ワールドカップブラジル大会はいよいよベスト4ですが、国内に目を向ければ、12日からJ1のチームが天皇杯2回戦で公式戦の舞台に戻ります。日本のサッカーはだんだんと日常に戻ってくる感じです。そんな中、5日に浦和レッズが山田暢久さんを称える引退記念試合を行いました。

山田さんといえば、レッズ一筋20年で現役生活を全うした稀有な存在。そもそも、ひとつのチームにこれだけいつづけた人はJリーグではいません。この20年で山田さんが仕えた監督は延べ10人以上。それぞれから求められた仕事をやってきたわけですから、時間の長さはともかく、濃密な時間を過ごしていったのかと思います。そんな山田さんのために用意された舞台がこの引退記念試合でした。

レッズトップチームと対戦したのは「歴代選抜チーム」。こういうたぐいの試合では現役生活を終えたチームのトップチームと引退する選手に縁のある人達がOB・現役を超えて結成された連合軍のような顔合わせになることが多いですが、今回はなんと、現役・OB混合ではありますが、レッズに在籍経験のある人達23人が相手になったのです。山田さんのためにとギド・ブッフバルト監督をはじめとした2006年の優勝メンバーを中心に、岡野雅行さんや福田正博さんなどサッカーをあまり知らない人でも名前くらいなら知っているという名選手だった人たちが集まったんです。連合軍ではなくてレッズ在籍経験者だけで引退試合の対戦相手を決めるとは…それだけレッズに歴史が築き上げられているし、山田さんがチームに残したものがものすごく深いものだというのがわかるようになりました。エキシビジョンとはいえ3万人以上のお客さんが集まるのもそのことの証かもしれませんね。

この光景を目に刻んで、もっと強いレッズを目指していこうとレッズに関わる誰もが感じるようになったかもしれません。

それでは、また次回です。
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