何人もいます。プロレスラーの意見もうなずけます。

さて、この先ですが、5月に2020年夏のオリンピックでやる種目を決める会議が行われます。レスリングは野球や空手などの新種目候補とともにやるかどうかの検討がなされます。1種目が選ばれるといわれていますが、日本としては2020年の東京オリンピックが実現したときにお家芸といわれる種目がすべて出来なくなる可能性があるということですから、なんとも心苦しいものです。とにかく見守るしかありません。

それでは、また次回です。
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